書籍概要

  1. 無敵の簿記3級 第149回直前総まとめ
    教材種別:
    直前対策本
    出版社:
    TAC出版
    ページ数:
    140ページ
    サイズ:
    25.7 × 18.2 × 2 cm
    価格:
    1,080円(税込)

     第149回日商簿記3級対策用の直前対策本です。

     一発的中予想問題(1回分)の他に、誌上講義(受験生定番の疑問&つまずきポイントFAQ、売上原価の処理をマスターしよう)や全国のTAC講師21名による「出題予想ランキング」、各問題ごとの攻略法を分かりやすくまとめた「日商3級出た順マスター」などが収載されています。

     また、第109回~第148回の出題実績をまとめた「重要仕訳ランキングBEST51」や、資料が読みづらい問題の対策法ををまとめた「袋とじ」、簿記3級受験生が押さえておくべき財務諸表のひな形や勘定科目別の要点ポイントをまとめた別冊「ネコの手BOOK」など、独学者にとって有益な情報も多数用意されています。

    的中実績と目次
    的中実績と目次

    TAC講師の出題予想ランキング
    TAC講師の出題予想ランキング

    重要仕訳ランキングBEST51
    重要仕訳ランキングBEST51

    日商3級出た順マスター(第3問)
    日商3級出た順マスター(第3問)

    別冊「ネコの手BOOK」と袋とじ
    別冊「ネコの手BOOK」と袋とじ

    理論の穴うめ問題(第2問・4問対策)
    理論の穴うめ問題(第2問・4問対策)

    正誤問題(第2問・4問対策)
    正誤問題(第2問・4問対策)

    一発的中予想問題
    一発的中予想問題

    管理人のレビュー

     「無敵の簿記」というイケイケな感じのネーミングとは裏腹に、内容は非常に堅実的で読みごたえのある1冊に仕上がっています。

     個人的に特に良いと思ったコンテンツは、「日商簿記検定3級 最新の出題トレンドを大公開!」と「誌上講義(受験生定番の疑問&つまずきポイントFAQ、売上原価の処理をマスターしよう)」の2つです。

     「日商簿記検定3級 最新の出題トレンドを大公開!」では、出題区分改定の影響に関する記述や第3問・第5問を解くさいの注意ポイント、理論穴うめ問題に関する記述など、最近の試験のトレンドが分かりやすくまとめられています。

     また、誌上講義の前半の「ポイントFAQ」では、小切手を受け取った時の処理パターンや未収入金と売掛金の違い、得意先元帳・仕入先元帳の「借/貸欄」の書き方、Tフォーム(T勘定)の書き方など、多くの受験生が疑問に思う論点がQ&A形式で6ページに渡って分かりやすく丁寧に解説されています。

     誌上講義の後半の「ふののれん物語」では、多くの受験生がよく分からないままなんとなく処理している「売上原価」について、9ページに渡って詳しく紹介されています。

     中でも、123・124ページで紹介されている「ボックス図を使った簡単な売上原価の算定方法」はかなり使えるテクニックなので、本試験までに必ずマスターしておきましょう。

    最新の出題トレンドを大公開!1
    最新の出題トレンドを大公開!1

    最新の出題トレンドを大公開!2
    最新の出題トレンドを大公開!2

    誌上講義 ポイントFAQ
    誌上講義 ポイントFAQ

    誌上講義 売上原価をマスター
    誌上講義 売上原価をマスター

     TACとしては「試験の直前に受験生に読んで欲しい本」という位置づけで本書を販売しています。

     ただ、第1問~第5問の直近の出題状況や新出題区分に関する情報、本試験でよく問われる問題の効率的な解き方が大問ごとに分かりやすくまとめられているので、個人的にはテキスト&トレーニングを消化して過去問対策にとりかかる前に本書を読むことをおすすめします。

     具体的には…まずはテキストとトレーニングで簿記3級の基本をマスターし、本書を使って本試験の出題状況や各問題ごとの効率的な解き方などを確認してから、過去問題集・予想問題集に進んでいくと効率的かつ効果的に勉強できると思います。

     価格は1,080円(税込)です。なお、TACの直販サイト「CyberBookStore」では定価の10%~15%オフ&送料無料で購入することができます。

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第149回をあてる(予想問題集)との違いは?

  1. 第149回をあてるTAC直前予想 日商簿記3級
    教材種別:
    予想問題集
    出版社:
    TAC出版
    問題数:
    4回分
    ページ数:
    196ページ
    サイズ:
    29.7 × 21 × 2 cm
    価格:
    1,296円(税込)

    直前対策本と予想問題集の違い

     第149回日商簿記3級対策用の予想問題集です。4回分の予想模試(第1予想・第2予想・第3予想・プラスワン予想)と、切り離して使える仕訳カード(全40問)が収載されています。

     受験生の方から「TACの予想問題集と直前対策本の違いはなんですか?」という質問をよくいただきますが、予想問題集は主に本試験で出題が予想される問題をたくさん解くために使う教材なのに対し、直前対策本は主に本試験に関する幅広い情報を効率的に収集するために使う教材です。

     確かに「出題予想や予想問題が付いている」などの共通点もありますが、出題予想の切り口も違いますし、収載されている予想問題も内容が異なりますので、可能であれば両方を使って勉強することをおすすめします。

     なお、直販サイトでは「予想問題集と無敵の簿記の2冊セット」を定価の15%オフ&送料無料で購入することができるので、ネットで購入する場合は直販サイトの利用をおすすめします。

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管理人が実際に一発的中予想問題を解いてみました!

管理人の解答時間
第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 合計
一発的中予想 4分 3分 12分 1分 7分 27分

 第1問は、仕訳問題5問です。

 問1の仕入取引は、引取費用を仕入原価に含めて処理するのがポイントです。この機会に以下の4パターンの処理をきちんと押さえておきましょう。

  • 仕入時の諸掛り
    • 当店負担:仕入原価に含めて処理(←本問)
    • 仕入先負担:立替金で処理or買掛金と相殺して処理
  • 売上時の諸掛り
    • 当店負担:発送費などで費用処理
    • 得意先負担:立替金で処理or売掛金に含めて処理

 問2の決算振替仕訳は、仕入勘定・保険料勘定・通信費勘定を損益勘定に振り替えるだけです。

 問3の現金過不足は、問題文の「現金の実査を行ったさいに、帳簿残高より ¥ 32,000 超過していたため現金過不足勘定で処理していた」から、以前に以下のような仕訳を切っていたことが分かります。

参考・帳簿残高と実際有高との差額を現金過不足勘定で調整したさいの仕訳
(借)現金 32,000
 (貸)現金過不足 32,000

 上記の仕訳を踏まえたうえで、以下の3ステップで解答仕訳を考えましょう。

ステップ1・現金過不足の残高をゼロにする
(借)現金過不足 32,000
ステップ2・原因が判明した分の正しい処理を行う
(借)現金過不足 32,000
(借)租税公課 40,000
 (貸)売掛金 74,000
ステップ3・貸借差額を雑損または雑益で処理する
(借)現金過不足 32,000
(借)租税公課 40,000
(借)雑損 2,000
 (貸)売掛金 74,000

 問4の貸倒引当金の設定は、要積立額(30,000円×4%=1,200円)よりも期末残高(1,500円)のほうが多いので、貸倒引当金戻入を計上して貸倒引当金を減額します。

  • 要積立額<期末残高の場合:貸倒引当金戻入を計上して貸倒引当金を減らす(←本問)
  • 要積立額>期末残高の場合:貸倒引当金繰入を計上して貸倒引当金を増やす

 問5の固定資産の購入は、土地の整備費用(付随費用)の処理がポイントです。購入原価に含めて処理しましょう。


 第2問は、費用の前払い・未払いに関する問題です。

 前期末の決算整理仕訳から再振替仕訳、当期中の仕訳、当期末の決算整理仕訳までの一連の処理が問われている良問です。答案用紙の各試算表がいつの時点の金額を表しているのかをきちんと確認しておきましょう。

  • 前期末の決算整理仕訳 → 期首試算表
  • 前期末の決算整理仕訳+再振替仕訳+期中仕訳 → 決算整理前残高試算表
  • 前期末の決算整理仕訳+再振替仕訳+期中仕訳+当期末の決算整理仕訳 → 決算整理後残高試算表

前期末の決算整理仕訳

保険料の前払いに関する決算整理仕訳
(借)前払保険料 120,000 ※1
 (貸)保険料 120,000

※1 360,000円×4か月/12か月=120,000円

利息の未払いに関する決算整理仕訳
(借)支払利息 60,000 ※2
 (貸)未払利息 60,000

※2 900,000円×4%×2か月/12か月=60,000円

 なお、期首試算表には前期から繰り越されてきた貸借対照表科目(本問の場合は前払保険料と未払利息)のみが記載されます。

 前期末の決算振替仕訳で損益に振り替えた「保険料」や「支払利息」は、期首試算表に記載されない点にご注意ください。

  • 期首試算表の金額
    • 前払保険料:120,000円
    • 未払利息:60,000円
    • 保険料:0円
    • 支払利息:0円

再振替仕訳

保険料の前払いに関する再振替仕訳
(借)保険料 120,000
 (貸)前払保険料 120,000
利息の未払いに関する再振替仕訳
(借)未払利息 60,000
 (貸)支払利息 60,000

期中仕訳

保険料支払時(5月1日)の仕訳
(借)保険料 360,000
 (貸)現金など 360,000
利息支払時(10月31日)の仕訳
(借)支払利息 360,000 ※3
 (貸)現金など 360,000

※3 900,000円×4%=360,000円

  • 決算整理前残高試算表の金額
    • 前払保険料:120,000円-120,000円=0円
    • 未払利息:60,000円-60,000円=0円
    • 保険料:0円+120,000円+360,000円=480,000円
    • 支払利息:0円+360,000円-60,000円=300,000円

当期末の決算整理仕訳

保険料の前払いに関する決算整理仕訳
(借)前払保険料 120,000
 (貸)保険料 120,000
利息の未払いに関する決算整理仕訳
(借)支払利息 60,000
 (貸)未払利息 60,000
  • 決算整理前残高試算表の金額
    • 前払保険料:0円+120,000円=120,000円
    • 未払利息:0円+60,000円=60,000円
    • 保険料:480,000円-120,000円=360,000円
    • 支払利息:300,000円+60,000円=360,000円

 第3問は、残高試算表の作成問題です。

 問題資料の形から二重仕訳を考慮する必要があることが分かるので、下書用紙に全取引の仕訳を書いたうえで集計時にひと工夫する方法で解答することをおすすめします(TACの解説とは異なる方法です)。

 まずは下書用紙に全ての取引の仕訳を書いてください。6月中の取引の(2)のICカードに関する取引については、問題文に「ICカードへのチャージ(入金)を行ったさいには仮払金勘定で処理し、使用時に適切な勘定へ振り替えている」とあるので、入金時・使用時の処理は仮払金を使いましょう。

第3問の下書き1
第3問の下書き1(PDF版

 仕訳を下書きする場合は、勘定科目・金額を出来るかぎり省略して書きましょう。

 例えば…現金は「」、当座預金は「」、売上は「S(→Salesの頭文字)」、買掛金は「か×」といった感じです。また、金額の下3桁が000の場合には「」を使うと簿記上級者っぽくなります。

 他の勘定科目の省略パターンについては、簿記検定ナビ勘定科目の省略パターン一覧表ページで紹介しています。興味のある方は一度ご覧ください。

 上の下書きの勘定科目・金額を省略した形に直すと、以下のような下書きになります。実際に問題を解くさいにはこのような下書きを書きましょう。

第2予想・第3問の下書き2
第2予想・第3問の下書き2(PDF版

 次に集計作業に移ります。現金・仮払金・普通預金・仕入・売上については一部が二重計上されている可能性があるので、この5つについてはそれぞれの欄に計上されている金額のみを集計しましょう。

 具体的には…例えば現金であれば、現金に関する取引欄で切った仕訳のみから現金の金額を集計します。現金に関する取引欄以外に計上されている、いわゆる二重取引に該当する現金の増減は集計時には無視します。

  • 現金:前月末108,000円+375,000円-316,500円=166,500円

 残りの仮払金・普通預金・仕入・売上も同じように集計します。なお、その他の欄の仕訳については二重計上を気にする必要はありません。普通に集計しましょう。

  • 仮払金:前月末2,400円+15,000円-5,400円=12,000円
  • 普通預金:前月末150,000円+300,000円-309,000円=141,000円
  • 仕入:前月末1,371,000円+291,000円-3,000円=1,659,000円
  • 売上:前月末1,794,000円+463,500円-6,000円=2,251,500円

 現金・仮払金・普通預金・仕入・売上の5つ以外の勘定については、いつもどおり集計するだけです。

 解き方については他にもいろいろありますが、この方法は簡単なルールに従って機械的に集計するだけで二重取引を排除することができるのでおすすめです。


 第4問は、理論の正誤問題です。

 問2では送金小切手の処理が問われています。送金小切手だけでなく配当金領収書や他人振出小切手、期限到来済みの公社債利札、郵便為替証書などの「通貨代用証券」が増減したさいには、現金の増加・減少として処理します。

 問3は小口現金の処理が問われていますが、仕訳を行うのは(小口係)が小口現金から支払ったときではなく(会計係が)報告を受けたときです。ケアレスミスにご注意ください(注:私はひっかかりました…)。


 第5問は、財務諸表の作成問題です。

 財務諸表の作成問題に苦手意識をもっている方も多いと思いますが、やることは精算表作成問題と全く同じです。売上原価の金額や評価勘定(貸倒引当金・減価償却累計額)の記入がポイントになるので、本問を使ってきちんと確認しておきましょう。

 なお、決算整理事項5の「売上原価の算定」については、解説135ページに掲載されているような仕訳は不要です。以下のような商品ボックスをササッと書いて、売上原価の金額を把握しましょう。

商品ボックスの下書き
商品ボックスの下書き

 また、貸借対照表の貸倒引当金や減価償却累計額の金額の前には、マイナスを意味する「▲」マーク等を付けてはいけません(※勝手に付けると不正解になります)。本問のように特段の指示がない場合は、金額だけを記入しましょう。

一発的中予想問題の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
簡単 普通 普通 簡単 簡単
5分 15分 20分 35分 5分 30分 10分

質問掲示板のご案内

 本書の一発的中予想問題に関する質問は、簿記検定ナビ内の日商簿記検定3級に関する質問掲示板で受け付けております(もちろん無料です)。

 一発的中予想問題を実際に解いている&問題が手元にあるので、ご質問に対してすぐに回答できると思います。お気軽にご利用ください。

仕訳問題に関するQ&A

自分の解答と模範解答の勘定科目の上下が逆になっていました。不正解になりますか?
 仕訳は上下が逆になっていても正解です。

 本問ですと…例えば、問5の模範解答では未払金が上・現金が下になっていますが、この仕訳は現金が上・未払金が下でも構いません。他の仕訳問題も同様です。

勘定科目の漢字を間違えた場合、部分点はもらえますか?
 部分点はもらえません。

 勘定科目の漢字を間違えた場合は不正解になりますので、ケアレスミスにご注意ください。また、問題に列挙されていない勘定科目を使って解答した場合も不正解になります。

金額にカンマを付けないと不正解になりますか?
 不正解にはなりません。

 ただ、実務においてカンマを付けるのは当たり前のことですし、省略したからといって解答時間の短縮にはなりません。それどころか、見直しの時に見にくいだけです。

 このようにカンマを付けないメリットはなにもありませんので、金額には必ずカンマを付けましょう。

2019年度から試験範囲外になる論点は2018年度の試験で出題されますか?
 2019年度から試験範囲外になる論点が2018年度の試験で出題される可能性はかなり低いです。

 よって、有価証券の売買や手形の裏書き・割引き、売上値引・仕入値引などの処理に関しては参考程度に押さえておけばじゅうぶんです。

 なお、試験範囲の改定に関する詳しい情報は、日商簿記3級 試験範囲(出題区分)の改定情報まとめページでまとめています。興味のある方はこちらもあわせてご確認ください。

管理人さんの仕訳問題の解き方を教えてください。
 私はまず、問題に列挙されている勘定科目群に線を入れて「資産」「負債」「純資産」「収益」「費用」「その他」などに分けて見やすくします。

 そのさいに気になる勘定科目(本問の場合は「貸倒引当金戻入」など)があったらマルで囲んで目立たせておきます。

 次に、問題文を読んで重要そうなところにアンダーラインを入れます。私が解いたさいには問3の「帳簿残高より ¥ 32,000 超過」などにアンダーラインを引きました。

 上記の準備をしたうえで解答仕訳を考えますが、答案用紙にいきなり仕訳を書くのではなく、まずは問題用紙の余白部分に仕訳をメモ書きして勘定科目のチェックをしてから答案用紙に改めて書きます。

 ひと手間を加えるだけでケアレスミスをなくすことができますので、ぜひ参考にしてください。