第144回日商簿記検定2級を受験された皆様、お疲れ様でした。本ページでは、第144回日商簿記検定の試験問題の無料請求方法や、TACや大原などの解答速報情報、各問題の管理人の解説をまとめました。

 なお、第144回日商簿記検定2級の感想や質問はページの一番下のコメント欄に気軽に書き込んでください。ひとことでも長文でも構いません。受験生の皆様のコメントをお待ちしております。

第144回日商簿記検定「問題・解答集」の無料配布のお知らせ

解答解説集

 資格の大原で、2016年11月20日に実施された第144回日商簿記検定3級・2級・1級の全問題と解答および解説を一冊にした「問題・解答集」の無料請求をすることが出来ます。

 この「問題・解答集」には問題・解答・解説だけでなく答案用紙も付いており、過去問対策用の教材としても使える優れモノですので、第145回以降の受験を考えていらっしゃる方もぜひ無料請求してみてください。

1. 上記のリンクをクリックすると、資格の大原の公式サイトにジャンプします。画面を下にスクロールし、画面中央の「試験情報・体験記」タブをクリックしてください。

2. 次に、枠内の「【解答速報情報】<第144回>日商簿記11月検定(11/20)解答速報情報!」というテキストリンクを探してクリックし、解答速報ページにお進みください。

大原の問題・解答集の請求方法1

3. 解答速報ページの上部に「お申込みはこちら」という赤色のリンクボタンがあります。このリンクをクリックして請求フォームにお進みください。

大原の問題・解答集の請求方法2

4. 住所・氏名等の必要事項を記入のうえ、最後に「送信ボタン」を押すと請求完了です。数日後、記入した住所宛てに問題・解答集が送られてきます。

第144回日商簿記検定2級 模範解答(解答速報)

第144回日商簿記検定2級 試験問題&管理人の解説

おすすめ解答順序と時間配分

5問→第4問→第1問→第3問→第2

「各問題の配点」と「各問題の難易度」と「時間配分の目安」
配点 難易度 時間配分
準備 5分
5 20点 簡単 10分
4 20点 普通 15分
1 20点 難しい 15分
3 20点 普通 25分
2 20点 難しい 40分
見直し 10分

予想合格率

 配点次第ですが、合格率は20%~30%ぐらいになるのではないでしょうか。各学校の予想配点を確認したあと、改めて考えてみたいと思います。




第1問・仕訳問題(配点20点)

  1. ソフトウェア
  2. 固定資産の売却
  3. クレジット売掛金・消費税
  4. 運賃の支払い
  5. 子会社株式の取得

 全体的に難しくて大変だったと思いますが、最低でも3問(12点)は取りたいところです。

問1 模範解答
(借)ソフトウェア 30,000,000
 (貸)ソフトウェア仮勘定 30,000,000
(借)未払金 10,000,000
 (貸)普通預金 10,000,000

 ソフトウェアに関する問題です。問題文の「社内利用目的のソフトウェアの開発を外部に依頼し、3回均等分割支払いの条件で契約総額 ¥ 30,000,000 の全額を未払い計上し、2回分をすでに支払っていた」から、以前に以下のような仕訳を切っていたことが分かります。

参考仕訳1
(借)ソフトウェア仮勘定 30,000,000
 (貸)未払金 30,000,000
参考仕訳2
(借)未払金 10,000,000
 (貸)普通預金など 10,000,000
参考仕訳3
(借)未払金 10,000,000
 (貸)普通預金など 10,000,000

 上記の仕訳を踏まえたうえで、解答仕訳を考えましょう。使用開始にともない、ソフトウェア仮勘定をソフトウェアに振り替えるとともに、未払金の残額10,000,000円を普通預金で支払います。

問2 模範解答
(借)当座預金 24,000,000
(借)営業外受取手形 16,000,000
 (貸)土地 24,000,000
 (貸)土地売却益 16,000,000

 固定資産の売却に関する問題です。本問は、「6か月後を支払期日とする手形」を営業外受取手形で処理できたか、また、土地の売却益を固定資産売却益ではなく土地売却益できちんと処理できたか、の2点がポイントです。

 他の問題の難しさを考えますと、本問は確実に4点を取りたい…取らなきゃいけない問題です。

問3 模範解答
(借)クレジット売掛金 312,000
(借)支払手数料 12,000
 (貸)売上 300,000
 (貸)仮受消費税 24,000

 クレジット売掛金と消費税に関する問題です。

 本問はまず、「商品 ¥ 300,000 をクレジット払いの条件で顧客に販売し」から、貸方の売上の金額が300,000円になると判断します。

 次に、「消費税の税率は販売代金に対して8%」から、貸方の仮受消費税の金額が24,000円(=300,000円×8%)になると判断します。

 さらに、「信販会社へのクレジット手数料(販売代金の4%)を販売時に認識した」から、借方の支払手数料の金額が12,000円(=300,000円×4%)になると判断します。

 最後に、貸借差額をクレジット売掛金勘定で処理します。

問4 模範解答
(借)発送費 3,600,000
 (貸)未払金 3,600,000
(借)仕入 1,200,000
 (貸)買掛金 1,200,000

 運賃の支払いに関する問題です。

 当社が負担すべき発送運賃3,600,000円については発送費&未払金で処理するだけなので特に問題ないと思いますが、商品の購入に関する引取運賃1,200,000円は一部、模範解答が割れているようです。

 私は「商品の購入に関する引取運賃→仕入勘定で処理する→仕入の未払いは買掛金」という流れで判断しましたが、運送業者への未払いは未払金勘定で処理するという考えもあるようです。

 ※念のためTAC・大原の模範解答を確認してみたところ、商品の購入に関する引取運賃1,200,000円については買掛金で処理していました。

問5 模範解答
(借)子会社株式 29,000,000
 (貸)その他有価証券 4,000,000
 (貸)普通預金 25,000,000

 子会社株式の取得に関する問題です。

 本問はまず、問題文の「取引先の発行済株式の10%を取得価額 ¥ 4,000,000 で所有していた」から、以前に以下のような仕訳を切っていたことが分かります。

参考仕訳
(借)その他有価証券 4,000,000
 (貸)現金など 4,000,000

 10%を取得した時点では、売買目的でも満期保有目的でも支配目的でもないので、その他有価証券で処理します。「有価証券」や「子会社株式」で処理しないように気をつけましょう。

 次に、上記の仕訳を踏まえたうえで、問題文の「追加で50%を取得し取引先に対する支配を獲得」という処理を考えましょう。

 追加で50%取得したことにより、取引先を支配下に置くことになるので、その他有価証券を子会社株式に振り替えるとともに、追加購入分25,000,000円を子会社株式で処理します。

第2問・商品売買の一連の処理(配点20点)

 商品売買の一連の処理を当問題です。本問は難しいというよりも非常に面倒くさい問題で、全ての設問に解答すると非常に時間がかかるため一番最後にやるべきです。

4月5日 仕入①
(借)甲商品 640,000 ※1
(借)乙商品 810,000 ※2
 (貸)前払金 600,000
 (貸)買掛金 850,000 ※3

※1 @3,200円×200個=640,000円

※2 @2,700円×300個=810,000円

※3 640,000円+810,000円-600,000円=850,000円(貸借差額)

4月6日 仕入返品・仕入②
(借)甲商品 320,000 ※4
 (貸)買掛金 320,000
(借)買掛金 270,000 ※5
 (貸)乙商品 270,000

※4 @3,200円×100個=320,000円

※5 @2,700円×100個=270,000円

4月10日 売上①
(借)売掛金 3,300,000 ※6
 (貸)売上 3,300,000
(借)売上原価 1,660,000 ※7
 (貸)甲商品 1,660,000

※6 @6,000円×550個=3,300,000円

※7 @3,000円×500個+@3,200円×50個=1,660,000円

4月11日 売上①の検収
仕訳なし

 注意事項1に「売上収益を認識する基準として出荷基準を…採用している」とあるので、検収前の出荷時点のタイミングで売上を計上します。

 よって、検収が完了したさいには特に何もする必要はありません。

4月14日 仕入③
(借)甲商品 1,485,000 ※8
(借)乙商品 460,000 ※9
 (貸)受取手形 900,000
 (貸)買掛金 1,045,000 ※10

※8 @3,300円×450個=1,485,000円

※9 @2,300円×200個=460,000円

※10 1,485,000円+460,000円-900,000円=1,045,000円(貸借差額)

4月16日 売掛金回収
(借)現金 3,296,700 ※12
(借)売上割引 3,300 ※11
 (貸)売掛金 3,300,000

※11 3,300,000円×0.1%=3,300円

※12 3,300,000円-3,300円=3,296,700円(貸借差額)

4月20日 売上②
(借)売掛金 5,850,000 ※13
 (貸)売上 5,850,000
(借)発送費 8,000
 (貸)現金 8,000
(借)売上原価 2,950,000 ※16
 (貸)甲商品 1,295,000 ※14
 (貸)乙商品 1,655,000 ※15

※13 @6,500円×400個+@5,000円×650個=5,850,000円

※14 @3,200円×150個+@3,200円×100個+@3,300円×150個=1,295,000円

※15 @2,500円×400個+@2,700円×200個+@2,300円×50個=1,655,000円

※16 1,295,000円+1,655,000円=2,950,000円(貸方合計)

4月21日 売上②の検収および値引
(借)売上 975,000 ※17
 (貸)売掛金 975,000

※17 @1,500円×650個=975,000円

4月25日 売掛金回収
(借)電子記録債権 800,000
 (貸)売掛金 800,000

 売掛金を電子記録債権に振り替えるだけです。

4月28日 売上割戻
(借)売上割戻引当金 13,000
(借)売上 7,000 ※18
 (貸)現金 20,000

※18 20,000円-13,000円=7,000円(貸借差額)

4月30日 月次決算
(借)商品評価損 75,000 ※21
 (貸)甲商品 60,000 ※19
 (貸)乙商品 15,000 ※20

※19 (@3,300円-@3,100円)×300個=60,000円

※20 (@2,300円-@2,200円)×150個=15,000円

※21 60,000円+15,000円=75,000円(貸方合計)

  • 当月の売上高:3,300,000円+5,850,000円-975,000円-7,000円=8,168,000円
  • 当月の売上原価:1,660,000円+2,950,000円+75,000円=4,685,000円
  • 当月末の売上割戻引当金の残高:24,000円-13,000円=11,000円

 売上高を計算するさいは、21日の売上値引975,000円と28日の売上割戻7,000円を差し引くのを忘れないように気をつけてください。

 注意事項3に「棚卸減耗損および商品評価損はいずれも売上原価に算入する」とあるので、売上原価を計算するさいは、31日に計上した商品評価損75,000円を足し忘れないように気をつけてください。

 売上割戻引当金の残高は、前期の決算で計上した24,000円から13,000円を差し引くだけです。簡単に計算できるところなので、ここは必ず取りましょう。

第3問・精算表作成問題(配点20点)

 精算表作成問題です。第1問・第2問が難しかった分、本問の難易度はやや抑え気味になっています。合格するためには少なくとも8割(20点満点中16点)以上取りたい問題です。

資料1-①
(借)現金 50
 (貸)雑益 50

 帳簿残高と実際有高の差額50円を雑益で処理するだけです。

資料1-②
仕訳なし

 非常にいやらしい設問です。結論としては、裏書きした手形がいくら決済されたかは関係ないので「仕訳なし」が正解になりますが、作問者は明らかにわざとひっかけようとしてますよね…。

 ここで受取手形の金額を動かしてしまうと、貸倒引当金および当期純利益の金額もズレてしまうのでマイナス4点になってしまいます。非常に痛いです。

資料1-③
(借)貸倒引当金 23,000
 (貸)売掛金 23,000

 前期に発生した売掛金が貸倒れたので、貸倒引当金を取り崩します。

資料1-④
(借)建物 1,500,000
 (貸)建設仮勘定 1,200,000
 (貸)当座預金 300,000

 建設仮勘定1,200,000円を建物に振り替えるとともに、引き渡しのさいに振り出した小切手分だけ当座預金を減らします。

資料2
(借)貸倒引当金繰入 7,940 ※1
 (貸)貸倒引当金 7,940

※1 280,000円+(390,000円-23,000円)×2%-(28,000円-23,000円)=7,940円

 資料1-③で減らした売掛金および貸倒引当金を考慮し忘れないように気をつけてください。

資料3
(借)有価証券評価損 4,050 ※2
 (貸)売買目的有価証券 4,050

※2 (37,800円+81,900円+27,850円)-(41,500円+72,200円+29,800円)=4,050円

資料4
(借)仕入 69,800
 (貸)繰越商品 69,800
(借)繰越商品 88,150 ※3
 (貸)仕入 88,150
(借)棚卸減耗損 1,505 ※4
 (貸)繰越商品 1,505

※3 @215円×410個=88,150円

※4 (410個-403個)×215円=1,505円

 問題文に「棚卸減耗損および商品評価損は独立の科目として処理する」とあるので、棚卸減耗損は仕入勘定に振り替える必要はありません。

 また、期末棚卸高が「原価<正味売却価額」になっていますが、商品の評価益は計上できないルールになっているので気をつけてください。

資料5
(借)減価償却費 297,390 ※7
 (貸)建物減価償却累計額 228,750 ※5
 (貸)備品減価償却累計額 68,640 ※6

※5 7,500,000円×0.9÷30年+1,500,000円×0.9÷30年×1か月/12か月=228,750円

※6 (670,000円-326,800円)×20%=68,640円

※7 228,750円+68,640円=297,390円

 当期に新たに取得した建物は、1か月分(3月分)だけ減価償却費を計上します。

資料6
(借)のれん償却 28,000 ※8
 (貸)のれん 28,000

※8 196,000円÷7年=28,000円

 のれんは前期末までに3年分(平成24年4月1日~平成27年3月31日)を償却済みなので、残りの7年間で均等償却します。うっかり10年で割らないように気をつけてください。

資料7
(借)満期保有目的債券 1,200 ※9
 (貸)有価証券利息 1,200

※9 5,000口×(100円-98.80円)÷5年=1,200円

 償却原価法を適用して帳簿価額の評価替えを行います。調整額6,000円(=500,000円-500,000円×0.988)を5年で割ると、1年あたりの要調整額は1,200円(=6,000円÷5年)になります。

資料8
(借)退職給付費用 175,000
 (貸)退職給付引当金 175,000

 退職給付費用を計上するだけです。

資料9
(借)前払保険料 30,000
 (貸)保険料 30,000

※10 120,000円×4か月/16か月=30,000円

 残高試算表欄の「保険料 120,000」は、16か月分(平成27年4月1日~平成28年7月31日)の金額なので、翌期に属する4か月分(平成28年4月1日~平成28年7月31日)を繰延処理します。

第4問・費目別計算(配点20点)

 費目別計算の問題です。原料Xと消耗品Yの2つの商品ボックスを書いて各勘定の金額を求めましょう。「原料X消費高」を配賦基準として製造間接費を配賦するのは珍しいですが、やること自体はいつもと同じです。

  • 製造間接費の予定配賦率:9,600,000円÷6,000,000円=@1.6円
  • 製造間接費の予定配賦額:@1.6円×(220,000円+295,000円)=824,000円

第5問・単純総合原価計算(配点20点)

 単純総合原価計算に関する問題です。特にひねったところもないので、短い解答時間で20点満点を取らなければいけない問題です。

  • A商品(始点投入)
    • 月初仕掛品原価:560,000円
    • 当期製造費用:6,440,000円
    • 完成品原価:(560,000円+6,440,000円)÷(400kg+4,600kg)×4,200kg=5,880,000円
    • 月末仕掛品原価:(560,000円+6,440,000円)÷(400kg+4,600kg)×800kg=1,120,000円
  • B商品(平均投入)
    • 月初仕掛品原価:130,000円
    • 当期製造費用:3,090,000円
    • 完成品原価:(130,000円+3,090,000円)÷(200kg+4,400kg)×4,200kg=2,940,000円
    • 月末仕掛品原価:(130,000円+3,090,000円)÷(200kg+4,400kg)×400kg=280,000円
  • 加工費
    • 月初仕掛品原価:400,000円
    • 当期製造費用:9,260,000円
    • 完成品原価:(400,000円+9,260,000円)÷(200kg+4,400kg)×4,200kg=8,820,000円
    • 月末仕掛品原価:(400,000円+9,260,000円)÷(200kg+4,400kg)×400kg=840,000円
  • 完成品総合原価:5,880,000円+2,940,000円+8,820,000円-20,000円17,620,000円
  • 完成品単位原価:17,620,000円÷4,000kg4,405円/kg

第144回日商簿記検定3

第144回日商簿記検定2

第144回日商簿記検定1