簿記ナビ模試のご案内

 第149回日商簿記3級の予想問題「簿記ナビ模試」は、簿記検定ナビのサイト内で無料配布しています。会員登録等は一切不要で、問題用紙・答案用紙・解答の各PDFファイルをワンクリックで簡単にダウンロードしてお使いいただけます。




問1(売上取引・前受金)

重要度:★★★ 難度:★★☆

解答仕訳
(借)前受金 150,000
(借)売掛金 251,000 ※1
(借)発送費 1,000 ※2
 (貸)売上 400,000
 (貸)現金 2,000

※1 400,000円-150,000円+2,000円÷2=251,000円

※2 2,000円÷2=1,000円

 売上取引に前受金・諸掛りを絡めた問題です。

 本問は【前受金に関する仕訳】【売掛金に関する仕訳】【送料に関する仕訳】の3つに分けて考えましょう。

前受金に関する仕訳

 問題文に「代金のうち ¥ 150,000 はすでに受け取っていた手付金と相殺」とあるので、手付金受取時に計上した前受金を売上に振り替えます。

参考・手付金受取時の仕訳
(借)現金など 150,000
 (貸)前受金 150,000
仕訳①(前受金に関する仕訳)
(借)前受金 150,000
 (貸)売上 150,000

売掛金に関する仕訳

 問題文に「残額は掛けとした」とあるので、残額の250,000円(=400,000円-150,000円)を売掛金で処理します。

仕訳②(売掛金に関する仕訳)
(借)売掛金 250,000
 (貸)売上 250,000

送料に関する仕訳

 売上時の諸掛り(送料)に関しては、受験簿記では「当店が負担する場合」と「得意先が負担する場合」の2パターンの出題が考えられます。

  • 当店が負担する場合 → 発送費で費用処理
  • 得意先が負担する場合 → 一時的に立て替えた形になるので、立替金または売掛金で処理

 本問は、問題文に「当店と得意先とで半額ずつ負担することになっている」とあるので、送料2,000円の半分(1,000円)を当店負担、残り半分(1,000円)を得意先負担として処理します。

 なお、得意先負担の1,000円については、問題に列挙されている勘定科目の中に売掛金がある(立替金がない)ので、売掛金に含めて処理します。

仕訳③(送料に関する仕訳)
(借)発送費 1,000
(借)売掛金 1,000
 (貸)現金 2,000

 以上、①②③の仕訳をまとめると解答仕訳になります。

問2(固定資産の売却・未収入金)

重要度:★★☆ 難度:★☆☆

解答仕訳
(借)普通預金 25,000 ※3
 (貸)未収入金 25,000

※3 50,000円÷2=25,000円

 固定資産の売却・未収入金に関する問題です。

 本問は、売却代金の受取時の仕訳が問われているので、まずは売却時の仕訳を考えましょう。

参考・売却時の仕訳
(借)減価償却累計額 400,000
(借)未収入金 50,000
(借)固定資産売却損 50,000
 (貸)備品 500,000

 上記の仕訳を踏まえたうえで、解答仕訳を考えます。

 問題文に「本日、売却代金の半分が当店の普通預金口座に振り込まれた」とあるので、未収入金で処理していた売却代金の半分の25,000円を普通預金に振り替えます。

 本問は、「売却代金の受取時の仕訳が問われていること」「振り込まれたのは売却代金の半分の25,000円であること」の2点がポイントです。ケアレスミスに気をつけて解答しましょう。

問3(現金過不足)

重要度:★★★ 難度:★★☆

解答仕訳
(借)通信費 1,640
(借)租税公課 2,000
(借)雑損 360 ※4
 (貸)現金過不足 3,000
 (貸)受取手数料 1,000

※4 貸借差額

 現金過不足に関する問題です。

 本問はまず、問題文の「現金過不足(不足額)¥ 3,000 の原因を改めて調査した」から、期中に現金の帳簿残高と実際有高とのズレを修正したことが分かります。

 ちなみに、問題文の「(不足額)¥ 3,000 」というのは実際有高が帳簿残高よりも3,000円不足していたという意味なので、期中において現金の帳簿残高を3,000円減らして「帳簿残高=実際有高」の状態にしたことが読み取れます。

参考・現金のズレを修正した時の仕訳
(借)現金過不足 3,000
 (貸)現金 3,000

 上記の仕訳を踏まえたうえで、解答仕訳を考えます。

 具体的には、原因が判明したものについては適当な勘定科目に振り替え、最後まで原因が特定できなかったものについては決算整理仕訳で雑益または雑損に振り替えます。

 まずは原因が判明したものを処理しましょう。

仕訳①(切手と収入印紙の購入に関する仕訳)
(借)通信費 1,640
(借)租税公課 2,000
 (貸)現金過不足 3,640

 切手や収入印紙に関しては、期末に残っている分を決算整理仕訳で貯蔵品に振り替える必要がありますが、本問は問題文に「ともに期中に全て使用済み」とあるので、そのまま通信費・租税公課で処理します。

仕訳②(手数料の受け取りに関する仕訳)
(借)現金過不足 1,000
 (貸)受取手数料 1,000

 手数料の受取額は、受取手数料で処理するだけです。

 上記2本の仕訳を切ることにより、現金過不足は360円の借方残になる(=3,000円-3,640円+1,000円)ので、最後にこの360円を雑損に振り替えます。

仕訳③(現金過不足の借方残を雑損に振り替える仕訳)
(借)雑損 360
 (貸)現金過不足 360

 以上、①②③の仕訳をまとめると解答仕訳になります。

 なお、現金過不足は「現金の帳簿残高と実際有高とのズレを一時的に調整する勘定」なので、決算整理後の残高は必ずゼロになります。解答にあたっては、現金過不足の残高がゼロになっているか確認するクセをつけましょう。

管理人おすすめの3ステップ解答法

 私が現金過不足の問題を解くさいには、以下の3ステップで解答仕訳を考えます。参考までに処理の流れをご確認ください。

ステップ1・現金過不足の残高をゼロにする
 (貸)現金過不足 3,000
ステップ2・原因が判明した分の正しい処理を行う
(借)通信費 1,640
(借)租税公課 2,000

 (貸)現金過不足 3,000
 (貸)受取手数料 1,000
ステップ3・貸借差額を雑損または雑益で処理する
(借)通信費 1,640
(借)租税公課 2,000
(借)雑損 360
 (貸)現金過不足 3,000
 (貸)受取手数料 1,000

問4(償却債権取立益・仮受金)

重要度:★★☆ 難度:★☆☆

解答仕訳
(借)仮受金 30,000
 (貸)償却債権取立益 30,000

 償却債権取立益・仮受金に関する問題です。

 本問は、問題文に「仮受金として処理していた内容不明の当座入金額 ¥ 30,000 」とあるので、まずは当座入金時の仕訳を考えましょう。

参考・当座入金時の仕訳
(借)当座預金 30,000
 (貸)仮受金 30,000

 上記の仕訳を踏まえたうえで、問題文に「前期に貸倒れ処理していた売掛金の一部回収額であることが判明した」とあるので、仮受金を償却債権取立益に振り替えます。

  • 前期以前に貸倒れ処理した売掛金を回収した場合:償却債権取立益で処理
  • 当期に貸倒れ処理した売掛金を回収した場合:処理時の逆仕訳(→貸倒引当金や貸倒損失などで処理)

 なお、問題文の「貸倒引当金勘定の残高は ¥ 50,000 である」はダミーデータです。うっかりひっかからないように気をつけてください。

問5(小口現金)

重要度:★★☆ 難度:★☆☆

解答仕訳
(借)旅費交通費 4,000
(借)消耗品費 2,000
(借)雑費 10,000
 (貸)当座預金 16,000 ※5

※5 貸借差額

 小口現金に関する問題です。

 小口現金を補給するさいの仕訳は【小口現金を経由する場合】と【小口現金を経由しない場合】の2種類がありますが、経由するかどうかは問題に列挙されている勘定科目で判断します。

 本問は、問題に列挙されている勘定科目の中に小口現金がないので、小口現金を経由しないと判断します。

 仕訳自体は電車代4,000円を旅費交通費で、文房具代2,000円を消耗品費で、茶菓代10,000円を雑費で処理するだけです。

参考・小口現金を経由する場合の仕訳

 問題に列挙されている勘定科目の中に小口現金がある場合は、以下のような「小口現金を経由する仕訳」も正解になります。参考までに仕訳をご確認ください。

参考・小口現金を経由する場合の仕訳
(借)旅費交通費 4,000
(借)消耗品費 2,000
(借)雑費 10,000
 (貸)小口現金 16,000
(借)小口現金 16,000
 (貸)当座預金 16,000

まとめ

 本問はところどころにやや難しい処理やひっかけがあるものの、全体的な難度は普通レベルです。

 1回目で12点(5問中3問正解)取れなかった方は、簿記検定ナビで無料配布している仕訳問題対策や市販の仕訳対策本などを活用して、仕訳力の底上げに取り組んでください。

仕訳問題に関するQ&A

自分の解答と模範解答の勘定科目の上下が逆になっていました。不正解になりますか?
 仕訳は上下が逆になっていても正解です。

 本問ですと…例えば、問1の模範解答では借方が前受金・売掛金・発送費の順番に並んでいますが、これらの勘定科目は上下が入れ替わっても構いません。問2以降も同様です。

勘定科目の漢字を間違えた場合、部分点はもらえますか?
 部分点はもらえません。

 勘定科目の漢字を間違えた場合は不正解になりますので、ケアレスミスにご注意ください。また、問題に列挙されていない勘定科目を使って解答した場合も不正解になります。

金額にカンマを付けないと不正解になりますか?
 不正解にはなりません。

 ただ、実務においてカンマを付けるのは当たり前のことですし、省略したからといって解答時間の短縮にはなりません。それどころか、見直しの時に見にくいだけです。

 このようにカンマを付けないメリットはありませんので、金額には必ずカンマを付けましょう。

2019年度から試験範囲外になる論点は2018年度の試験で出題されますか?
 2019年度から試験範囲外になる論点が2018年度の試験で出題される可能性はかなり低いです。

 よって、有価証券の売買や手形の裏書き・割引き、売上値引・仕入値引などの処理に関しては参考程度に押さえておけばじゅうぶんです。

 なお、試験範囲の改定に関する詳しい情報は、日商簿記3級 試験範囲(出題区分)の改定情報まとめページでまとめています。興味のある方はこちらもあわせてご確認ください。

管理人さんの仕訳問題の解き方を教えてください。
 私はまず、問題に列挙されている勘定科目群に線を入れて「資産」「負債」「純資産」「収益」「費用」「その他」などに分けて見やすくします。

 そのさいに気になる勘定科目があったらマルで囲んで目立たせておきます。

 次に、問題文を読んで重要そうなところにアンダーラインを入れます。問1なら「当店と得意先とで半額ずつ負担」、問2なら「売却代金の半分」、問3なら「不足額」「ともに期中に全て使用済み」、問4なら「前期に貸倒れ処理していた売掛金」などです。

 上記の準備をしたうえで解答を考えますが、答案用紙にいきなり仕訳を書くのではなく、まずは問題用紙の余白部分に仕訳をメモ書きしたうえで、一度勘定科目のチェックをしてから答案用紙に書きます。

 ひと手間を加えるだけでケアレスミスをなくすことができますので、ぜひ参考にしてください。

簿記ナビ模試3級の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
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