書籍概要

  1. 第146回をあてるTAC直前予想 日商簿記2級

    教材種別:
    予想問題集
    出版社:
    TAC出版
    問題数:
    4回分
    ページ数:
    118ページ
    サイズ:
    29.7 × 21 × 2 cm
    価格:
    1,620円(税込)

     第146回日商簿記検定2級対策用の予想問題集です。4回分の試験問題の他に、切り離して使える仕訳カード(全50問)が収載されています。

     また、第146回試験の大問別の出題予想(第1予想~第3予想+プラスワン予想)、集中学習論点シート、過去の出題傾向と対策、繰り返しシートなど…独学者にとって有益な情報も多数掲載されています。

    管理人のレビュー

     TACの予想問題集の一番のウリは「解説が充実している」点です。

     「合格る(うかる)タイムライン」では時間配分や各問題ごとの解答ポイントが分かりやすくまとめられていますし、「合格る(うかる)下書用紙」では、各問題の下書きの書き方が数ページにわたって詳細にまとめられています。解説がここまで詳しい予想問題集は他にありません。

     また、全ての問題について「解き方レクチャー」という無料の解説動画が用意されています。プロ講師による解説講義を気軽に受けられるのは、独学受験生にとっては嬉しいサービスです。

    合格る(うかる)タイムライン
    合格る(うかる)タイムライン

    合格る(うかる)下書用紙
    合格る(うかる)下書用紙

     第145回試験の的中実績や新出題区分の情報、第146回試験の出題予想なども掲載されています。

    前回の的中実績はこんな感じです
    前回の的中実績はこんな感じです

    新出題区分の情報と出題予想
    新出題区分の情報と出題予想

     問題用紙と答案用紙はこんな感じで綴じられているので、水色の紙を残してグッと引き抜くと取り外すことができます。けっこう力がいるので、取り外すときは周りに気をつけてください。

    こんな感じで取り外します
    こんな感じで取り外します

    問題は1回分ずつ持ち運べます
    問題は1回分ずつ持ち運べます

     実際に全ての問題を解いてみたんですが、商業簿記(第2問~第3問)はかなり難しいです。

     特に第3予想とプラスワン予想の第3問は、日頃から作問している私もかなり難しく感じたので、1回目で思うように点数が取れなくても落ち込む必要はありません。2回目で目標点が取れるように、きちんと復習しておきましょう。

     一方、工業簿記(第4問・第5問)は、いずれも基本的な問題ばかりです(第2予想の第4問はちょっと時間がかかるかも…)。1回目で目標点が取れなかった方は、危機感を持って復習に力を入れてください。

     なお、2回目では「40点満点を取る」ではなく、「短い解答時間で40点満点を取る」ことを目標にしましょう。

     仕訳カードには「左上のリングを通す部分」や「各仕訳カードの境界線」にミシン目加工が入っているので、簡単にカードを切り離してリング穴を作ることができます。紙質もしっかりしているので使いやすいと思います。

    仕訳カード1
    最初はこんな状態です

    仕訳カード2
    本体から切り離します

    仕訳カード3
    リングを通すとこんな感じです

    仕訳カード4
    裏面には解答・解説が載っています

     価格は1,620円(税込)です。なお、TACの直販サイト「CyberBookStore」では定価の10%~15%オフ&送料無料で購入することができます。

    直販で購入(1,458円)

    Amazonで購入(1,620円)

    楽天で購入(1,620円)

無敵の簿記(直前対策本)との違いは?

  1. 無敵の簿記2級 第146回直前総まとめ
    教材種別:
    直前対策本
    出版社:
    TAC出版
    問題数:
    1回分
    ページ数:
    212ページ
    サイズ:
    25.7 × 18.2 × 2 cm
    価格:
    1,512円(税込)

    予想問題集と直前対策本の違い

     受験生の方から「予想問題集と直前対策本の違いってなんですか?両方やる必要ってありますか?」という質問をよくいただきます。

     なんとなく、どちらも試験前の直前期にやるものなのかな?と思われるかもしれませんが、予想問題集は主に本試験で出題が予想される問題をたくさん解くために使う教材なのに対し、直前対策本は主に本試験に関する幅広い情報を効率的に収集するために使う教材です。

     確かに「出題予想や予想問題が付いている」などの共通点もありますが、出題予想の切り口も違いますし、収載されている予想問題も内容が異なりますので、可能であれば両方を使って勉強することをおすすめします。

     なお、直販サイトでは「予想問題集と無敵の簿記の2冊セット」を定価の15%~20%オフ&送料無料で購入することができるので、ネットで購入する場合は直販サイトの利用をおすすめします。

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管理人が実際に問題を解いてみました!

第1予想

 第1問は、仕訳問題5問です。

 問2・問3では売上原価対立法&収益費用の認識基準が問われていますが、どのタイミングで売上・仕入を計上するのか今一度確認しておきましょう。

  • 売上時
    • 出荷基準:商品を出荷した時点で売上を認識する
    • 検収基準:得意先が検収を完了した時点で売上を認識する
  • 仕入時
    • 入荷基準:商品を入荷した時点で仕入を認識する
    • 検収基準:当社が商品の検収を完了した時点で売上を認識する

 問5の社会保険料の会社負担分(法定福利費)の相手科目は「未払金」です。社会保険料の従業員負担分を預かった時に使う「社会保険料預り金」にしないように気をつけてください。


 第2問は、現金・預金(銀行勘定調整表)に関する問題です。

 資料Ⅰの現金に関しては、通貨代用証券の処理がポイントです。本問に出てくる「期限到来済みの公社債利札」「郵便為替証書」の他には、「他人振出小切手」「送金小切手」「配当金領収書」などがあります。この機会に5つの通貨代用証券を覚えてしまいましょう。

 資料Ⅳの定期預金に関しては、1年基準による長短分類がポイントです。本問にかぎらず、第3問の貸借対照表作成問題では必ずと言っていいほど定期預金・貸付金・借入金の1年基準による長短分類が問われるので、きちんと分類できるように準備しておきましょう。

  • 定期預金
    • 決算日の翌日から起算して1年以内に満期日が到来するもの:現金預金など(流動資産)
    • 決算日の翌日から起算して1年を超えて満期日が到来するもの:長期性預金(固定資産)
  • 貸付金
    • 決算日の翌日から起算して1年以内に返済日が到来するもの:短期貸付金(流動資産)
    • 決算日の翌日から起算して1年を超えて返済日が到来するもの:長期貸付金(固定資産)
  • 借入金
    • 決算日の翌日から起算して1年以内に返済日が到来するもの:短期借入金(流動負債)
    • 決算日の翌日から起算して1年を超えて返済日が到来するもの:長期借入金(固定負債)

 また、問2では銀行残高基準法による銀行勘定調整表を作成する必要がありますが、まず両者区分調整法による銀行勘定調整表を自作すると分かりやすいです。

 解説8ページの表を簡略化してサクッと書きましょう。この表をきちんと書けるかどうかが、本問の1番のポイントです。

  1. 「両者区分調整法による銀行勘定調整表」を自作する
  2. 調整後の当座預金の金額を把握する(本問は1,243,200円)
  3. 1.を参考にして、答案用紙の「銀行残高基準法による銀行勘定調整表」を完成する

 なお、問3の空欄補充問題は、問題文に「記号で答えなさい」という指示があるので、記号で解答する必要があります。語句で解答した場合、選択したものが合っていても不正解になるのでご注意ください。


 第3問は、財務諸表(損益計算書)の作成問題です。

 まず、役務収益・役務原価の計上のタイミングは、解説11ページのとおりです。間違えてしまった方は、この流れをきちんとイメージできたか再確認しておきましょう。

 決算整理事項等の5の「貸倒引当金の設定」は、貸倒引当金繰入の計上場所に気をつけてください。貸付金等の営業外債権にかかる貸倒引当金繰入は「営業外費用」の欄に計上します。

  • 売上債権にかかる貸倒引当金繰入:損益計算書の販売費及び一般管理費の欄に計上する
  • 営業外債権にかかる貸倒引当金繰入:損益計算書の営業外費用の欄に計上する

 決算整理事項等の7の「固定資産の減価償却」では、2017年度から試験範囲に加わった圧縮記帳の処理が問われていますが、処理自体は固定資産圧縮損勘定で固定資産の帳簿価額を減らすだけなので簡単です。

 なお、圧縮記帳した固定資産を減価償却する場合は、圧縮後の帳簿価額がベースになります。本問の場合、取得原価480,000円から圧縮額(補助金受取額)80,000円を差し引いた400,000円をベースにして、当期の減価償却費を計算します。

ステップ1・国庫補助金を受け取った時の仕訳
(借)現金など ×××
 (貸)国庫補助金受贈益 ×××
ステップ2・固定資産を購入して圧縮記帳した時の仕訳
(借)固定資産圧縮損 ×××
 (貸)固定資産 ×××
ステップ3・圧縮後の帳簿価額をベースに減価償却費を計算する
(借)減価償却費 ×××
 (貸)減価償却累計額 ×××

 決算整理事項等の9の「広告宣伝費の支払い」は、過去問でもよく出てくる「向こう1年分」ではなく「過去1年分」という点に気をつけてください。計算自体は、12月1日から3月31日までの4か月分を見越計上するだけです。


 第4問は、本社工場会計に関する仕訳問題です。

 工場で設定されていない勘定(買掛金・現金・当座預金・製品)を本社勘定に置き換えて解答するのがポイントです。問3の「特許権使用料→直接経費」の処理が少し難しかったかもしれませんが、その他の4つは簡単なので絶対に取りこぼしてはいけません。

 なお、問5の製造間接費は「各自計算」となっているので自分で計算する必要がありますが、完成品に対する直接作業時間は1,200時間です。問2に出てきた1,500時間をうっかり使わないように気をつけましょう。


 第5問は、直接原価計算&CVP分析の問題です。

 本問の一番のポイントは、固定製造間接費1,800,000円の取り扱いです。全部原価計算の場合は、固定製造間接費も製品の原価に集計しますが、直接原価計算の場合は製品の原価に集計せずに期間原価として処理します。

 なお、全部原価計算の営業利益と直接原価計算の営業利益は、期首・期末に含まれる固定製造間接費の分だけ金額がズレます。

部原価計算による営業利益-接原価計算による営業利益=期製品に含まれる固定製造間接費の金額-期製品に含まれる固定製造間接費の金額

 この関係式には「全直末首(ぜんちょくまっしゅ)」という便利な語呂がありますので、この機会に語呂をしっかり押さえておきましょう。

★第1予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 普通 普通 簡単 簡単
5分 15分 20分 35分 15分 20分 10分

第2予想

 第1問は、仕訳問題5問です。

 問3の電子記録債権では、あまり見かけない「営業外電子記録債権」という勘定が出てきますが、これは受取手形・営業外受取手形と同じルールで分類すると分かりやすいと思います。

  • 受取手形:商品売買取引により受け取った手形債権
  • 営業外受取手形:営業外取引により受け取った手形債権
  • 電子記録債権:商品売買取引により発生した債権について電子記録債権の発生記録を行った時に計上する
  • 営業外電子記録債権:営業外取引により発生した債権について電子記録債権の発生記録を行った時に計上する

 第2問は、株主資本等変動計算書&課税所得の計算に関する問題です。

 問1の株主資本等変動計算書は、記入すべき金額欄にカッコが付いているので初見でもそこそこの点数が取れたと思います(※第138回・第142回・第145回試験で出題されたさいもカッコが付いていました)。

 ただ、最近の難化傾向を勘案しますと、次に株主資本等変動計算書の問題が出題される場合は、答案用紙の金額欄にカッコが付かない可能性も十分に考えられます。カッコが付かなくても解答できるように、各自で対策しておきましょう。

 なお、配当時の利益準備金の計算は、4分の1規定(積立限度額)と10分の1規定(要積立額)の両方の金額を計算し、いずれか小さい方の金額を積み立てることになります。

  • 4分の1規定(積立限度額):120,000千円÷4-(25,500千円+4,050千円)=450千円
  • 10分の1規定(要積立額):6,000千円÷10=600千円

 10分の1規定(要積立額)だけ計算して4分の1規定(積立限度額)の計算を忘れてしまう方が結構いらっしゃいますので、必ず両方の金額を比較するクセをつけましょう。

 問2の「課税所得の計算」は、2017年度から新たに試験範囲に追加された論点です。

 具体的には…税引前当期純利益をベースに加算・減算調整をして課税所得を計算し、法人税等の金額を計算する問題ですが、益金・損金の算入・不算入の仕組みに慣れるまではかなり難しく感じると思います(いったん慣れてしまえば加減するだけなので簡単です)。

 本問やテキスト・問題集などに収載されている問題を使って、加算調整するもの・減算調整するものをきちんと分類できるように準備しておきましょう。


 第3問は、財務諸表(貸借対照表)の作成問題です。

 決算整理事項等の3の「貸倒引当金の設定」は、2016年度から新たに試験範囲に追加された「貸倒引当金の個別評価・一括評価」の処理が問われています。

 これまでは各売上債権の回収可能性に関係なく、売上債権を一括評価して貸倒引当金を設定していましたが、第143回試験からは回収可能性を加味して貸倒引当金を設定することになりました。

 具体的には…回収可能性の低い債権(=貸倒れる可能性が高い債権)は個別に評価して貸倒引当金を設定し、回収可能性に問題のない債権は今までどおり一括評価して貸倒引当金を設定します。

 実際に金額を計算するさいは「個別評価すべき分」と「一括評価すべき分」をきちんと分けて考えましょう。

  • 個別評価する場合の貸倒引当金の計算式:(債権の期末残高-担保処分見込額)×貸倒設定率
  • 一括評価する場合の貸倒引当金の計算式:債権の期末残高合計×貸倒設定率
  • 個別評価すべき分:(37,500円-0円)×50%=18,750円
  • 一括評価すべき分:(700,000円+1,100,000円-37,500円)×2%=35,250円

 決算整理事項等の5の「前払費用」は、1年基準による長短分類がポイントです。

  • 保険料
    • 当期に属する分:保険料(費用処理)
    • 決算日の翌日から起算して1年以内のもの:前払費用(流動資産)
    • 決算日の翌日から起算して1年を超えるもの:長期前払費用(固定資産)
  • 本問に当てはめると…
    • 平成28年12月1日から平成29年3月31日までの4か月分:保険料(費用処理)
    • 平成29年4月1日から平成30年3月31日までの12か月分:前払費用(流動資産)
    • 平成30年4月1日から平成30年11月30日までの8か月分:長期前払費用(固定資産)

 決算整理事項等の7の「リース会計」は、2017年度から新たに試験範囲に追加された論点です。

 本問は「利子抜き法」による処理が問われていますが、「利子込み法」が問われる可能性もじゅうぶんありますので、両者の処理の違いをきちんと押さえておきましょう。

リース契約時の仕訳(利子抜き法)
(借)リース資産 見積現金価額など
 (貸)リース負債 見積現金価額など
リース料支払時の仕訳(利子抜き法)
(借)リース負債 ×××
(借)支払利息 ×××
 (貸)現金など ×××
リース契約時の仕訳(利子込み法)
(借)リース資産 リース料総額
 (貸)リース負債 リース料総額
リース料支払時の仕訳(利子込み法)
(借)リース負債 ×××
 (貸)現金など ×××

 なお、リース債務に関しては1年基準による長短分類が必要になります(※考え方は借入金と同じです)。

  • 決算日の翌日から起算して1年以内に支払日が到来するもの:リース債務 ※流動負債
  • 決算日の翌日から起算して1年を超えて支払日が到来するもの:リース債務(長期)※固定負債

 第4問は、個別原価計算に関する問題です。本問はまず、12月1日・12月末日の各製造指図書の進捗状況を把握しましょう。

  • 12月1日
    • No.116:完成済み・未引き渡し(期首製品)
    • No.117:仕掛中(期首仕掛品)
  • 12月末日
    • No.116:完成・引き渡し済み(売上原価)
    • No.117:完成・引き渡し済み(売上原価)
    • No.118:完成・引き渡し済み(売上原価)
    • No.119:完成済み・未引き渡し(期末製品)
    • No.120:仕掛中(期末仕掛品)

 あとはゴリゴリ計算するだけですが、通信交通費の前払に気をつけてください。私は、上の間接工賃金の「未払」につられてひっかかりそうになりました。


 第5問は、工程別総合原価計算に関する問題です。

 答案用紙の製造原価計算表が「直接材料費」「直接労務費」「製造間接費」の3つに区分されているので、区分ごとに第1工程・第2工程の各金額を計算しましょう(解説49~51ページ参照)。

 なお、過去の本試験では、第1工程完了品(本問の場合は1,800個)のすべてではなく一部のみを第2工程に振り替える問題が出題されたことがあるので、工程別総合原価計算の問題を解くさいには、第1工程から第2工程に振り替えられる個数のチェックを忘れないようにしてください。

★第2予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 普通 普通 普通 簡単
5分 10分 20分 35分 20分 20分 10分

第3予想

 第1問は、仕訳問題5問です。

 問3の外貨建取引は、2017年度から試験範囲に新たに追加された論点です。為替予約をした時点で差損益の金額が確定するので、「帳簿価額」と「予約時の為替相場で換算した金額」との差額を為替差損益勘定で処理します。

 また、問5では企業買収の仕訳が問われていますが、買収にともない引き継ぐ資産・負債は時価を使う点がポイントです(※時価が与えられていない場合は帳簿価額を使う)。


 第2問は、本支店会計の簿記一巡の手続きを問う問題です。

 本支店会計は、試験範囲の改定により「未達事項・内部利益の処理」が試験範囲外になったので、今までと比べると出題可能性はかなり低くなりましたが、本問のような「過去問とは違う形」で出題される可能性はあります。保険的な位置づけで押さえておきましょう。

 なお、本問の解答手順は、問題資料の12月中の取引から仕訳を書き出して集計する…というオーソドックスな形になりますが、20日の預り金の処理や27日の手形の割引き、決算整理仕訳の減価償却の振り替えなど、ところどころ難しかったと思います。

 よって、1回目は点数を気にする必要はありません。2回目で満点が取れるように、間違えてしまったところきちんと復習しておきましょう。


 第3問は、財務諸表(損益計算書)の作成問題です。

 未処理事項等2の②の「売上戻り」は、検収基準を採用→検収が完了していない→売上計上されていない→戻ってきても処理は不要…と考えます。

 未処理事項等3の「電子記録債権」は、貸付金に関しては「証書による貸付」と「手形による貸付」を区別していない(=貸借対照表上ではどちらも貸付金として表示している)ことから、電子記録債権に記録したとしても科目の振り替えは行わず、そのまま貸付金として表示します。

  • 売掛金を電子記録債権に記録した場合:電子記録債権に振り替える
  • 未収金を電子記録債権に記録した場合:営業外電子記録債権に振り替える
  • 貸付金を電子記録債権に記録した場合:貸付金のまま(※科目の振り替えは行わない)

 決算整理事項等6の「売上原価の算定」は、72ページの解説では仕訳が紹介されていますが、実際に問題を解くさいには商品ボックスを書いて「期首商品棚卸高・当期商品仕入高・売上原価・期末商品棚卸高・棚卸減耗損・商品評価損・期末実地棚卸高」を把握しましょう(※仕訳は不要です)。

第3予想・第3問の商品ボックス
第3予想・第3問の商品ボックス

 決算整理事項等8の「減価償却」は、11か月分の概算額合計と年間確定額との差額を各自で計算する必要があります(解説73ページ参照)。しかも、備品は償却過剰になっているので、減価償却費を減らす仕訳を切ることになります…うーん、難しい。

 決算整理事項等10の「法人税等の計算」では、あまり見慣れない未収還付法人税等が登場します。また、「税法の規定により100円未満は切り捨てとする」という指示があるので、法人税等の金額を計算するさいには気をつけてください。


 第4問は、標準原価計算に関する基本的な問題です。

 第2問・第3問の難度を考えると、合格するためには短い解答時間で20点満点を取らなければいけない問題です。

 なお、問5で各差異が問われていますが、能率差異は変動費のみから計算するケースもあります(※第142回試験の第4問)。参考までに過去問をご確認ください。


 第5問は、実際総合原価計算と標準総合原価計算をミックスした問題です。

 問2の解答にあたっては、まず81ページの解説で紹介されている標準原価カード(簡易版でOK)を問題の余白などに書いて、製品1個あたりの標準製造原価をきちんと把握しましょう。この計算を間違えると悲惨なことになりますので、ケアレスミスにはじゅうぶん気をつけてください。

★第3予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 難しい 難しい 簡単 簡単
5分 10分 30分 35分 15分 15分 10分

プラスワン予想

 第1問は、仕訳問題5問です。

 問2の剰余金の処分は、第2予想の第2問と同様に「積立限度額<要積立額」となるので、積立限度額330,000円を利益準備金に振り替えます。

  • 4分の1規定(積立限度額):45,000,000円÷4-(9,000,000円+1,920,000円)=330,000円
  • 10分の1規定(要積立額):3,750,000円÷10=375,000円

 問4の振込料810円については、解説95ページのように「振込料の仕訳(→立替金を計上)」と「振込時の仕訳(→立替金を振替)」を分けて考えると分かりやすいと思います。

 問5の源泉所得税は、第141回試験の問1で出題された問題の類題です。考え方・解き方をマスターすればどうってことはない問題なので、間違えてしまった方はきちんと復習しておきましょう。


 第2問は、有価証券の一連の処理に関する問題です。

  • A社株式:子会社株式(→評価替えなし)
  • B社株式:その他有価証券(→取得原価と当期末時価との差額をその他有価証券評価差額金で処理)
  • C社株式:売買目的有価証券(→前期末時価と当期末時価との差額を有価証券評価損益で処理)
  • D社株式:子会社株式(→評価替えなし)
  • E国債:満期保有目的債券(→償却原価法を適用して評価替え)
  • F社社債:その他有価証券(→取得原価と当期末時価との差額をその他有価証券評価差額金で処理)

 問2で、貸借対照表の流動資産に計上される「有価証券」の金額、固定資産に計上される「投資有価証券」の金額が問われていますが、E国債は当期末より1年以内に満期を迎えるため、投資有価証券ではなく有価証券に含めて表示します。


 第3問は、精算表の作成問題です。処理すべき「量」が多いため、解くのがしんどい問題です。私も全て解答するのに28分かかりました…やれやれ。

 決算整理事項その他1の「売上原価の算定」は、商品評価損を売上原価に算入する一方、棚卸減耗損は売上原価に算入せずに独立した科目で表示します。この2つに関しては、売上原価に算入するかどうかのチェックを忘れないように気をつけてください。

 決算整理事項その他2の「外貨建取引」は、取引時に為替予約を付した場合の処理が問われています。102ページの解説の「ここ重要!」の内容を改めてご確認ください。

 決算整理事項その他6の「減価償却」は、取得原価や減価償却累計額を各自で算定する必要があります。104ページの解説のように取得原価をXと置いて、金額を算定しましょう。計算が苦手な方にとっては辛い問題です…。

 また、200%定率法に関しては、本問では「償却率年20%」と数字が与えられていますが、耐用年数を使って自分で計算するケースもあります。250%定率法とあわせて計算式を覚えておきましょう。

  • 200%定率法:1÷耐用年数×2
  • 250%定率法:1÷耐用年数×2.5

 決算整理事項その他7の「ソフトウェア」は、旧ソフトウェアと新ソフトウェアに分けて償却額および除却額を求めましょう。


 第4問は、部門別原価計算に関する問題です。

 非常に簡単なので、合格するためには短い解答時間で20点満点を取らなければいけない問題です。


 第5問は、等級別総合原価計算に関する問題です。

 (3)の完成品単位原価を計算するさいは、完成品総合原価を完成品数量で除して計算しましょう。うっかり積数を使って計算しないように気をつけてください。

★プラスワン予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 普通 難しい 簡単 簡単
5分 15分 20分 45分 15分 10分 10分

質問掲示板のご案内

 本書の問題に関する質問は、簿記検定ナビ内の日商簿記検定2級に関する質問掲示板で受け付けております(もちろん無料です)。

 本書に収載されている全ての問題を解いている&問題が手元にあるので、ご質問に対してすぐに回答できると思います。お気軽にご利用ください。

仕訳問題に関するQ&A

自分の解答と模範解答の勘定科目の上下が逆になっていました。不正解になりますか?
 仕訳は上下が逆になっていても正解です。

 本書ですと…例えば、第2予想の問4の模範解答では普通預金・預り金の順番に並んでいますが、この2つは上下が入れ替わっても構いません。他の問題も同様です。

勘定科目の漢字を間違えた場合、部分点はもらえますか?
 部分点はもらえません。

 勘定科目の漢字を間違えた場合は不正解になりますので、ケアレスミスにご注意ください。また、問題に列挙されていない勘定科目を使って解答した場合も不正解になります。

金額にカンマを付けないと不正解になりますか?
 不正解にはなりません。

 ただ、実務においてカンマを付けるのは当たり前のことですし、省略したからといって解答時間の短縮にはなりません。それどころか、見直しの時に見にくいだけです。

 このようにカンマを付けないメリットはなにもありませんので、金額には必ずカンマを付けましょう。

管理人さんの仕訳問題の解き方を教えてください。
 私はまず、問題に列挙されている勘定科目群に線を入れて「資産」「負債」「純資産」「収益」「費用」「その他」などに分けて見やすくします。そのさいに気になる勘定科目があったらマルで囲んで目立たせておきます。

 次に、問題文を読んで重要そうなところにアンダーラインを入れます。

 上記の準備をしたうえで解答仕訳を考えますが、答案用紙にいきなり仕訳を書くのではなく、まずは問題用紙の余白部分に仕訳を書いて勘定科目のチェックをしてから答案用紙に書きます。

 ひと手間を加えるだけでケアレスミスをなくすことができますので、ぜひ参考にしてください。