書籍概要

  1. 無敵の簿記2級 第143回直前総まとめ
    教材種別:
    直前対策本
    出版社:
    TAC出版
    ページ数:
    192ページ
    サイズ:
    25.7 × 18.2 × 2 cm
    価格:
    1,200円(税別)

     第143回日商簿記検定2級対策用の直前対策本です。一発的中予想問題(1回分)の他に、新出題区分に関する情報や全国のTAC講師19名による「出題予想ランキング」、各問題ごとの攻略法を分かりやすくまとめた「日商2級出た順マスター」などが収載されています。

     また、第109回~第142回の出題実績をまとめた「重要仕訳ランキングBEST40」や、資料が読みづらい問題の対策法ををまとめた「袋とじ」、簿記2級受験生が押さえておくべき要点をまとめた別冊「ネコの手BOOK」など、独学者にとって有益な情報も多数用意されています。

    管理人のレビュー

     「無敵の簿記」というイケイケな感じのネーミングとは裏腹に、内容は非常に堅実的で読みごたえのある1冊に仕上がっています。表紙のお姉さんも無駄にかわいいです。

     個人的に一番良いと思ったコンテンツは、誌上講義の「出題区分表の改定に伴う新たな論点を完全解説!」ページです。200%定率法による減価償却と配当権利落ち株式の応用論点が、14ページに渡って分かりやすく丁寧に解説されています。

     どちらも今回から新たに追加された論点ではありませんが、次に出題されるときは問題の難度が上がる可能性が高いということで、かなり応用的な処理がいくつか紹介されています。

     特に、200%定率法はここ最近の試験でよく出題されているので、本書を使ってきちんと対策しておくことをおすすめします。

    200%定率法による減価償却
    200%定率法による減価償却

    配当権利落ち株式
    配当権利落ち株式

     また、TACとしては「試験の直前に受験生に読んで欲しい本」という位置づけで本書を販売していますが、第1問~第5問の直近の出題状況や新出題区分に関する情報、本試験でよく問われる問題の効率的な解き方が大問ごとに分かりやすくまとめられているので、個人的にはテキスト&トレーニングを消化して過去問対策にとりかかる前に本書を読むことをおすすめします。

     具体的には…まずはテキストとトレーニングで簿記2級の基本をマスターし、本書を使って本試験の出題状況や各問題ごとの効率的な解き方などを確認してから、過去問題集・予想問題集に進んでいくと効率的かつ効果的に勉強できると思います。なお、一発的中予想問題は難しめに作られているので最後の総仕上げの時に解きましょう。

    的中実績と目次
    的中実績と目次

    試験範囲の改定情報ページ1
    試験範囲の改定情報ページ1

    試験範囲の改定情報ページ2
    試験範囲の改定情報ページ2

    試験範囲の改定情報ページ3
    試験範囲の改定情報ページ3

     試験範囲の改定情報ページでは、改定がなされる理由、全体像の説明、追加される論点・削られる論点の一覧、追加される論点の基本仕訳などが詳細にまとめられています。かなり読み応えがあります。

    講師による出題予想ランキング
    講師による出題予想ランキング

    ゴエモンくんとシロミちゃんも登場
    ゴエモンくんとシロミちゃんも登場

     出題予想ランキングページでは、TAC講師19名の投票形式によるランキングが掲載されています。また、スッキリシリーズのマスコットキャラクターのゴエモンくんとシロミちゃんも出てきます。

    出た順マスター 第1問
    出た順マスター 第1問

    重要仕訳ランキング BEST40
    重要仕訳ランキング BEST40

     日商2級出た順マスターの第1問対策には、重要仕訳ランキングBEST40が掲載されています。「第133回出題」「第137回出題」というように出題された試験回も併記されているので、過去に出題された重要仕訳をサクッと確認することができます。

    ネコの手BOOK1
    ネコの手BOOK1

    ネコの手BOOK2
    ネコの手BOOK2

     別冊になっているネコの手BOOKには、本試験前の過ごし方&持ち物チェックシートや簿記2級で必ず押さえておくべき基本知識などが簡潔にまとめられています。特に「セットで覚える勘定科目のポイント」は、試験前の最後の確認にピッタリだと思います。

    一発的中予想問題
    一発的中予想問題

    合格するための下書用紙
    合格するための下書用紙

     一発的中予想問題はネコの手BOOKから取り外して使います。また、解答・解説には「効率よく解く順番」や「合格するための下書きの書き方」なども紹介されています。

    イマイチなところ

     一発的中予想問題はA4サイズの用紙に両面印刷されていますが、第3問の資料が表と裏の2ページにわたって印刷されているので、問題を解くときに何度も表と裏をめくらなければいけません。

     本試験ではこのような形になることはあり得ないので、「予想問題」と銘打つのであればもう少しレイアウトを考えてもらいたかったです。

    価格は?

     価格(税抜)は1,200円です。Amazonや楽天ブックスは定価販売になりますが、直販サイトでは常時、定価の10%オフ&送料無料で購入することができるので、ネットで購入する場合は直販サイトの利用をおすすめします。

    直販で購入(10%オフ)

    Amazonで購入(定価)

    楽天ブックスで購入(定価)

    予想問題集と直前対策本の違い

     受験生の方から「予想問題集と直前対策本の違いってなんですか?両方やる必要ってありますか?」という質問をよくいただきます。

     なんとなく、どちらも試験前の直前期にやるものなかな?と思われるかもしれませんが、予想問題集はその名の通り本試験で出題が予想される問題をたくさん解くために使う教材で、直前対策本は本試験に関する幅広い情報を効率的に収集するために使う教材です。両者は「使う目的」が異なります。

     確かに「出題予想や予想問題が付いている」などの共通点もありますが、出題予想の切り口も違いますし、収載されている予想問題も異なりますので、可能であれば両方を使って勉強することをおすすめします。

     なお、直販サイトでは「予想問題集と無敵の簿記の2冊セット」を定価の15%オフ&送料無料で購入することができるので、ネットで購入する場合は直販サイトの利用をおすすめします。

    直販で購入(15%オフ)

管理人が実際に一発的中予想問題を解いてみました!

 第1問は、問2の勘定科目に気をつけてください。第142回試験までは未収金が主要勘定でしたが、第143回試験からは未収入金が主要勘定になります。

 第2問は、問1で株主資本等変動計算書が、問2で語句選択の問題が出題されています。問1は答案用紙の単位が千円になっている点と、吸収合併時に引き継ぐ諸資産・諸負債は帳簿価額ではなく時価を使う点に気をつけてください。

 問2は、(ア)~(オ)に当てはまる最も適当な語句を番号で解答します。語句で解答した場合は不正解になるのでご注意ください。

 第3問は損益計算書の作成問題です。「質」「量」ともに過去問レベルの問題だと思いますが、資料Ⅰの決算整理前の各残高の与え方がいやらしいので、読み取り時のケアレスミスにご注意ください(※本問の資料の与え方は、第141回3級試験の第5問と同じです)。

 また、貸倒引当金繰入の計上場所にも気をつけてください。受取手形・売掛金・クレジット売掛金・電子記録債権などの売上債権にかかる貸倒引当金繰入は「販売費及び一般管理費」の欄に計上しますが、貸付金等の営業外債権にかかる貸倒引当金繰入は「営業外費用」の欄に計上します。

  • 売上債権:受取手形・売掛金・クレジット売掛金・電子記録債権など
  • 営業外債権:貸付金など
  • 売上債権にかかる貸倒引当金繰入:販売費及び一般管理費
  • 営業外債権にかかる貸倒引当金繰入:営業外費用

 さらに、建物の減価償却費を計算するさいには、資料Ⅱの1.の仕訳の修正(建物勘定を360,000円減らす)を考慮し忘れないように気をつけてください。資料Ⅱの8.のソフトウェアに関しては、特に指示がなくても月割償却&直接法で処理しましょう。

 最後に、資料Ⅱの13.は借方の法人税、住民税及び事業税の金額ではなく、貸方の未払法人税等の金額が与えられています。「未払分」という指示を見落とさないように気をつけてください。

 第4問は、実際個別原価計算の問題です。問題を解くさいは、はじめに月初と月末の各指図書の状況を整理するとケアレスミスが減ると思います。

  • 月初
    • No.101:期首製品
    • No.102:期首仕掛品
    • No.103:期首仕掛品
    • No.104:-
    • No.105:-
  • 月末
    • No.101:売上原価
    • No.102:売上原価
    • No.103:売上原価
    • No.104:期末製品
    • No.105:期末仕掛品

 第5問は、工程別総合原価計算の問題です。解説を補足するところはありませんが、材料の追加投入や減損の発生など、本試験でよく問われる論点がバランスよく入っている良問なので、短い解答時間で20点満点取れるようになるまで何度も繰り返し解いてください。

一発的中予想問題の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
簡単 難しい 普通 簡単 普通
5分 10分 25分 40分 15分 15分 10分

質問掲示板のご案内

 本書の一発的中予想問題に関する質問は、簿記検定ナビ内の日商簿記検定2級に関する質問掲示板で受け付けております(もちろん無料です)。

 一発的中予想問題を実際に解いている&問題が手元にあるので、ご質問に対してすぐに回答できると思います。お気軽にご利用ください。