書籍概要

  1. 第144回試験11/20をズバッとあてる!日商簿記3級 ラストスパート模試

    教材種別:
    予想問題集
    出版社:
    ネットスクール出版
    問題数:
    4回分
    ページ数:
    172ページ
    サイズ:
    29.4 × 20.6 × 1 cm
    価格:
    1,080円(税込)

     第144回日商簿記検定3級対策用の予想問題集です。4回分の試験問題の他に、切り離して使える出題傾向と対策(重要論点チェック問題)が収載されています。

     また、第144回試験の大問別の出題予想(第1予想~第3予想+ウラ予想)、過去の出題傾向と対策など…独学者にとって有益な情報も収載されています。

    管理人のレビュー

     ネットスクールの今回の予想問題集の一番のウリは、別冊になっている「出題傾向と対策(重要論点チェック問題)」です。本体からきれいに切り離せて、しかも問題・解答・解説が1冊にまとまっているので、使い勝手はかなり良いと思います。

    出題傾向と対策1
    出題傾向と対策1

    出題傾向と対策2
    出題傾向と対策2

     問題用紙と答案用紙は、上述の「出題傾向と対策(重要論点チェック問題)」と同じ形で綴じられています。オレンジ色の紙を残してグッと引き抜くと取り外すことができます。けっこう力が要ります。

     また、今回から問題用紙の表紙に「出題内容とコメント・時間の目安・目標得点・おすすめ解答順序」などが掲載されていますが、これも初学者にはありがたい情報だと思います。

    問題用紙と答案用紙1
    問題用紙と答案用紙1

    問題用紙と答案用紙2
    問題用紙と答案用紙2

     解答も「必ず取りたい」「できれば正解したい」「問題から写すだけです」「得点自体がムズカシイ」の4つの難度に分類されています(今回から)。取捨選択の判断が難しい初学者の方にとっては良いサービスだと思います。

     さらに、各問題の解説の最後には「併せて解いてほしいおススメ過去問」が記載されているので、過去問題集とリンクさせて実力アップを図ることができそうです。

    解答が4つの難度に分類されています
    解答が4つの難度に分類されています

    なぜか「お」が平仮名です
    なぜか「お」が平仮名です

     ただ、1点だけ気になるのが、最初の数ページの上だけが綴じられている(?)点です。袋とじにするのであれば上だけ綴じても意味がなく、ただ使い勝手が悪くなるだけなのでやめたほうが良いと思います。どういう意図があるのか…謎です。

    なぜこのような綴じ方を?
    なぜこのような綴じ方を?

    意図がよく分かりません…
    意図がよく分かりません…

     価格は1,080円(税込)です。なお、直販サイトでは常時、定価の10%オフで購入することができますが、注文金額合計が1,500円以下の場合は410円の送料がかかってしまいますので、過去問題集等と「合わせ買い」することをおすすめします。

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管理人が実際に問題を解いてみました!

第1予想

 第1問は、5問とも過去問類似問題なので特に問題ないと思いますが、問5はいくらなんでも解答欄が小さすぎるような気がします(第2問の1月30日の解答欄も同様)。

 第2問は、当座預金出納帳などの補助簿から1月中の仕訳を推定し、さらに売上原価や売上総利益を計算する面白い問題です。

 売上帳から1月中に440個販売したことが分かるので、前期繰越額および仕入帳から売上原価の金額を計算しましょう。なお、実際に問題を解くさいは、商品有高帳を下書きする必要はありません。以下のように、売上原価だけをメモ書きして求めましょう。

  • 1月10日販売分(340個)の売上原価
    • 100個×@125円(前期繰越額)
    • 240個×@100円(1月7日仕入分)
  • 1月25日販売分(100個)の売上原価
    • 60個×@100円(1月7日仕入分)
    • 40個×@110円(1月20日仕入分)

 第3問は、資料(Ⅱ)が日付別で与えられているので、頻出する8勘定(現金・当座預金・受取手形・売掛金・支払手形・買掛金・仕入・売上)についてT勘定を設定して集計しましょう。その他の勘定科目は「その他」勘定に記入・集計します。

 まず、下書用紙に8つの勘定+その他勘定を書きます。

第1予想・第3問の下書き1
第1予想・第3問の下書き1(PDF版

 次に、平成28年1月25日時点の各勘定の「借方に計上されている金額」および「貸方に計上されている金額」を記入します。金額自体は、資料(Ⅰ)の合計試算表からひっぱってくるだけなので簡単です。

第1予想・第3問の下書き2
第1予想・第3問の下書き2(PDF版

 資料(Ⅱ)の各日の取引を頭の中で仕訳して、8つの勘定に記入していきます。なお、売掛金と買掛金に関しては明細表を作成する必要があるので、下書きの売掛金勘定・買掛金勘定に金額を書き込むさいにはどの商店の増減なのかひと目で分かるようにしておくのがポイントです。

第1予想・第3問の下書き3
第1予想・第3問の下書き3(PDF版

 最後に8つの勘定を締め切ります。なお、本問は合計残高試算表を作成する問題なので、各勘定を締め切るさいにはいったん借方合計額・貸方合計額を計算したあとに残高の金額を求めるのがポイントです。

第1予想・第3問の下書き4
第1予想・第3問の下書き4(PDF版

 資料(Ⅱ)の各取引は量が多くて面倒なものの、ひとつひとつの難度は高くないです。

 しいて挙げるとすれば、28日の「小切手を振り出して現金 ¥ 35,000 を引き出した」を現金の増加および当座預金の減少として処理する点と、31日の「家計費として現金 ¥ 25,000 を支出した」を現金及び資本金の減少として処理する点の2つに気をつけてください。

 なお、問題用紙の表紙には「第3問の解答時間の目安:25分」と書かれていますが、これはさすがにきついと思います(私ですら24分かかりました)。個人的には、40分以内で解ければ十分だと思います。

 第4問は、消耗品に関する勘定記入の問題です。消耗品に関しては、本問で問われている2パターンをきちんと押さえておきましょう。

 第5問は、貸借対照表および損益計算書の作成問題です。

 問題資料(2)の未処理事項・決算整理事項の仕訳を下書きし、集計するだけなので特に問題ないと思いますが、4の売上原価の算定に関しては、解説13ページのような仕訳は不要です。解説14ページのような商品ボックスを書いて、売上原価および期末商品棚卸高の金額をサクッと求めましょう。

 なお、貸借対照表の貸倒引当金や減価償却累計額の金額の前には、マイナスを意味する「▲」マーク等を付ける必要はありません。金額だけ記入してください。

★第1予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
簡単 普通 難しい 簡単 普通
5分 10分 15分 40分 10分 30分 10分

第2予想

 第1問は、問2の「かねて注文していた販売目的の中古自動車」の処理に気をつけてください。販売目的で購入しているので、車両運搬具勘定ではなく仕入勘定で処理します。

 また、問3の「商品の保管場所として使用している倉庫の本月分の賃借料」は、あまり見かけない保管費勘定で処理します。うっかり支払地代勘定を使わないように気をつけましょう。

 第2問は、仕入先元帳から総勘定元帳(買掛金)を推定する問題です。問題資料の3商店の各勘定から仕訳を推定し、総勘定元帳に入る勘定科目および金額を求めましょう。

 実際に問題を解いてみて、千葉商店の1月10日の「約手の裏書 150,000」の処理(受取手形の減少)がやや難しいと感じましたが、それ以外は特に問題ないと思います。

 第3問は、問題資料から二重取引を考慮する必要が無いと判断できるので、頻出する8勘定(現金・当座預金・受取手形・売掛金・支払手形・買掛金・仕入・売上)についてT勘定を設定して集計しましょう。その他の勘定科目は「その他」勘定に記入・集計します。

 まず、下書用紙に8つの勘定+その他勘定を書きます。

第2予想・第3問の下書き1
第2予想・第3問の下書き1(PDF版

 次に、月初(10月1日)時点の各勘定の金額を記入します。金額自体は、資料(A)の合計試算表からひっぱってくるだけなので簡単です。

第2予想・第3問の下書き2
第2予想・第3問の下書き2(PDF版

 資料(B)の「平成28年10月中の取引」を頭の中で仕訳して、8つの勘定に記入していきます。

第2予想・第3問の下書き3
第2予想・第3問の下書き3(PDF版

 最後に8つの勘定を締め切ります。なお、本問は合計試算表を作成する問題なので、各勘定を締め切るさいには「借方の合計額」「貸方の合計額」を求めましょう(第1予想の締め切り方と比較してください)。

第2予想・第3問の下書き4
第2予想・第3問の下書き4(PDF版

 第4問は、受取利息勘定から利払日の仕訳・決算整理仕訳・決算振替仕訳・翌期首の再振替仕訳を推定する問題です。問題資料の受取利息勘定を完成してから仕訳を考えましょう。

 第5問は、オーソドックスな精算表作成問題です。ケアレスミスに気をつけて満点を狙いましょう。

 なお、4.で問われている売上原価勘定による売上原価算定の仕訳が怪しい方は、この機会に「浮く牛食う(うくうしくう)」という語呂で覚えてしまいましょう。詳しくは、簿記検定ナビ簿記の語呂ページでご確認ください。

 また、受取手形や売掛金、貸倒引当金、貸倒引当金繰入の金額は、「受取手形40,000、売掛金60,000を貸借対照表欄に書く→貸倒引当金3,000を貸借対照表欄に書く→残高試算表欄の1,500との差額で貸倒引当金の修正記入欄の金額1,500を書く→貸倒引当金繰入の修正記入欄の金額1,500を書く」という流れで一気に解答しましょう。

★第2予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 普通 普通 簡単 普通
5分 15分 15分 35分 10分 30分 10分

第3予想

 第1問は、問3の現金過不足がやや難しいです。未記帳の取引を処理すると、現金の帳簿残高は97,750円(=100,000円-2,250円)、実際有高は98,500円になるので、差額の750円を雑益として処理します。

 第2問は、買掛金元帳および商品有高帳に関する問題です。10月中の取引の仕訳を考えるさいには、解説41ページの仕訳のように「仕入・商品A」や「買掛金・京都商店」と書くことをおすすめしますが、「A仕入」「京か×」のようにもっと省略しても構いません。

 第3問は、問題資料の入金伝票・出金伝票・振替伝票から、仕訳日計表・総勘定元帳・得意先元帳・仕入先元帳を作成する問題です。仕訳日計表は仕訳を集計するだけですし、総勘定元帳・得意先元帳・仕入先元帳も摘要欄が予め埋まっていたので、特に問題なく解答できたと思います。

 なお、解説43ページではT勘定を使った解法が、44ページでは仕訳で解く解法が紹介されていますが、本文に関してはどちらで解いても大差はありません。ご自身のしっくりくる方法で解いてください(私は後者の「仕訳で解く方法」で解きました)。

 第4問は空欄推定の問題です。空欄推定に関しては、第136回試験では「語群から選んで解答する問題」が、第141回試験では「語群が与えられずに各自で考えて解答する問題」が出題されていますが、第144回で出題されるとしたら第141回試験と同様に語群が与えられない可能性が高いです。

 貸借対照表や損益計算書、当期純利益など、よく出てくるキーワードに関しては漢字で正確に書けるように準備しておきましょう。

 第5問は、第141回試験の第5問で出題された問題と同じパターンの問題です。全体的な難度も同じくらいのレベルなので、過去問対策をきちんとやっていれば満点近い点数が取れたと思います。

 なお、貸借対照表の貸倒引当金や減価償却累計額の金額の前には、マイナスを意味する「▲」マーク等を付ける必要はありません。金額だけ記入してください。

★第3予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 普通 普通 簡単 普通
5分 10分 20分 35分 5分 35分 10分

ウラ予想

 第1問は、問5の売買手数料等の処理に気をつけてください。解説56ページにも書かれていますが、売買手数料等を差し引いた手取額1,635,000円(=2,500株×660円-15,000円)を売却価額と考えて、帳簿価額1,600,000円(=2,500株×640円)との差額を売却損益として処理します。

 第2問は、小口現金出納帳の作成問題です。問題用紙の表紙に「小口現金出納帳には即日補給と翌日補給の2つがありますが、両者を比較しながら解いてください」とありますが、解説に翌日補給に関する記述が一切ありません…。比較しながらと書くのであれば、解説でもきちんと紹介してほしかったです。

 ただ、両者は補給のタイミングが異なるだけで、処理すべきことは同じなのであまり気にする必要はありません。本問を使って、費用の分類がきちんとできるか確認しておきましょう。

 第3問は、問題文のなお書きから二重仕訳を考慮する必要があることが分かるので、下書き用紙に全取引の仕訳を書いたうえで集計時に一工夫する方法で解答することをおすすめします(NSの解説とは異なる方法です)。まずは下書き用紙に全ての取引の仕訳を書いてください。

ウラ予想・第3問の下書き1
ウラ予想・第3問の下書き1(PDF版

 次に集計作業に移りますが、売上・仕入・当座預金・現金については一部が二重計上されている可能性があるので、この4つについてはそれぞれの欄に計上されている金額のみを集計しましょう。

 具体的には…例えば当座預金勘定であれば、当座預金に関する取引欄(赤枠で囲った部分)で切った仕訳から当座預金勘定を集計します。「売上に関する取引」や「仕入に関する取引」の各欄に計上されている、いわゆる二重取引に該当する当座預金勘定については集計時には無視します。

  • 当座預金勘定:前期繰越1,000,000円+2,005,000円-1,445,000円=1,560,000円
ウラ予想・第3問の下書き2
ウラ予想・第3問の下書き2

 残りの当座預金勘定・売上勘定・仕入勘定も同じように集計します。なお、その他の勘定科目については普通に集計してください。

  • 売上勘定:2,000,000円-4,000円=1,996,000円
  • 仕入勘定:1,700,000円-40,000円=1,660,000円
  • 現金勘定:前期繰越360,000円-115,000円=245,000円

 解き方については他にもいろいろありますが、この方法は簡単なルールに従って機械的に集計するだけで二重取引を排除することが出来るのでおすすめです。

 なお、解説59ページにも書かれていますが、資本金の金額は資料(A)の貸借対照表の金額1,800,000円から当期純損失100,000円を差し引いた金額がベースになります。当期純損失を差し引くことを忘れないように気をつけましょう。

 第4問は、伝票会計に関する簡単な問題です。問題文に「使用しない伝票には何も記入しないこと」とあるので、(2)の出金伝票は空欄のままにしておきましょう。

 第5問は、損益勘定・資本金勘定および繰越試算表を作成する問題です。一見、難しそうに見えますが、やること自体は損益計算書・貸借対照表の作成問題とほとんど同じです。

 解答順序は上から順番に…損益勘定の差額で資本金の金額を算定し、資本金勘定で次期繰越額(繰越試算表の金額)を差額で算定し、最後に繰越試算表を完成させましょう。

★ウラ予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 簡単 普通 簡単 普通
5分 10分 10分 40分 10分 35分 10分

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