第153回日商簿記検定2級 第4問(本社工場会計)の過去問分析

第4問 本社工場会計の基本的なルールに従って機械的に処理しましょう!

第4問の難度アンケート結果

 第4問は【本社工場会計】に関する問題です。

 今回は工場の仕訳だけでなく本社の仕訳も問われましたが、基本的なルール(=使用できない勘定は「本社」または「工場」で処理する)に従って処理する点は過去問と同様です。

 受験生アンケートでも、60%以上の方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。第3問の難度を考えますと…最低でも16点、できれば20点満点を取りたい問題です。

(1) 材料の購入

参考:会社全体で考えた場合の仕訳
(借)材料 900,000
 (貸)買掛金 900,000

 材料の仕入時の仕訳が問われています。

 問題資料の残高試算表に示されている勘定(=工場で使用できる勘定)の中に「材料」があるので、工場は「材料」の増加として処理します。なお、相手科目は「本社」になります。

 一方、「買掛金」は工場で使用できる勘定の中に含まれていないため、本社が「買掛金」の増加として処理します。なお、相手科目は「工場」になります。

解答:工場の仕訳
(借)材料 900,000
 (貸)本社 900,000
解答:本社の仕訳
(借)工場 900,000
 (貸)買掛金 900,000

(2) 賃金の支払い

参考:会社全体で考えた場合の仕訳
(借)賃金・給料 2,000,000
 (貸)現金 2,000,000

 賃金の支払時の仕訳が問われています。

 問題資料の残高試算表に示されている勘定(=工場で使用できる勘定)の中に「賃金・給料」があるので、工場は賃金・給料の増加として処理します。なお、相手科目は「本社」になります。

 一方、「現金」は工場で使用できる勘定の中に含まれていないため、本社が現金の減少として処理します。なお、相手科目は「工場」になります。

 直接工賃金を仕掛品、間接工賃金を製造間接費…と考えた方もいらっしゃるかもしれませんが、それは賃金の消費額を計上する仕訳です。混同しないように気をつけましょう。

解答:工場の仕訳
(借)賃金・給料 2,000,000 ※1
 (貸)本社 2,000,000
解答:本社の仕訳
(借)工場 2,000,000 ※1
 (貸)現金 2,000,000

※1 1,400,000円+600,000円=2,000,000円

(3) 工場清掃作業料金の支払い

参考:会社全体で考えた場合の仕訳
(借)製造間接費 120,000
 (貸)当座預金 120,000

 工場清掃作業料金の支払時の仕訳が問われています。

 外部業者による工場清掃作業料金は、工場の間接経費になるため製造間接費で処理します。

 問題資料の残高試算表に示されている勘定(=工場で使用できる勘定)の中に「製造間接費」があるので、工場は「製造間接費」の増加として処理します。なお、相手科目は「本社」になります。

 一方、「当座預金」は工場で使用できる勘定の中に含まれていないため、本社が「当座預金」の減少として処理します。なお、相手科目は「工場」になります。

解答:工場の仕訳
(借)製造間接費 120,000
 (貸)本社 120,000
解答:本社の仕訳
(借)工場 120,000
 (貸)当座預金 120,000

(4) 減価償却費の計上

参考:会社全体で考えた場合の仕訳
(借)製造間接費 300,000
 (貸)機械減価償却累計額 300,000

 減価償却費の計上時の仕訳が問われています。

 工場の機械にかかる減価償却費は、工場の間接経費になるため製造間接費で処理します。

 問題資料の残高試算表に示されている勘定(=工場で使用できる勘定)の中に「製造間接費」があるので、工場は「製造間接費」の増加として処理します。なお、相手科目は「本社」になります。

 一方、「機械減価償却累計額」は工場で使用できる勘定の中に含まれていないため、本社が「機械減価償却累計額」の増加として処理します。なお、相手科目は「工場」になります。

解答:工場の仕訳
(借)製造間接費 300,000
 (貸)本社 300,000
解答:本社の仕訳
(借)工場 300,000
 (貸)機械減価償却累計額 300,000

(5) 売上原価の振り替え

参考:会社全体で考えた場合の仕訳
(借)売上原価 8,000,000
 (貸)製品 8,000,000

 売上原価の振り替えに関する仕訳が問われています。

 問題資料の残高試算表に示されている勘定(=工場で使用できる勘定)の中に「製品」があるので、工場は「製品」の減少として処理します。なお、相手科目は「本社」になります。

 一方、「売上原価」は工場で使用できる勘定の中に含まれていないため、本社が「売上原価」の増加として処理します。なお、相手科目は「工場」になります。

解答:工場の仕訳
(借)本社 8,000,000
 (貸)製品 8,000,000
解答:本社の仕訳
(借)売上原価 8,000,000
 (貸)工場 8,000,000


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