書籍概要

  1. 無敵の簿記2級 第147回直前総まとめ
    教材種別:
    直前対策本
    出版社:
    TAC出版
    ページ数:
    228ページ
    サイズ:
    25.7 × 18.2 × 2 cm
    価格:
    1,512円(税込)

     第147回日商簿記検定2級対策用の直前対策本です。一発的中予想問題(1回分)の他に、新出題区分に関する情報や全国のTAC講師20名による「出題予想ランキング」、各問題ごとの攻略法を分かりやすくまとめた「日商2級出た順マスター」などが収載されています。

     また、第109回~第146回の出題実績をまとめた「重要仕訳ランキングBEST47」や、資料が読みづらい問題の対策法ををまとめた「袋とじ」、簿記2級受験生が押さえておくべき要点をまとめた別冊「ネコの手BOOK」など、独学者にとって有益な情報も多数用意されています。

    管理人のレビュー

     「無敵の簿記」というイケイケな感じのネーミングとは裏腹に、内容は非常に堅実的で読みごたえのある1冊に仕上がっています。

     個人的に良いと思ったコンテンツは、今回から試験範囲に追加される「連結会計」に関するコンテンツです。今回はかなり力が入っています。

     日商簿記検定の外部アドバイザーである増子先生のインタビュー記事では、連結会計を学ぶメリットや2級で考えられる出題形式、学習方法などが6ページにわたって紹介されています。

     また、新出題区分の特別講義では、連結会計に出てくる修正仕訳について「なぜその仕訳が必要になるのか」「どのような出題パターンが考えられるか」「各処理のポイント」などが23ページにわたって分かりやすく解説されています。連結初学者の方、必見です。

    連結なんかこわくない!
    連結なんかこわくない!

    増子先生のインタビュー記事
    増子先生のインタビュー記事

    新出題区分 特別講義1
    新出題区分 特別講義1

    新出題区分 特別講義2
    新出題区分 特別講義2

     連結会計以外の新論点や既存論点についても、第146回試験までの出題状況を踏まえたうえで、第147回試験でどのような出題が考えられるか、どのような対策が必要なのか、などについて11ページにわたって詳しく紹介されています。

    連結会計以外の新論点
    連結会計以外の新論点

    既存論点の対策方法
    既存論点の対策方法

    その他のコンテンツは?

     出題予想ランキングページでは、TAC講師20名の投票形式によるランキングが掲載されています。また、予想した各講師のコメントも載っています。

     日商2級出た順マスターの第1問対策には、重要仕訳ランキングBEST47が掲載されています。「第133回出題」「第137回出題」というように出題された試験回も併記されているので、過去に出題された重要仕訳をサクッと確認することができます。

    講師による出題予想ランキング
    講師による出題予想ランキング

    重要仕訳ランキング BEST47
    重要仕訳ランキング BEST47

     日商2級出た順マスターの第2問・第3問対策では、各論点の出題状況が一覧表で紹介されています。その中でも頻出論点については、考え方のポイントや例題を使った実戦的な解説が多数収載されています。

    出た順マスター 第2問
    出た順マスター 第2問

    出た順マスター 第3問
    出た順マスター 第3問

     別冊になっているネコの手BOOKには、本試験前の過ごし方&持ち物チェックシートや簿記2級で必ず押さえておくべき基本知識などが簡潔にまとめられています。

     また、第2問での出題が考えられる「理論穴うめ問題」や「正誤問題」なども収載されています。通勤・通学時やお昼のちょっとした細切れの時間を使って確認するのにぴったりです。

     一発的中予想問題はネコの手BOOKから取り外して使います。

    別冊・ネコの手BOOK
    別冊・ネコの手BOOK

    理論穴うめ問題
    理論穴うめ問題

    正誤問題
    正誤問題

    一発的中予想問題
    一発的中予想問題

    本書の位置づけは?

     TACとしては「試験の直前に受験生に読んで欲しい本」という位置づけで本書を販売しています

     ただ、第1問~第5問の直近の出題状況や新出題区分に関する情報、本試験でよく問われる問題の効率的な解き方が大問ごとに分かりやすくまとめられているので、個人的にはテキスト&トレーニングを消化して過去問対策にとりかかる前に本書を読むことをおすすめします。

     具体的には…まずはテキストとトレーニングで簿記2級の基本をマスターし、本書を使って本試験の出題状況や各問題ごとの効率的な解き方などを確認してから、過去問題集・予想問題集に進んでいくと効率的かつ効果的に勉強できると思います。

     なお、巻末に収載されている「一発的中予想問題」は難しめに作られているので、直前期に最後の総仕上げとして解きましょう。

    価格は?

     価格は1,512円(税込)です。なお、TACの直販サイト「CyberBookStore」では定価の10%~15%オフ&送料無料で購入することができます。

    直販で購入(1,361円)

    Amazonで購入(1,512円)

    楽天で購入(1,512円)

第147回をあてる(予想問題集)との違いは?

  1. 第147回をあてるTAC直前予想 日商簿記2級
    教材種別:
    予想問題集
    出版社:
    TAC出版
    問題数:
    4回分
    ページ数:
    236ページ
    サイズ:
    29.7 × 21 × 2 cm
    価格:
    1,620円(税込)

    直前対策本と予想問題集の違い

     受験生の方から「予想問題集と直前対策本の違いってなんですか?両方やる必要ってありますか?」という質問をよくいただきます。

     なんとなく、どちらも試験前の直前期にやるものなかな?と思われるかもしれませんが、予想問題集はその名の通り本試験で出題が予想される問題をたくさん解くために使う教材で、直前対策本は本試験に関する幅広い情報を効率的に収集するために使う教材です。両者は「使う目的」が異なります。

     確かに「出題予想や予想問題が付いている」などの共通点もありますが、出題予想の切り口も違いますし、収載されている予想問題も異なりますので、可能であれば両方を使って勉強することをおすすめします。

     なお、直販サイトでは「予想問題集と無敵の簿記の2冊セット」を定価の15%~20%オフ&送料無料で購入することができるので、ネットで購入する場合は直販サイトの利用をおすすめします。

    直販で単品購入(1,458円)

    直販でセット購入(2,662円)




管理人が実際に一発的中予想問題を解いてみました!

 第1問は、仕訳問題5問です。

 問1の固定資産の割賦購入は、取得原価と購入金額合計との差額を前払利息で処理します。

  • 取得原価:購入代価27,000,000円+諸費用216,000円=27,216,000円
  • 購入金額合計:頭金2,700,000円++諸費用216,000円@4,140,000円×6枚=27,756,000円
    • 前払利息:540,000円(=27,756,000円-27,216,000円)

 問2の固定資産の滅失は、焼失時に計上した未決算の金額を計算したうえで、保険金との差額を保険差益で処理します。なお、現段階では支払う旨の連絡を受けただけなので、借方は未収入金で処理します。

 問3の不渡手形は、請求にさいして発生した諸費用36,000円を不渡手形に含めて処理するのがポイントです。

 問4の役務収益・役務原価は、収益・費用を役務収益・役務原価として処理するとともに、仕掛品を役務原価に振り替えます。

 問5の外貨建取引は、為替予約をした時点で差損益の金額が確定するので、「帳簿価額」と「予約時の為替相場で換算した金額」との差額を為替差損益で処理します。


 第2問は、連結会計に関する問題です。

 本問のように、支配獲得後2年目の処理が問われた場合は、まず1年目の連結修正仕訳を考えます。次に、1年目の連結修正仕訳を踏まえて2年目の開始仕訳を考え、さらに2年目の連結修正仕訳を考えていきましょう。

 なお、連結精算表は必ず損益計算書→株主資本等変動計算書→貸借対照表の順番に金額を埋めていきます。連結修正仕訳もパターンが決まっているので、仕訳時に勘定科目がすぐに出てこない方は、割り切って暗記してしまいましょう。

連結会計の対策について

 仮に11月の試験で連結会計が出題される場合、どんなに難しくてもこれぐらいのレベルだと思います。

 本問を完ぺきにしておけば連結会計の対策はバッチリなので、何度も繰り返し解いて解き方をマスターしておきましょう。


 第3問は、財務諸表(損益計算書)の作成問題です。

 本問はボリュームが大きい&各処理の難度が高いので、1回目は解くのがかなり大変だと思いますが、それは他の受験生もみんな同じ状態です。

 1回目は解答時間や得点を気にする必要はありませんので、2回目で満点が取れるように間違えたところをきちんと復習しておきましょう。

 未処理事項等3の「貸付金」は、期中に450,000円を電子記録債権に記録し、さらに譲渡記録をしていますが、計上額(450,000円)と回収額(436,500円)に差があるので、差額を貸付債権売却損というあまり見慣れない勘定科目で処理します。

貸付金を電子記録債権に記録したさいの仕訳
仕訳なし
電子記録債権を譲渡したさいの仕訳
(借)現金 436,500
(借)貸付債権売却損 13,500
 (貸)貸付金 450,000

 なお、貸付金に関しては「証書による貸付」と「手形による貸付」を区別しない(=貸借対照表上ではどちらも貸付金として表示する)ことから、電子記録債権に記録したとしても科目の振り替えは行わず、そのまま貸付金として表示します。参考までにご確認ください。

  • 売掛金を電子記録債権に記録した場合:電子記録債権に振り替える
  • 未収金を電子記録債権に記録した場合:営業外電子記録債権に振り替える
  • 貸付金を電子記録債権に記録した場合:貸付金のまま(※科目の振り替えは行わない)

 決算整理事項等5の「売上原価の算定」は、216ページの解説では仕訳が紹介されていますが、実際に問題を解くさいには仕訳は不要です。

 以下のような商品ボックス+αを書いて「期首商品棚卸高・当期商品仕入高・売上原価・期末商品棚卸高・棚卸減耗損・商品評価損・期末実地棚卸高」を把握しましょう。

一発的中予想問題・第3問の商品ボックス
一発的中予想問題・第3問の商品ボックス

 決算整理事項等8の「減価償却」は、備品の処理が難しいです。未処理事項等1の①で研究開発費に振り替えた900,000円分を考慮したうえで、当期の減価償却費を計算し、既償却額との差額を調整します。

  • 既償却額:121,500円×11か月=1,336,500円
  • 当期の減価償却費:(9,000,000円-900,000円)-(6,520,500円-1,336,500円)×40%=1,166,400円
  • 償却超過額:1,336,500円-1,166,400円=170,100円

 上記の計算の結果、期末の時点で170,100円分だけ過剰に償却してしまっていることが分かるので、決算において減価償却費と減価償却累計額を170,100円ずつ減らします。

備品に関する決算整理仕訳
(借)備品減価償却累計額 130,500
 (貸)減価償却費 130,500

解答時のちょっとしたテクニック

 全体的な解答の流れとしては、まず問題資料の未処理事項等・決算整理事項等の仕訳を下書きし、答案用紙の損益計算書を完成させる形が一般的かと思いますが、下書きが完成した時点で貸借対照表に関する勘定科目には打ち消し線を引いて集計から除外しましょう。

 本問は損益計算書のみを作成する問題なので、貸借対照表に関する勘定科目の増減は関係ありません。損益計算書に関する勘定科目のみを効率よく集計するために、また集計漏れを防ぐために、集計作業に先立って貸借対照表に関する勘定科目を除外しておくことをおすすめします。


 第4問は、個別原価計算に関する問題です。

 (1)では、仕掛品・製品勘定の記入が問われています。簡単な原価計算表を下書きして、売上原価・期末仕掛品原価・期末製品原価を計算しましょう。

 (2)では売上総利益が問われていますが、11月中に引き渡した製造指図書No.101、No.102、No.103の請負価額合計から、(1)で求めた売上原価の金額を差し引くだけです。


 第5問は、工程別総合原価計算に関する問題です。

 答案用紙の製造原価計算表が「直接材料費」「直接労務費」「製造間接費」の3つに区分されているので、各区分ごとに第1工程・第2工程の各金額を計算しましょう(解説221~223ページ参照)。

一発的中予想問題の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 普通 難しい 簡単 簡単
5分 15分 20分 40分 15分 15分 10分

質問掲示板のご案内

 本書の一発的中予想問題に関する質問は、簿記検定ナビ内の日商簿記検定2級に関する質問掲示板で受け付けております(もちろん無料です)。

 一発的中予想問題を実際に解いている&問題が手元にあるので、ご質問に対してすぐに回答できると思います。お気軽にご利用ください。

仕訳問題に関するQ&A

自分の解答と模範解答の勘定科目の上下が逆になっていました。不正解になりますか?
 仕訳は上下が逆になっていても正解です。

 本問ですと…例えば、問2の模範解答では未決算が上、保険差益が下になっていますが、この仕訳は保険差益が上・未決算が下でも構いません。他の仕訳問題も同様です。

勘定科目の漢字を間違えた場合、部分点はもらえますか?
 部分点はもらえません。

 勘定科目の漢字を間違えた場合は不正解になりますので、ケアレスミスにご注意ください。また、問題に列挙されていない勘定科目を使って解答した場合も不正解になります。

金額にカンマを付けないと不正解になりますか?
 不正解にはなりません。

 ただ、実務においてカンマを付けるのは当たり前のことですし、省略したからといって解答時間の短縮にはなりません。それどころか、見直しの時に見にくいだけです。

 このようにカンマを付けないメリットはなにもありませんので、金額には必ずカンマを付けましょう。

管理人さんの仕訳問題の解き方を教えてください。
 私はまず、問題に列挙されている勘定科目群に線を入れて「資産」「負債」「純資産」「収益」「費用」「その他」などに分けて見やすくします。

 そのさいに気になる勘定科目があったらマルで囲んで目立たせておきます。

 次に、問題文を読んで重要そうなところにアンダーラインを入れます。問1は「諸費用 ¥ 216,000」「前払利息」、問3は「諸費用 ¥ 36,000」、問4は「予約申込時にその全額を受け取っており」「前月末までに支払いが完了」、問5は「仕入時の為替相場は1ドル ¥ 103」「先物為替相場は1ドル ¥ 106」などです。

 上記の準備をしたうえで解答仕訳を考えますが、答案用紙にいきなり仕訳を書くのではなく、まずは問題用紙の余白部分に仕訳をメモ書きして勘定科目のチェックをしてから答案用紙に改めて書きます。

 ひと手間を加えるだけでケアレスミスをなくすことができますので、ぜひ参考にしてください。