日商簿記検定2級 第151回総評(過去問分析)

第1問 一筋縄ではいかない問題のオンパレード。今回もかなり厳しいです。

第1問の難度アンケート結果

 第1問は今回も【仕訳問題】でした。

 手も足も出ないような難問はなかったものの、問3の売上割戻や問4の追徴法人税等など最後の判断に迷うような問題が多く、全て裏目に出てしまうと4点~8点ぐらいしか取れない可能性があります。

 第3問の連結精算表の難度を考えますと…合格するためには出来れば16点以上、最低でも12点は取りたいところですが、得点が伸び悩んだ受験生が多かったようです。

 難易度アンケートでも、70%以上の受験生が「かなり難しかった」「やや難しかった」と回答しています。

第2問 簡単な株主資本等変動計算書の作成問題。20点満点を取らなきゃダメです!

第2問の難度アンケート結果

 第2問は【株主資本等変動計算書】に関する問題です。

 簿記ナビ模試で出題した株主資本等変動計算書とほとんど同じ問題でした!しかも、本試験の問題のほうが簡単だったので、きちんと対策していた方にとってはボーナス問題になったと思います。

 難易度アンケートでも、約70%の受験生が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。合格するためには短い解答時間で20点満点を取らなければいけない問題です。

第3問 作問者ハンパないって!もうハンパないって!こんなん解けへんやん普通…。

第3問の難度アンケート結果

 第3問は【連結精算表】の作成問題でした。

 子会社が2つ、売上だけじゃなくて役務収益もある、子会社間取引、利息の未計上、期首商品の未実現利益の調整、科目の振り替え…これはもう簿記2級史上、過去最高難度の問題と言っても過言ではないです。

 本問は、比較的点数の取りやすい「のれんの償却(問題資料1)」「債権債務残高および取引高(問題資料2)」と「非償却性固定資産の未実現利益の消去(問題資料5)」あたりで部分点を積み上げるのが精一杯だと思います。

 具体的には「売掛金」「土地」「のれん」「役務収益」「のれん償却」あたりで、8点~10点ぐらい取れればじゅうぶんです。逆に、難度の高い「利益剰余金」「商品」「販売費及び一般管理費」などは最初から捨ててしまって構いません。

 難易度アンケートでも、90%以上の受験生が「かなり難しかった」と回答しています。アンケート結果の偏りが、本問の衝撃をリアルに表していると思います。

第4問 サクッと解けそうで解けない部門別計算の問題。ケアレスミスに気をつけて!

第4問の難度アンケート結果

 第4問は【部門別計算】に関する問題です。

 なんとなく簡単に解けそうな気がしますが、問題資料に予定と実際の数字が混在していますし、実際部門費などの細かいひっかけもあるので、実際に解いてみると意外と手こずる問題です。

 難易度アンケートでも「普通ぐらいだった」「やや難しかった」という回答が多かったです。ただ、第1問・第3問の難度を考えると、少なくとも15点~18点は取りたいところです。

第5問 等級別総合原価計算の簡単な問題。20点満点を取らなきゃダメです!

第5問の難度アンケート結果

 第5問は【等級別総合原価計算】に関する問題です。

 等級別は今回の本命論点のひとつだったので、きちんと対策していた方は「積数の計算」「完成品単位原価の計算」の2つのポイントも難なくクリアできたと思います。

 難易度アンケートでも、約60%の受験生が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。合格するためには短い解答時間で20点満点を取らなければいけない問題です。

まとめ

全体的な難度に関するアンケート結果

各問題の率直な感想

  • 第1問:難度高め&ひっかけ多数のいやらしい問題ばかり。問5の計算が面倒くさすぎる…。
  • 第2問:絶対に何かトラップがあるはず…とドキドキしながら解いたけど何もなかった。超簡単。
  • 第3問:年度表記とかどうでもいいけど、難度の設定がどう考えてもおかしい。意味不明。やりすぎ。
  • 第4問:予定と実際の違いをきちんと理解していないと点数が伸びないかも。問5を間違えちゃった。
  • 第5問:簡単な等級別総合原価計算の問題。ケアレスミスは命取りになるので慎重に計算すべし。

 今回の試験は、なんと言っても第3問の連結精算表が一番きつかったと思いますが、第1問・第4問も一筋縄ではいかない問題だったため、トータルで合格点(70点)を取るのはかなり難しいです。

 難易度アンケートでも、80%以上の受験生が「かなり難しかった」「やや難しかった」と回答しています。このまとめを書いている時点ではまだ合格発表が始まっていませんが、平均合格率(約30%)よりもかなり低い10%~15%ぐらい合格率を予想しています。

問題を解く順番について

 日商簿記検定に限らず、資格試験の問題は簡単な問題・自分の得意な問題から優先的に解くのが鉄則です。試験開始の合図とともにすぐに問題を解き始めるのではなく、まず全ての問題・答案用紙をチェックして、簡単な問題・自分の得意な問題から順番に解いてください。

 今回の問題ですと…第3問が難しい(解くのに時間がかかる)ので後回しにして、比較的簡単な第2問・第5問から解答することをおすすめします。

第152回試験の対策について

 第1問の仕訳問題に関しては、今回のように難度の高い問題が出題される可能性があります。

 簿記検定ナビで無料配布している仕訳問題対策のPDFなどを使って、本試験を想定した仕訳対策に力を入れましょう。

 第2問に関しては、銀行勘定調整表や一般商品売買、有価証券など…何が出題されてもおかしくない状況です。難度の高い問題が出題された場合は、無理に満点を狙わずに簡単な設問を探して部分点を着実に積み上げていきましょう。

 第3問に関しては、財務諸表や精算表(個別または連結)、本支店会計などの出題が考えられます。連結会計に関しては2回連続で出題れる可能性は低いものの、未だに出題されていない連結財務諸表の作成問題が出題される可能性もあります。

 個別の財務諸表・精算表に関しては、先般の改定により試験範囲に追加されたものの、未だに1度も出題されていないサービス業の損益計算書の作成問題の出題可能性が高いです。市販の予想問題などを使ってきちんと対策しておきましょう。

 第4問・第5問の工業簿記に関しては、比較的易しい問題の出題が続いています。この2問を取りこぼすと合格が一気に遠のいてしまうので、ケアレスミスに気をつけて慎重に解答しましょう。



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