書籍概要

  1. 無敵の簿記2級 第144回直前総まとめ
    教材種別:
    直前対策本
    出版社:
    TAC出版
    ページ数:
    188ページ
    サイズ:
    25.7 × 18.2 × 2 cm
    価格:
    1,296円(税込)

     第144回日商簿記検定2級対策用の直前対策本です。一発的中予想問題(1回分)の他に、新出題区分に関する情報や全国のTAC講師20名による「出題予想ランキング」、各問題ごとの攻略法を分かりやすくまとめた「日商2級出た順マスター」などが収載されています。

     また、第109回~第143回の出題実績をまとめた「重要仕訳ランキングBEST40」や、資料が読みづらい問題の対策法ををまとめた「袋とじ」、簿記2級受験生が押さえておくべき要点をまとめた別冊「ネコの手BOOK」など、独学者にとって有益な情報も多数用意されています。

    管理人のレビュー

     「無敵の簿記」というイケイケな感じのネーミングとは裏腹に、内容は非常に堅実的で読みごたえのある1冊に仕上がっています。ミディアムヘアの表紙のお姉さんも無駄にかわいいです。

     個人的に一番良いと思ったコンテンツは、新出題区分による日商簿記検定を「大解剖」ページです。

     第143回試験の出題状況を踏まえたうえで、第144回試験対策としてどのように勉強すべきか、また、追加される論点・削られる論点の一覧、追加される論点の基本仕訳などが16ページに渡って分かりやすく丁寧に解説されています。

     また、大問ごとに注意すべきポイントや、未だに出題されていないものの今後出題される可能性がある問題なども紹介されています。新試験範囲の対応について不安のある方にぜひ読んでいただきたいコンテンツです。

    新出題区分による日商簿記検定を「大解剖」
    新出題区分による日商簿記検定を「大解剖」

    第143回試験の出題状況は?
    第143回試験の出題状況は?

     また、TACとしては「試験の直前に受験生に読んで欲しい本」という位置づけで本書を販売していますが、第1問~第5問の直近の出題状況や新出題区分に関する情報、本試験でよく問われる問題の効率的な解き方が大問ごとに分かりやすくまとめられているので、個人的にはテキスト&トレーニングを消化して過去問対策にとりかかる前に本書を読むことをおすすめします。

     具体的には…まずはテキストとトレーニングで簿記2級の基本をマスターし、本書を使って本試験の出題状況や各問題ごとの効率的な解き方などを確認してから、過去問題集・予想問題集に進んでいくと効率的かつ効果的に勉強できると思います。なお、一発的中予想問題は難しめに作られているので最後の総仕上げの時に解きましょう。


     出題予想ランキングページでは、TAC講師20名の投票形式によるランキングが掲載されています。また、予想した各講師のコメントも載っています。井田先生の笑顔がまぶしいです。

    講師による出題予想ランキング
    講師による出題予想ランキング

    各講師のコメントも載っています
    各講師のコメントも載っています

     日商2級出た順マスターの第1問対策には、重要仕訳ランキングBEST40が掲載されています。「第133回出題」「第137回出題」というように出題された試験回も併記されているので、過去に出題された重要仕訳をサクッと確認することができます。

    出た順マスター 第1問
    出た順マスター 第1問

    重要仕訳ランキング BEST40
    重要仕訳ランキング BEST40

     日商2級出た順マスターの第3問対策では、各論点の出題状況が一覧表で紹介されています。その中でも貸倒引当金の設定や減価償却費の計上等の頻出論点については、考え方のポイントや例題を使った実戦的な解説が多数収載されています。

    出た順マスター 第3問
    出た順マスター 第3問

    各論点の出題状況
    各論点の出題状況

     別冊になっているネコの手BOOKには、本試験前の過ごし方&持ち物チェックシートや簿記2級で必ず押さえておくべき基本知識などが簡潔にまとめられています。特に「セットで覚える勘定科目のポイント」は、試験前の最後の確認にピッタリだと思います。

     また、第2問での出題が考えられる「理論穴うめ問題」や「正誤問題」なども収載されています。通勤・通学時やお昼のちょっとした細切れの時間を使って確認するのにぴったりです。

    ネコの手BOOK1
    ネコの手BOOK1

    ネコの手BOOK2
    ネコの手BOOK2

    ネコの手BOOK3
    ネコの手BOOK3

    ネコの手BOOK4
    ネコの手BOOK4

     一発的中予想問題はネコの手BOOKから取り外して使います。また、解答・解説には「効率よく解く順番」や「合格するための下書きの書き方」なども紹介されています。

    一発的中予想問題
    一発的中予想問題

    合格するための下書用紙
    合格するための下書用紙

    価格は?

     価格は1,296円(税込)です。なお、TACの直販サイト「CyberBookStore」では定価の10%~15%オフ&送料無料で購入することができます。

    直販で購入(10%~15%オフ)

    Amazonで購入(定価)

    楽天ブックスで購入(定価)

    予想問題集と直前対策本の違い

     受験生の方から「予想問題集と直前対策本の違いってなんですか?両方やる必要ってありますか?」という質問をよくいただきます。

     なんとなく、どちらも試験前の直前期にやるものなかな?と思われるかもしれませんが、予想問題集はその名の通り本試験で出題が予想される問題をたくさん解くために使う教材で、直前対策本は本試験に関する幅広い情報を効率的に収集するために使う教材です。両者は「使う目的」が異なります。

     確かに「出題予想や予想問題が付いている」などの共通点もありますが、出題予想の切り口も違いますし、収載されている予想問題も異なりますので、可能であれば両方を使って勉強することをおすすめします。

     なお、直販サイトでは「予想問題集と無敵の簿記の2冊セット」を定価の15%~20%オフ&送料無料で購入することができるので、ネットで購入する場合は直販サイトの利用をおすすめします。

    直販で購入(15%~20%オフ)




管理人が実際に一発的中予想問題を解いてみました!

 第1問の問5の電子記録債権・債務の問題は、問題文に「取引銀行を通して電子債権記録機関に電子記録債権の譲渡記録を行った」とあるので、買掛金勘定と電子記録債権勘定を相殺する仕訳を切ります。

(借)買掛金 390,000
 (貸)電子記録債権 390,000

 なお、仮に問題文の指示が「取引銀行を通して電子債権記録機関に債務の発生記録を請求した」という場合は、買掛金勘定を電子記録債務勘定に振り替えます。本問の処理とあわせてご確認ください。

(借)買掛金 390,000
 (貸)電子記録債務 390,000

 その他の4つはいずれも過去問類似問題なので特に問題ないと思います。

 第2問は、銀行勘定調整表に関する問題です。第134回試験の第2問とほとんど同じ問題なので、過去問対策をきちんとやっている方にとってはボーナス問題だったと思います。合格するためには、短い解答時間で20点満点を取らなければいけない問題です。

 簿記では、紙幣・硬貨の他にも他店振出小切手や配当金領収証、郵便為替証書、送金小切手、期限の到来した公社債の利札などの通貨代用証券も現金として取り扱います。これらの分類は第3問でもよく問われますので、モレのないようにきちんと押さえておきましょう。

 第3問は精算表の作成問題です。「難度」「量」ともに過去問レベルの平均的な問題だと思いますが、資料Ⅰの未処理事項2は処理すべきことが多いので、見落としの無いように気をつけてください。

 資料Ⅱの決算整理事項2の貸倒引当金については、第142回試験までは各売上債権の回収可能性に関係なく、売上債権を一括評価して貸倒引当金を設定していましたが、第143回試験からは回収可能性を加味して貸倒引当金を設定することになりました。

 具体的には…回収可能性の低い債権(=貸倒れる可能性が高い債権)は個別に評価して貸倒引当金を設定し、回収可能性に問題のない債権は今までどおり一括評価して貸倒引当金を設定します。

 実際に金額を計算するさいは「個別評価すべき分」と「一括評価すべき分」をきちんと分けて考えましょう。

  • 個別評価する場合の貸倒引当金の計算式:(債権の期末残高-担保処分見込額)×貸倒設定率
  • 一括評価する場合の貸倒引当金の計算式:債権の期末残高合計×貸倒設定率
  • 個別評価すべき分:(80,000円-0円)×50%=40,000円
  • 一括評価すべき分:(106,800円+141,600円+9,600円-80,000円)×2%=3,560円

 また、資料Ⅱの決算整理事項3の満期保有目的債券と、4の子会社株式は時価で評価しません。「M社社債の時価は~」や「当期末時点での時価は~」などはダミーデータなので、ひっかからないように気をつけてください。

 第4問は実際個別原価計算の問題です。工業簿記の仕訳問題は総じて出来がよくないですが、仕訳をパッとイメージ出来ないのは勘定の流れ(勘定連絡図)が頭に入っていない証拠です。材料勘定・賃金勘定・製造間接費勘定からどのような流れで仕掛品勘定に行き着くのか、勘定連絡図を今一度ご確認ください。

 なお、答案用紙の材料勘定には主要材料だけでなく補助材料の金額も含まれます。補助材料の金額を忘れてしまいがちなので気をつけてください。同様に、賃金勘定のほうも間接工の金額を足し忘れないように気をつけてください。

 第5問は組別総合原価計算の問題です。本問は、製品P・製品Qの製造において途中で投入されるB材料の処理がポイントになります。

 製品Pの製造において加工進捗度0.5で投入されるB材料は、加工進捗度0.6の月初仕掛品には含まれますが、加工進捗度0.3の月末仕掛品には含まれません。また、製品Qの製造において加工進捗度0.6で投入されるB材料は、加工進捗度0.8の月末仕掛品には含まれます。

 その他の部分は簡単なので、特に解説するところはありません。

一発的中予想問題の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
簡単 普通 普通 普通 普通
5分 10分 20分 40分 20分 15分 10分

質問掲示板のご案内

 本書の一発的中予想問題に関する質問は、簿記検定ナビ内の日商簿記検定2級に関する質問掲示板で受け付けております(もちろん無料です)。

 一発的中予想問題を実際に解いている&問題が手元にあるので、ご質問に対してすぐに回答できると思います。お気軽にご利用ください。