書籍概要

  1. 第143回試験6/12を完全予想! 日商簿記2級 ラストスパート模試

    価格 4.0
    内容 4.0
    人気 4.0
    教材種別:
    予想問題集
    出版社:
    ネットスクール出版
    問題数:
    4回分
    ページ数:
    220ページ
    サイズ:
    29.6 × 20.8 × 0.9 cm
    価格:
    1,400円(税別)

     第143回日商簿記検定2級対策用の予想問題集です。4回分の試験問題の他に、切り離して使える「別冊ラスパブック」が収載されています。

     また、大問別の出題予想(第1予想~第3予想+ウラ予想)や過去の出題傾向と対策、効果的な解き方、新範囲攻略テキストなど…独学者にとって有益な情報も多数掲載されています。

    管理人のレビュー

     別冊ラスパブックには、新たに試験範囲に追加された各論点をコンパクトにまとめた「新範囲攻略テキスト」が収載されています。各論点の考え方だけでなく仕訳例や一覧表、簡単な練習問題も掲載されているので、ちょっとした細切れの時間を有効活用したい時にうってつけの教材です。

     また、無料の電話質問サービスも独学受験生にとっては心強いと思います…が、受付時間帯が「水曜日の10時~12時」または「月曜日または金曜日の14時~16時」とかなり限定されているので、社会人受験生は利用しづらいかもしれません。

    新範囲攻略テキスト
    新範囲攻略テキスト

    質問できる時間帯にやや難あり
    質問できる時間帯にやや難あり

     過去の試験の的中実績やラスパの効果的な使い方、大問別の出題傾向と対策なども掲載されています。また、問題用紙と答案用紙はこんな感じで綴じられているので、オレンジ色の紙を残してグッと引き抜くと取り外すことができます。

    過去の試験の的中実績
    過去の試験の的中実績

    ラスパの効果的な使い方
    ラスパの効果的な使い方

    こんな感じで取り外します
    こんな感じで取り外します

    講師の下書きも付いています
    講師の下書きも付いています

     実際に全ての問題を解いてみたんですが、商業簿記(第1問~第3問)はかなり難しいです。特に第1予想の第2問・第2予想の第3問は、作問する側の私も難しく感じたので、1回転目で思うように点数が取れなくても落ち込む必要はありません。2回転目で目標点が取れるように、きちんと復習しておきましょう。

     一方、工業簿記(第4問・第5問)は、いずれも基本的な問題ばかりです。1回転目で目標点が取れなかった方は、危機感を持って復習に力を入れてください。なお、2回転目では「40点満点を取る」ではなく、「短い解答時間で40点満点を取る」ことを目標にしましょう。

    イマイチなところ

     別冊ラスパブックの「購入者が自らハサミで切ってサイズを変更する前提の作り」は、実際に使う側の受験生のことが考えられていません。内容がいいだけに非常に残念です。

     TACの仕訳カードのように点線にミシン目が入っていれば、ハサミを使わずに簡単に切り離せますが、別冊ラスパブックはただ点線が印刷されているだけなので、慎重にハサミを入れても各ページのサイズが不揃いになってしまいます。

     サイズがガタガタの小冊子ではモチベーションは上がらないと思いますので、購入される方はハサミを入れずにそのまま使うことをおすすめします。各ページの余白には、派生論点や注意点などをどんどん書き込みましょう。

    小冊子自体は簡単に外れます
    小冊子自体は簡単に外れます

    上手にハサミを入れるのは難しい…
    上手にハサミを入れるのは難しい…

     価格(税抜)は、TACの予想問題集と同額の1,400円です(※第142回試験まではTAC、NSだけでなく成美堂も予想問題集を出版していましたが、諸事情により今回は出版されないそうです)

     なお、直販サイトでは常時、定価の10%オフで購入することができますが、注文金額合計が1,500円以下の場合は410円の送料がかかってしまいますので、過去問題集等と「合わせ買い」することをおすすめします。

    直販で購入(10%オフ)

    Amazonで購入(定価)

    楽天ブックスで購入(定価)

管理人が実際に問題を解いてみました!

第1予想

 第1問は、問1の「株式発行に係わる費用140,000円」を株式交付費勘定で処理しないように気をつけてください。設立時の新株発行にかかる費用は全て創立費勘定で処理します。

 第2問は、固定資産の一連の処理に消費税を絡めた難度の高い問題です。問1の修繕費は、現金で支払った1,512,000円から消費税8%(=112,000円)と引当金残高1,100,000円を差し引いた残額になります。

 問2の除却の仕訳には消費税は関係ないので、普段通りの除却の処理をするだけです。問3は購入時の仕訳の結果、162,000円(60か月分)の前払費用を計上することになるので、決算時に当期の期間に属する6か月分(平成27年10月1日~平成28年3月31日)の利息を支払利息に振り替えます。

 問4の減価償却費は、構築物の当期の償却期間10か月(平成27年6月1日~平成28年3月31日)に気をつけてください。私はうっかり1年分を計上していました…。

 第3問は財務諸表の作成問題です。資料Ⅱの修正事項2.の電子記録債権・債務については、問題文に「取引銀行を通して電子記録債権の譲渡記録を行った」とあるので、買掛金勘定と電子記録債権勘定を相殺する仕訳を切ります。

(借)買掛金 27,000
 (貸)電子記録債権 27,000

 なお、仮に問題文の指示が「取引銀行を通して債務の発生記録を行った」という場合は、買掛金勘定を電子記録債務勘定に振り替えます。本問の処理とあわせてご確認ください。

(借)買掛金 27,000
 (貸)電子記録債務 27,000

 また、資料Ⅲの決算整理事項2.の貸倒引当金の設定では、売上債権合計額に貸倒実績率を掛けあわせて貸倒引当金要設定額を計算しますが、この売上債権にはクレジット売掛金電子記録債権も含まれます。

  • 売上債権:受取手形、売掛金、クレジット売掛金、電子記録債権など
  • 営業外債権:貸付金など

 第4問は費目別計算の問題です。各費用を適切に分類できるかどうかがカギになりますが、中でもよく間違えやすいのが棚卸減耗損です。棚卸減耗損は間接材料費ではなく間接経費として処理します。

 なお、答案用紙の製造原価報告書から損益計算書への流れがイマイチ理解できていない方は、解説13ページの勘定連絡図を使って勘定の流れを今一度確認しておきましょう。本問を理解するうえでとても大事な図です。

 第5問は、答案用紙の損益計算書の単位(千円)に気をつけてください。また、全部原価計算と直接原価計算の営業利益の関係は、「ぜんちょくまっしゅ(全直末首)」という謎の語呂で覚えてしまいましょう。

  • 部原価計算の営業利益-接原価計算の営業利益=期仕掛品・製品に含まれる固定製造間接費の金額-期仕掛品・製品に含まれる固定製造間接費の金額

または

  • 部原価計算の営業利益=接原価計算の営業利益+期仕掛品・製品に含まれる固定製造間接費の金額-期仕掛品・製品に含まれる固定製造間接費の金額
★第1予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 難しい 普通 普通 普通
5分 15分 25分 30分 20分 15分 10分

第2予想

 第1問の問1の電子記録債権・債務については、問題文に「取引銀行を通して債務の発生記録を行った」とあるので、買掛金勘定を電子記録債務勘定に振り替えます。

(借)買掛金 280,000
 (貸)電子記録債務 280,000

 なお、仮に問題文の指示が「取引銀行を通して電子記録債権の譲渡記録を行った」という場合は、買掛金勘定と電子記録債権勘定を相殺する仕訳を切ります。本問の処理とあわせてご確認ください。

(借)買掛金 280,000
 (貸)電子記録債権 280,000

 問3の準備金の積立額は、減少するその他資本剰余金・繰越利益剰余金を280,000円、420,000円としてしまう間違いがよくあります。280,000円、420,000円は配当として社外に流出する額です。間違えないように気をつけてください。

よくある間違い仕訳
(借)その他資本剰余金 280,000
(借)繰越利益剰余金 420,000
 (貸)未払配当金 630,000
 (貸)資本準備金 28,000
 (貸)利益準備金 42,000
正しい仕訳
(借)その他資本剰余金 308,000
(借)繰越利益剰余金 462,000
 (貸)未払配当金 700,000
 (貸)資本準備金 28,000
 (貸)利益準備金 42,000

 第2問は、有価証券の一連の処理を問う問題です。乙社社債の購入時に支払う利息は「前回の利払い日の翌日(8月1日)から購入日(12月21日)までの143日分」ではなく、「前回の利払い日の翌日(8月1日)から受渡日(12月24日)までの146日分」です。

 また、決算期末に計算する未収利息の利率は、年1.5%ではなく年1.8%になります。問題の指示を見落とさないように気をつけてください。

 第3問は、財務諸表の作成問題です。貸借対照表の作成時に注意すべき点は以下のとおりです。

  • 資料Ⅱの5:商品の実地棚卸高1,180個のうち、1,140個は原価(@90円)よりも正味売却価額(@95円)のほうが高いので、商品評価損は発生しない
  • 資料Ⅱの7:期間6か月の定期預金の利息に注意。よくある間違いは「180,000円×0.6%×2か月/6か月」。正しくは「180,000円×0.6%×2か月/12か月」。
  • 資料Ⅱの8:旧建物の残存価額は取得原価の10%、新建物の残存価額はゼロ。
  • B/Sの表示:クレジット売掛金は売掛金勘定に含めて表示する。
  • B/Sの表示:貸借対照表の貸倒引当金や減価償却累計額の金額の前には、マイナスを意味する「▲」マーク等を付ける必要はない。

 また、問題文に「棚卸減耗損と商品評価損は売上原価の内訳科目として表示する」という指示があるので、売上総利益を計算するさいには棚卸減耗損と商品評価損を売上原価に含めて処理する必要があります。この処理はかなり難しいです…。

 なお、貸借対照表の未払法人税等・繰越利益剰余金と、損益計算書の営業利益・税引前当期純利益・当期純利益の5つは、決算整理仕訳や金額の集計をひとつでも間違えると金額が合わなくなってしまうので、基本的には「捨てるべき問題(捨て問)」になります。

 時間を計って問題を解く場合は、他の問題を優先して解いたうえで、それでも時間が余った場合にのみ解いてください(ただし、復習するさいはもちろんすべての金額を出してくださいね)。

 第4問は、実際個別原価計算の問題です。問題を解くさいは、はじめに解説28ページの「月初・月末の状況の確認」のような簡単な下書きを書いて、月初と月末の各指図書の状況を整理するとケアレスミスが減ると思います。

 第5問は、単純総合原価計算の問題です。包装材Wは工程の終点で完成品に対して投入しているので、当月投入額120,000円がそのまま完成品総合原価になります。

 また、(2)では「1個あたりの完成品単位原価」ではなく「1箱あたりの完成品単位原価」が問われています。1箱には10個入っているので、10個分の完成品単位原価63,500円(=@6,350円×10個)が解答になります。

★第2予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 難しい 難しい 簡単 簡単
5分 15分 25分 40分 15分 10分 10分

第3予想

 第1問の問2は、第141回試験で出題された仕訳問題の類題です。研究開発目的にのみ使用する測定機器備品750,000円は、備品勘定ではなく研究開発費勘定で処理します。

 問3は、発行済株式総数の25%を取得しているので、関連会社株式勘定で処理します。関係会社株式と書いてしまう人がよくいます(私です…)ので、漢字の間違いに注意してください。

 第2問は、仕訳日計表と総勘定元帳・得意先元帳を作成する問題です。本問は、得意先元帳を作成する必要があるので、仕訳を下書きする場合は単に「売掛金(う×)」と書くのではなく、「う×」「う×」と商店ごとに分けて書くと後の集計が楽になります(買掛金は商店別に把握する必要はありません)。

 ちなみに、総勘定元帳の各勘定は、仕訳日計表から合計転記されるので、摘要欄は「仕訳日計表」になります。一方、得意先元帳の各勘定は各伝票から個別転記されるので、摘要欄は「●●伝票」になります。今回は摘要欄の記入までは求められていませんが、参考までにご確認ください。

 第3問は、精算表作成問題です。「質」「量」ともに過去問レベルの問題だと思いますが、貸倒引当金を計算するさいはケアレスミスしないように気をつけてください。

 第4問は、部門別原価計算の簡単な問題です。こういう問題を取りこぼすと合格が厳しくなりますので、ケアレスミスには十分気をつけてください。

 第5問は、標準原価計算の問題です。問1では毎度おなじみの製造間接費の差異分析が問われていますが、問題文に「能率差異は変動費のみで計算すること」という指示があるので、固定能率差異は操業度差異に含めて解答してください(※このパターンは第142回試験で出題されました)。

  • 【2分法】
    • 管理可能差異(予算差異+変動能率差異)
    • 管理不能差異(固定能率差異+操業度差異)
  • 【3分法-A】←本問&第142回試験で問われたのはこちら
    • 予算差異(予算差異)
    • 能率差異(変動能率差異
    • 操業度差異(固定能率差異+操業度差異
  • 【3分法-B】←今までよく問われていたのはこちら
    • 予算差異(予算差異)
    • 能率差異(変動能率差異+固定能率差異)
    • 操業度差異(操業度差異)
  • 【4分法】
    • 予算差異
    • 変動能率差異
    • 固定能率差異
    • 操業度差異
★第3予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 普通 普通 簡単 簡単
5分 15分 25分 40分 10分 15分 10分

ウラ予想

 第1問の問3は電子記録債権の割引きに関する問題ですが、考え方は「手形の割引き」と同じです。割引料2,800円は、手形売却損の仲間の電子記録債権売却損勘定で処理しましょう。

 第2問は、株主資本等変動計算書に関する問題です。期中の処理は基本的なものばかりですし、答案用紙の金額欄にも予めカッコが付いていて金額を埋めるだけですが、剰余金の配当時に積み立てる利益準備金にご注意ください。

  • 10分の1規定:社外流出分の10分の1=(@100円×1,500株)÷10=15,000円
  • 4分の1規定:資本金の4分の1から資本準備金・利益準備金を差し引いた残額=4,500,000円÷4-1,012,000円-105,000円=8,000円
    • 15,000円>8,000円 ∴8,000円

 また、のれんは月割り償却なので、当期の償却額は12月から翌3月までの4か月分になります。1年分を償却しないように気をつけてください。

 第3問は、本支店会計の問題です。出題可能性はかなり低いと思いますが、保険的な位置づけで処理の流れだけは確認しておきましょう。

 なお、資料Ⅱの2に「本店は、支店に仕入価格7,000円の商品を発送した」とありますが、本店側では仕入のマイナスとして処理します。売上のプラスとして処理しないように気をつけてください。

 また、決算振替仕訳では先に支店の損益を本店の損益に振り替えたうえで、本店・支店の損益の合計額を繰越利益剰余金に振り替えます。参考までに仕訳の流れをご確認ください。

支店の損益を本店の損益に振り替える仕訳(支店側)
(借)損益 18,100
 (貸)本店 18,100
支店の損益を本店の損益に振り替える仕訳(本店側)
(借)支店 18,100
 (貸)損益 18,100
本店・支店の損益を繰越利益剰余金に振り替える仕訳(本店側)
(借)損益 87,800
 (貸)繰越利益剰余金 87,800

 第4問は、本社工場会計に関する問題です。各仕訳は特に問題ないと思いますが、(8)で本社の製品倉庫に納入するのは当月完成品のうちの7割(=815,000円×70%)という点に気をつけてください。

 第5問は、CVP分析の簡単な問題です。こういう問題を取りこぼすと合格が厳しくなりますので、ケアレスミスには十分気をつけてください。

★ウラ予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 普通 普通 普通 簡単
5分 15分 25分 35分 20分 10分 10分

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