第145回日商簿記検定3級を受験された皆様、お疲れ様でした。本ページでは、第145回日商簿記検定の試験問題の無料請求方法や、TACや大原などの解答速報情報、各問題の管理人の解説をまとめました。

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第145回日商簿記検定「問題・解答集」の無料配布のお知らせ

解答解説集

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大原の問題・解答集の請求方法1

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大原の問題・解答集の請求方法2

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第145回日商簿記検定3級 各学校の模範解答(解答速報)




第145回日商簿記検定3級 試験問題&管理人の解説

おすすめ解答順序と時間配分

1問→第2問→第4問→第5問→第3

「各問題の配点」と「各問題の難易度」と「時間配分の目安」
配点 難易度 時間配分
準備 5分
1 20点 普通 15分
2 10点 普通 15分
4 30点 普通 10分
5 8点 簡単 30分
3 32点 簡単 35分
見直し 10分

予想合格率

 合格率は45%前後ぐらいになりそうです。配点の多い第3問・第5問が比較的簡単だったので、がんばって勉強した人が順当に合格できる試験回だったと思います。

直近の試験の合格率の推移
第140回 第141回 第142回 第143回 第144回 第145回
52.7% 26.1% 26.6% 34.2% 45.1% 45%前後?

第1問・仕訳問題(配点20点)

  1. 資本の引き出し
  2. 売上取引・商品券
  3. 手形の割引き
  4. 固定資産の購入
  5. 所得税の源泉徴収

 5問とも過去問類似問題でした。簿記検定ナビの仕訳問題対策等を使ってきちんと仕訳対策をしていた方は、短い解答時間で20点満点を取れたのではないでしょうか。

問1 資本の引き出し

問1 模範解答
(借)旅費交通費 60,000
(借)資本金 20,000
 (貸)普通預金 80,000

 資本の引き出しに関する問題です。

 旅費交通費80,000円を営業用(事業用)と店主用の2つに分けて、前者を当期の費用として旅費交通費勘定で処理し、後者を資本の引き出しとして処理します。

 なお、本問は問題文で列挙されている勘定科目に資本金勘定がある(引出金勘定がない)ので、資本の引き出しに関する仕訳は資本金勘定で処理すると判断します。

  • 60,000円は営業用 → 旅費交通費勘定で処理
  • 20,000円は店主用 → 資本金勘定で処理

問2 売上取引・商品券

問2 模範解答
(借)他店商品券 10,000
(借)商品券 2,000
 (貸)売上 12,000

 売上取引・商品券に関する問題です。

 まず、問題文の「代金のうち ¥ 10,000 は他店発行の全国百貨店共通商品券で受け取り」から、新たに商品券の額面金額を受け取る権利が発生したことが分かるので、他店商品券勘定(資産)を増額します。

①他店発行の商品券を受け取ったときの仕訳
(借)他店商品券 10,000
 (貸)売上 10,000

 また、問題文の「残額は当店発行の商品券で受け取った」から、以前に発行した商品券の額面金額を支払う義務が消滅したことが分かるので、商品券勘定(負債)を減額します。

②当店発行の商品券を受け取ったときの仕訳
(借)商品券 2,000
 (貸)売上 2,000

 最後に①②の仕訳をまとめると解答仕訳になります。

問3 手形の割引き

問3 模範解答
(借)当座預金 798,560
(借)手形売却損 1,440
 (貸)受取手形 800,000

 手形の割引きに関する問題です。

 手形は満期日に決済されますが、満期日前であっても銀行に手形を持参して一定の手数料(利息)を支払うことにより、手形を現金化することが出来ます。

 手形の割引日から満期日までの利息相当分は、手形売却損勘定で費用処理します。通常、利息の金額は問題文で与えられますが、本問のように自分で算定する必要がある場合は、問題の指示に従って日割計算(または月割計算)をしてください。

800,000円×0.9%×73日/365日=1,440円

 なお、計算途中で小数点が出てきてしまった場合は、先に掛け算をやって最後に割り算をする(計算の順番を入れ替える)ときれいな金額になります。

  • 800,000円×0.9%÷365日×73日=1,439.99999…円
  • 800,000円×0.9%×73日÷365日=1,440円

問4 固定資産の購入

問4 模範解答
(借)土地 19,650,000
 (貸)現金 400,000
 (貸)未払金 19,250,000

 固定資産の購入に関する問題です。

 この問題のポイントはズバリ「購入原価=購入代価+付随費用」ということが分かっているかどうかです。

 土地に限らず、建物や備品、車両などの固定資産を購入したさいに、不可避的に発生した費用(付随費用)は購入原価に含めて計算するので、本問の「購入手数料 ¥ 400,000 」も購入原価に含めて処理します。

購入代価=550㎡×@35,000円=19,250,000円

付随費用(購入手数料)=400,000円

購入原価=購入代価19,250,000円+付随費用400,000円=19,650,000円

問5 所得税の源泉徴収

問5 模範解答
(借)所得税預り金 2,000,000
 (貸)現金 2,000,000

 所得税の源泉徴収に関する問題です。

 本問のように「すでに切られた仕訳を前提とする問題」は、一度仕訳を書きだして考えてみると分かりやすいです。

【すでに切られた仕訳】
(借)給料 ×××
 (貸)所得税預り金 2,000,000
 (貸)現金預金など ×××
【今回、解答すべき仕訳】
(借)所得税預り金 2,000,000
 (貸)現金 2,000,000

第2問・勘定記入(配点10点)

模範解答
9,000 26,000 損益 次期繰越 8,000

 支払利息・未払利息の勘定記入の問題です。

 本問はまず、1月1日・6月30日・9月1日・12月31日の各日付の仕訳を考えたうえで、支払利息・未払利息勘定の空欄を埋めていきましょう。

1月1日の仕訳
(借)普通預金 1,200,000
 (貸)借入金 1,200,000
6月30日の仕訳
(借)支払利息 9,000 ※1
 (貸)普通預金 9,000

※1 1,200,000円×1.5%×6か月/12か月=9,000円

9月1日の仕訳
(借)普通預金 2,000,000
 (貸)借入金 2,000,000
12月31日の仕訳
(借)支払利息 9,000 ※2
 (貸)普通預金 9,000
(借)支払利息 8,000 ※3
 (貸)未払利息 8,000

※2 1,200,000円×1.5%×6か月/12か月=9,000円

※3 2,000,000円×1.2%×4か月/12か月=8,000円

 銀行から借り入れた2,000,000円に関しては4か月分(9月1日~12月31日)の利息が発生しているので、決算において未払い分の利息を計上します。

 上記の仕訳を支払利息・未払利息勘定に反映させたあと、支払利息の借方残26,000円を損益勘定に振り替えるとともに、未払利息の貸借差額8,000円を次期に繰り越します。

第3問・合計試算表作成(配点30点)

 12月中の取引にもとづいて、12月31日時点の合計試算表を作成する問題です。取引の難度・分量は平均レベルですし、売掛金・買掛金明細表も作成不要なので、満点近い点数が取れた受験生も多かったのではないでしょうか。

 なお、本問は問題資料が時系列順に与えられているので、解答にあたって二重取引を考慮する必要はありませんが、残高試算表と勘違いしないように気をつけてください。

二重取引を考慮する必要のない問題の解答方法について

 二重取引を考慮する必要のない問題の解答方法は、「下書用紙に全取引の仕訳を書いて集計する方法(以下、①法)」と、「下書用紙にT勘定を設定し、頭のなかで仕訳を考えて各勘定に金額を記入し、各勘定ごとに金額を集計する方法(以下、②法)」の2つがあります。

 本問は、12月中の取引がそんなに多くないので①法で解いても良いと思いますが、基本的にはメリットの多い②法で解くことをおすすめします。

①法 ②法
練習の必要性 特になし あり
解答時間 長くなる 短くて済む
ケアレスミス 発生しやすい 発生しにくい

T勘定を設定すべき勘定について

 3級の試算表作成問題をT勘定を使って解く場合は、現金・当座預金・売掛金・買掛金・受取手形・支払手形・仕入・売上勘定の8つについては必ずT勘定を作ってください(当座預金の他に普通預金がある場合は普通預金も加えた9つ)。

 なお、その他の勘定については臨機応変に対応することになりますが、基本的には「その他」という勘定を作ってそこにどんどん書き込んでいくと分かりやすくて集計しやすいです。

  • 本問で設定するT勘定:現金勘定、当座預金勘定、受取手形勘定、支払手形勘定、売掛金勘定、買掛金勘定、売上勘定、仕入勘定、その他勘定

具体的な解答手順について

 まず、下書用紙にT勘定を設定し、答案用紙の11月30日の合計の金額をひっぱってきます。

第145回日商簿記検定3級 第3問 管理人の下書き1
第3問 管理人の下書き1(PDF版

 次に、問題資料の12月中の取引の仕訳を頭の中で考えて、T勘定を設定している勘定については各T勘定に、設定していないものについては「その他」勘定に勘定科目と金額を埋めていきます。

 たまに、仕訳をいったん書いたうえでT勘定に移記している方がいらっしゃいますが、この方法ですとスピードアップを目的として設定したT勘定の意味がなくなってしまいます。

 慣れないうちは大変だと思いますが、がんばって頭の中で仕訳を考える訓練をしてください(※ただし、難しい取引は仕訳を書いてもOKです)。

第145回日商簿記検定3級 第3問 管理人の下書き2
第3問 管理人の下書き2(PDF版

 12月中の取引を全て処理し終えたら下書用紙のT勘定を締め切りますが、本問は合計試算表の作成問題なので、勘定を締め切るさいは借方合計・貸方合計の金額を集計しましょう。

 「その他」勘定については締め切る必要はないので、ひとつずつ答案用紙に移記してください。

第145回日商簿記検定3級 第3問 管理人の下書き3
第3問 管理人の下書き3(PDF版

参考:12月中の取引の仕訳

12月5日の仕訳
(借)仕入 451,000
 (貸)前払金 70,000
 (貸)買掛金 380,000
 (貸)現金 1,000
12月8日の仕訳
(借)売上 10,000
 (貸)売掛金 10,000
12月10日の仕訳
(借)当座預金 190,000
 (貸)受取手形 190,000
12月12日の仕訳
(借)未払金 79,000
 (貸)当座預金 79,000
12月13日の仕訳
(借)受取手形 40,000
(借)売掛金 60,000
 (貸)売上 100,000
(借)発送費 2,000
 (貸)現金 2,000
12月15日の仕訳
(借)水道光熱費 40,000
(借)通信費 500
 (貸)当座預金 40,500
12月17日の仕訳
(借)買掛金 90,000
 (貸)支払手形 90,000
12月19日の仕訳
(借)支払手形 140,000
 (貸)当座預金 140,000
12月20日の仕訳
(借)支払家賃 21,600
 (貸)当座預金 21,600

 問題文が「来月分の家賃 ¥ 21,600 が…」となっていたので、支払家賃ではなく前払家賃で処理するか悩んだ方もいらっしゃると思います。

 ただ、答案用紙の勘定科目の中に前払家賃勘定がなく、新たに追加するスペースもありませんので、本問は支払家賃勘定で処理すると判断して仕訳を考えましょう。

12月21日の仕訳
(借)仮払金 30,000
 (貸)現金 30,000
12月22日の仕訳
(借)受取手形 50,000
(借)当座預金 100,000
 (貸)売掛金 150,000
12月24日の仕訳
(借)現金 2,000
(借)旅費交通費 28,000
 (貸)仮払金 30,000
12月25日の仕訳
(借)給料 300,000
 (貸)所得税預り金 30,000
 (貸)当座預金 270,000
12月27日の仕訳
(借)当座預金 350,000
(借)売掛金 252,000
 (貸)売上 600,000
 (貸)現金 2,000

250,000円+2,000円=252,000円

 先方負担(得意先負担)の発送費は、本問のように売掛金に含めて処理する方法と、立替金で処理する方法の2パターンが考えられます。

  • 発送費が先方負担(得意先負担)の場合
    • 売掛金に含めて処理
    • 立替金で処理
  • 発送費が当店負担の場合
    • 発送費等で費用処理

 本問は、問題文に「売掛金に含めて処理した」という指示があるので簡単ですが、問題によってはこのような指示がない場合もあります。

 そのような場合は、問題資料や答案用紙の勘定科目等をヒントにして、どちらのパターンで処理するか判断しましょう。

12月29日の仕訳
(借)貸倒引当金 50,000
 (貸)売掛金 50,000

第4問・語句記入問題(配点8点)

模範解答
(租税公課) (引出金) (修繕費) (建物)

 語句記入の問題です。1.の「税金の納付」は簡単ですが、2.の「固定資産の資本的支出・収益的支出」は3級のテキスト等に載っていないと思いますのでちょっと難しかったかもしれません。解答に自信がない場合は、どちらも「ク(修繕費)」として、確実に2点取りに行くことをおすすめします。

問1 税金の納付

  • 事業用の自動車にかかる自動車税の納付→租税公課
  • 個人事業から生じた所得にかかる所得税の納付→店主個人の所得税を会社が肩代わりして払った形になる→資本の引き出し→引出金

問2 固定資産の修繕(収益的支出・資本的支出)

  • 機能の回復や維持のために修繕を行った場合(例:出入り口の手動ドアが壊れたので、新しいものに取り替えた)→収益的支出→修繕費(費用処理)
  • 修繕により機能が向上して価値が増加した場合(例:出入り口の手動ドアが壊れたので、手動ドアよりも高価な自動ドアに取り替えた)→資本的支出→建物(資産計上)

第5問・精算表作成(配点32点)

 問題資料の未処理事項・決算整理事項にもとづいて、精算表を作成する問題です。特に難しいところはないので、第3問と同様、高い点数が取れたのではないでしょうか。

 なお、本問は当期純利益ではなく当期純損失になるため、どこか処理を間違えたんじゃないか…と不安になった方も多かったと思いますが、当期純損失になるケースもじゅうぶん考えられますので、自信をもって解答してください。

未処理事項・決算整理事項1
(借)未収入金 ※1 435,000
(借)有価証券売却損 15,000 ※2
 (貸)有価証券 450,000

※1「未収金」でも正解

※2 450,000円-435,000円=15,000円

未処理事項・決算整理事項2
(借)普通預金 40,000
 (貸)売掛金 40,000
未処理事項・決算整理事項3
(借)仮受金 30,000
(借)雑損 5,000 ※3
 (貸)現金過不足 35,000

※3 35,000円-30,000円=5,000円

未処理事項・決算整理事項4
(借)仕入 370,000
 (貸)繰越商品 370,000
(借)繰越商品 340,000
 (貸)仕入 340,000
未処理事項・決算整理事項5
(借)減価償却費 150,000 ※4
 (貸)備品減価償却累計額 150,000

※4 1,200,000円÷8年=150,000円

未処理事項・決算整理事項6
(借)貸倒引当金繰入 4,000 ※5
 (貸)貸倒引当金 4,000

※5 550,000円×2%-7,000円=4,000円

未処理事項・決算整理事項7
(借)未収利息 3,750 ※6
 (貸)受取利息 3,750

※6 500,000円×3%×3か月/12か月=3,750円

未処理事項・決算整理事項8
(借)給料 10,000
 (貸)未払給料 10,000
未処理事項・決算整理事項9
(借)受取地代 3,400 ※7
 (貸)前受地代 3,400

※7 6,800円÷2か月=3,400円

  • 損益計算書
    • 借方合計3,879,000円
    • 貸方合計3,779,550円+当期純損失99,450円=3,879,000円
  • 貸借対照表
    • 借方合計5,478,750円+当期純損失99,450円=5,578,200円
    • 貸方合計5,578,200円

第145回日商簿記検定3

第145回日商簿記検定2