書籍概要

  1. 第144回試験11/20をズバッとあてる!日商簿記2級 ラストスパート模試

    教材種別:
    予想問題集
    出版社:
    ネットスクール出版
    問題数:
    4回分
    ページ数:
    224ページ
    サイズ:
    29.4 × 21 × 1.2 cm
    価格:
    1,512円(税込)

     第144回日商簿記検定2級対策用の予想問題集です。4回分の試験問題の他に、切り離して使える出題傾向と対策(重要論点チェック問題)が収載されています。

     また、第144回試験の大問別の出題予想(第1予想~第3予想+ウラ予想)、過去の出題傾向と対策や新範囲攻略ダイジェストなど…独学者にとって有益な情報も収載されています。

    管理人のレビュー

     ネットスクールの今回の予想問題集の一番のウリは、別冊になっている「出題傾向と対策(重要論点チェック問題)」です。本体からきれいに切り離せて、しかも問題・解答・解説が1冊にまとまっているので、使い勝手はかなり良いと思います。

    出題傾向と対策1
    出題傾向と対策1

    出題傾向と対策2
    出題傾向と対策2

     また、直近10回分の試験の出題傾向が分かる「過去の出題傾向と対策」や、第143回試験から変更になった試験範囲を紹介する「新範囲攻略ダイジェスト」なども掲載されています。

    過去の出題傾向と対策
    過去の出題傾向と対策

    新範囲攻略ダイジェスト
    新範囲攻略ダイジェスト

     問題用紙と答案用紙は、上述の「出題傾向と対策(重要論点チェック問題)」と同じ形で綴じられています。オレンジ色の紙を残してグッと引き抜くと取り外すことができます。けっこう力が要ります。

     また、今回から問題用紙の表紙に「出題内容とコメント・時間の目安・目標得点・おすすめ解答順序」などが掲載されていますが、これも初学者にはありがたい情報だと思います。

    問題用紙と答案用紙1
    問題用紙と答案用紙1

    問題用紙と答案用紙2
    問題用紙と答案用紙2

     解答も「必ず取りたい」「できれば正解したい」「問題から写すだけです」「得点自体がムズカシイ」の4つの難度に分類されています(今回から)。取捨選択の判断が難しい初学者の方にとっては良いサービスだと思います。

     さらに、各問題の解説の最後には「併せて解いてほしいおススメ過去問」が記載されているので、過去問題集とリンクさせて実力アップを図ることができそうです。

    解答が4つの難度に分類されています
    解答が4つの難度に分類されています

    なぜか「お」が平仮名です
    なぜか「お」が平仮名です

     価格は1,512円(税込)です。ライバルとなるTAC出版の「第144回をあてるTAC直前予想 日商簿記2級」よりも108円安いですが、直販サイトで購入すると10%割引により注文金額が1,500円を下回ってしまうため、410円の送料が別途かかってしまいます(下の※参照)。

     つまり、本体価格はライバルのTACの「あてる」よりも安いものの、本書のみの購入ですと送料が発生し実質購入価格が逆に高くなってしまうため、直販サイトを利用する場合は過去問題集等との「合わせ買い」をおすすめします。

    直販で購入(10%オフ)

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  • ※ 予想問題集の実質購入金額の比較
    • TACの「あてる」を直販サイトで購入:1,458円(10%割引)+送料0円=1,458円 ※一番安い
    • TACの「あてる」をAmazon等で購入:1,620円(定価)+送料0円=1,620円
    • NSの「ラスパ」を直販サイトで購入:1,361円(10%割引)+送料410円=1,771円 ※一番高い
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管理人が実際に問題を解いてみました!

第1予想

 第1問は、問1(クレジット売掛金)と問3(役務収益・役務原価)が新範囲の問題になりますが、どちらも基本レベルなので特に問題ないと思います。

 また、その他の3つはいずれも過去問類似問題なのでこちらも特に問題ないと思いますが、問2の配当金受取時に差し引かれる源泉所得税は仮払法人税等勘定で処理します。

 第2問は、有価証券の一連の処理を問う問題です。売買目的有価証券・その他有価証券・満期保有目的債券のそれぞれの決算整理仕訳を考え、問1~問5の金額を解答しますが、そのさいに特に注意すべき点は以下の3つです。

 まず、問題資料*1の配当権利落ち株式の処理です。配当権利落ちにより(理論的には)配当金の金額分だけ株価が下落するので、費用収益対応の原則から、決算において翌期に受け取る配当金を見越計上します。

 次に、問題資料*2に「取得価額と額面金額との差額は金利の調整と認められない」とあるので、決算においては償却原価法による評価替えは行わず、時価評価のみを行います。

 なお、解説5ページに利息の受け取りに関する仕訳が載っていますが、これは決算整理仕訳ではなく期中仕訳です。両者を混同しないように気をつけてください。

 最後に、問題資料*3に「取得価額と額面金額との差額は金利の調整と認められるため、償却原価法(定額法、月割計算)を適用する」とあるので、決算においては償却原価法による評価替えを行います。

 なお、丙国債は満期保有目的なので決算において時価評価は行いません。「時価:@¥98」はダミーデータなので、時価評価しないように気をつけてください。

 第3問は、貸借対照表および損益計算書の各利益を解答する問題です。この形式の問題は第139回の本試験でも出題されていますが、処理をひとつでも間違えると各利益の金額がズレてしまうので非常に厄介です。

 仮にこの形式の問題が本試験で出題された場合は、②営業利益・③税引前当期純利益・④当期純利益の3つは思い切って捨てて、その他の箇所でなんとか10点を取る!という作戦が現実的だと思います。

 なお、資料Ⅱの各処理に関しては、いずれも過去問レベルなので特に問題ないと思いますが、最後の法人税等の計算に関しては、解説11ページのように損益計算書を自作する方法だけでなく、税引前当期純利益をXと置いて未払法人税等と繰越利益剰余金の金額を算定する方法もあります。

 この方法はNSの解説では紹介されていませんが、参考までに計算の流れをご確認ください。

  • 税引前当期純利益をXと置くと…
    • 未払法人税等=0.3X
    • 繰越利益剰余金=0.7X+600,000

 よって、答案用紙の貸借対照表の未払法人税等を0.3X、繰越利益剰余金を0.7X+600,000とすると…資産の部合計が5,495,100、負債及び純資産合計が5,022,600+Xになるので、最後に「X=~」の形に直しましょう。

  • 資産の部合計=負債及び純資産合計
  • 5,495,100=5,022,600+X
  • X=472,500
  • 税引前当期純利益が472,500とすると…
    • 未払法人税等=472,500×0.3=141,750
    • 繰越利益剰余金=472,500×0.7+600,000=930,750

 このような流れで解くこともできますが、損益計算書を自作するのと同様に、貸借対照表の金額がひとつでも間違っていると税引前当期純利益の金額がズレてしまうのが難点です。

 なお、問題用紙の表紙には「第3問の解答時間の目安:25分」と書かれていますが、これはさすがにきついと思います(私ですら22分かかりました)。個人的には、45分以内で解ければ十分だと思います。

 第4問は、部門別計算の問題です。ひっかけもない簡単な問題なので、合格するためには短い解答時間で20点満点を取る必要があります。特に解説すべきポイントはありません。

 第5問は、組別総合原価計算の問題です。製造間接費に関しては、問題文に「製造間接費は直接労務費を配賦基準として各組に実際配賦している」とあるので、実際発生額816,000円を直接労務費680,000円で割って、S製品とN製品に按分するだけです。

 その他の部分に関しては、特に解説すべきポイントはありません。解説15・16ページのような商品ボックスを書いて金額を計算するだけです。本問は第4問と同様、合格するためには短い解答時間で20点満点を取らなければいけない問題です。

★第1予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
簡単 普通 難しい 簡単 簡単
5分 10分 20分 45分 15分 15分 10分

第2予想

 第1問は、問1(電子記録債権)・問3(割賦購入)・問5(売上原価対立法)が新範囲の問題になりますが、いずれも基本レベルなので特に問題ないと思います。

 問4の設立時の新株発行に関する問題の発行株式数は、「発行可能株式総数の4分の1」なので1,000株(=4,000株÷4)です。発行可能株式総数4,000株を使わないように気をつけてください(私はうっかり4,000株で計算してしまいました…)。

 第2問は、銀行勘定調整表に関する簡単な問題です。解答順序は…問2→問1→問3が一番スムーズだと思います。

 問3の現金過不足の計算に関しては、23ページの解説に講師の下書きが紹介されていますが、念のため私の解き方も紹介しておきます。

  1. 資料Ⅱから現金として処理すべきものをピックアップして丸で囲む
  2. 丸で囲んだものを電卓で合算して実際有高594,600円を計算する(M+ボタンで電卓内に記憶)
  3. 問3の問題文から、現金勘定の決算整理前残高が450,800円あることが分かるので、それに未処理の配当金領収証15,000円と、資料Ⅰ③の他店振出小切手の147,600円を電卓で足して、帳簿残高613,400円を計算する(M-ボタンで電卓内に記憶)
  4. RMボタンを押すと、「-18,800」と表示されるので、18,800円の不足と判断して解答を記入する

 このように、慣れてくると電卓だけで計算することもできるので、参考までに上記の計算の流れをご確認ください。

 なお、解説24ページに「企業残高基準法による場合の答案用紙と解答」と「銀行残高基準法による場合の答案用紙と解答」が掲載されています。本問の両者区分調整法とあわせてきちんと押さえておきましょう。

 第3問は、損益計算書の作成問題です。資料Ⅱの未処理事項および資料Ⅲの決算整理事項の中では、資料Ⅲの4.の減価償却の処理がやや難しかったと思います。

 問題文に「減価償却費は年間確定額との差額を決算月で計上する」という指示があるので、決算整理前の金額を一度期首の金額に戻したうえで、年間確定額と2月までに計上した概算額との差額を計上しましょう。

 なお、解説29ページに貸借対照表の答案用紙と解答が用意されています。貸借対照表と損益計算書はあわせて押さえるのがベストなので、復習時にはぜひこちらも解いてみてください。

 第4問は、費目別計算の問題です。本問は、主要材料・買入部品(甲と乙)・補助材料(消耗品)を材料勘定で処理する点に気づくことが出来たかどうかが一番のポイントになります。

 また、問題文に「記帳は月末にまとめて行っている」とあるので、答案用紙の各勘定の日付に惑わされないように気をつけてください。

 第5問は、直接原価計算に関する問題です。直接原価計算は「CVP分析を絡めた問題」と「全部原価計算を絡めた問題」の2パターンの出題が考えられますが、過去の出題状況は以下のとおりです。

  • 第108回:CVP分析
  • 第114回:CVP分析
  • 第117回:CVP分析
  • 第124回:CVP分析
  • 第132回:CVP分析
  • 第134回:全部原価計算
  • 第136回:全部原価計算
  • 第139回:CVP分析
  • 第141回:CVP分析

 出題間隔を考えると…そろそろ全部原価計算を絡めた問題が出題されそうな気がします。ただ逆に、近年の出題頻度を考えるとCVP分析を絡めた問題が出題される可能性も高いです。本問は両方の知識を問う良問なので、完ぺきに解けるまで何度も繰り返し解いてください。

 なお、全部原価計算の営業利益と直接原価計算の営業利益は、期首・期末に含まれる固定製造間接費の分だけ金額がズレます。

部原価計算による営業利益-接原価計算による営業利益=期製品に含まれる固定製造間接費の金額-期製品に含まれる固定製造間接費の金額

 この関係式には「全直末首(ぜんちょくまっしゅ)」という便利な語呂がありますので、この機会に語呂をしっかり押さえておきましょう。

★第2予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 簡単 普通 普通 普通
5分 15分 15分 35分 25分 15分 10分

第3予想

 第1問は、問4(電子記録債務)が新範囲の問題になります。本問のように、買掛金を支払うために「債務の発生記録を行った」場合は、買掛金勘定を電子記録債務勘定に振り替えます。

(借)買掛金 448,000
 (貸)電子記録債務 448,000

 なお、仮に問題文の指示が「取引銀行を通して電子記録債権の譲渡記録を行った」という場合は、買掛金勘定と電子記録債権勘定を相殺消去します。本問の処理とあわせてご確認ください。

(借)買掛金 448,000
 (貸)電子記録債権 448,000

 第2問は、株主資本等変動計算書の作成問題です。

 本問は、株主資本等変動計算書の「金額を記入すべき箇所」に最初からカッコが付いているので難度は高くないですが、次に本試験で出題される場合はこのカッコがない可能性もあるので、復習時にはどの箇所になんの金額が入るのかきちんと押さえておきましょう。

 資料1~5の各処理は過去問レベルなので特に問題ないと思いますが、6月25日の剰余金配当時の10分の1規定および4分の1規定のチェックを忘れないように気をつけてください。

 なお、本問は繰越利益剰余金とその他資本剰余金を配当財源としているので、準備金の要積立額は配当財源の金額比で按分します。ここが本問の一番のポイントになります。

 また、問題文に「減少については金額の前に△にて示すこと」という指示があるので、△マークを付け忘れないように気をつけてください(付け忘れた場合は不正解になります)。

 第3問は、精算表の作成問題です。資料Ⅰの現金過不足の処理が少し難しかったかもしれませんが、その他は基本レベルの処理なので特に問題ないと思います。合格するためには短い解答時間で、8割(20点中16点)以上は取りたいところです。

 なお、解説46・47ページに損益計算書および貸借対照表の答案用紙と解答が用意されています。見た目が異なるだけで問われている内容は精算表と同じなので、復習時にはぜひこちらも解いてみてください。

 第4問は、本社工場会計に関する仕訳問題です。工場で設定されていない勘定(買掛金や現金など)を本社勘定に置き換えて解答するだけの簡単な問題なので、このレベルの問題は絶対に取りこぼしてはいけません。

 なお、(2)の消費単価を計算するさいには、(1)の引取運賃100,000円を考慮し忘れないように気をつけてください。

 第5問は工程別総合原価計算に関する問題で、第123回試験でも問われた「半製品の処理」が一番のポイントになります。本問は半製品にも在庫があったりして、玄人好みというかマニアックというか…個人的にはすごく好きな問題です(←どうでもいい情報)。

 問題を解くさいは、平均法と先入先出法をきちんと使い分けること、また、損益計算書の当月製品製造原価・月末製品有高に半製品(製品M)の金額も含めること、の2点に気をつけてください。

★第3予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
簡単 普通 普通 簡単 普通
5分 15分 20分 35分 15分 20分 10分

ウラ予想

 第1問は、問3(子会社株式)が新範囲の問題になりますが、基本レベルなので特に問題ないと思います。

 第2問は、有形固定資産の一連の処理を問う問題です。

 平成27年9月30日の備品の除却の仕訳で「改定償却率を用いた減価償却の処理」が問われていますが、先日行われた日商の指導者セミナーにおいて、日商の方が「(現時点では)改定償却率などの応用的な論点を出題する可能性は低い」とおっしゃっていました。

 よって、本問で問われている「改定償却率を用いた減価償却の処理」は、参考程度に押さえておけば十分だと思います。もっと踏み込んで言えば…固定資産の問題は第143回で出題されたばかりなので、余裕がなければ(この処理に関しては)飛ばしても問題ないと思います。

 なお、解説59ページの「併せて解いてほしいおススメ過去問」で紹介されている問題が「第143回・第2問」「第143回・第2問」と重複していますが…たぶんどっちかが間違ってます。

 第3問は、損益計算書の作成問題です。新論点の役務収益・役務原価の総合問題はあまりみかけない、かつ、本問は収益の計上パターンが2つあるので難しく感じた方が多かったと思います。

 よって、1回目で思うように点数が取れなくても気にする必要はありません。きちんと復習して処理方法を確認するとともに、通常の商品売買とは異なる損益計算書のひな形にも慣れておきましょう。

 なお、解説63・64ページに貸借対照表の答案用紙と解答が用意されています。貸借対照表と損益計算書はあわせて押さえるのがベストなので、復習時にはぜひこちらも解いてみてください。

 第4問は、実際個別原価計算に関する仕訳問題です。

 特に難しい処理はありませんが、原料甲の払出単価を計算するさいには、1.の当社負担の運送費および保険料の合計金額72,500円を考慮し忘れないように気をつけてください。

 第5問は、標準原価計算の差異分析に関する問題です。ひっかけ等もないので、合格するためには短い解答時間で20点満点を取らなければいけない問題です。

 解説67ページの仕掛品ボックスおよび、解説68ページのシュラッター図をサクッと書いて各差異の金額を求めましょう。

★ウラ予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 難しい 難しい 普通 簡単
5分 10分 25分 35分 20分 15分 10分

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