第151回日商簿記検定2級 第2問(株主資本等変動計算書)の過去問分析

第2問 簡単な株主資本等変動計算書の作成問題。20点満点を取らなきゃダメです!

第2問の難度アンケート結果

 第2問は【株主資本等変動計算書】に関する問題です。

 簿記ナビ模試で出題した株主資本等変動計算書とほとんど同じ問題でした!しかも、本試験の問題のほうが簡単だったので、きちんと対策していた方にとってはボーナス問題になったと思います。

 難易度アンケートでも、約70%の受験生が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。合格するためには短い解答時間で20点満点を取らなければいけない問題です。

平成29年6月28日の仕訳①②

(借)その他資本剰余金 275,000 ※1
(借)繰越利益剰余金 825,000 ※2
 (貸)未払配当金 1,000,000 ※3
 (貸)資本準備金 25,000 ※4
 (貸)利益準備金 75,000 ※5

※1 250,000円+25,000円=275,000円

※2 750,000円+75,000円=825,000円

※3 (@5円+@15円)×50,000株=1,000,000円

※4 100,000円×25%=25,000円

※5 100,000円×75%=75,000円

 剰余金の配当を行う場合、資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで、配当額の10分の1を準備金として積み立てる必要があります。

 問題を解くさいには以下の2つの金額(積立限度額と要積立額)を計算したうえで、どちらか小さいほうの金額を準備金として積み立てます。

  • 4分の1規定(積立限度額):資本金÷4-(資本準備金+利益準備金)
  • 10分の1規定(要積立額):配当額÷10
  • 4分の1規定(積立限度額):20,000,000円÷4-(1,600,000円+400,000円)=3,000,000円
  • 10分の1規定(要積立額):(@5円+@15円)×50,000株÷10=100,000円

 本問の場合、4分の1規定(積立限度額)が3,000,000円、10分の1規定(要積立額)が100,000円になるので、小さいほうの100,000円を準備金として積み立てます。

準備金100,000円の内訳は?

 配当する金額の割合を計算したうえで、その他資本剰余金の割合分だけ資本準備金を、繰越利益剰余金の割合分だけ利益準備金を積み立てます。

  • その他資本剰余金を財源とする配当250,000円:250,000円÷(250,000円+750,000円)=25%
  • 利益剰余金を財源とする配当750,000円:750,000円÷(250,000円+750,000円)=75%
  • 資本準備金の積立額:100,000円×25%=25,000円
  • 利益準備金の積立額:100,000円×75%=75,000円

平成29年6月28日の仕訳③

(借)繰越利益剰余金 80,000
 (貸)別途積立金 80,000

 繰越利益剰余金を別途積立金に振り替えます。

平成29年9月1日の仕訳

(借)当座預金 500,000 ※6
 (貸)資本金 250,000 ※7
 (貸)資本準備金 250,000 ※7

※6 @500円×1,000株=500,000円

※7 500,000円÷2=250,000円

 問題文に「会社法が定める最低限度額を資本金とした」とあるので、払込金の50%を資本金、残りの50%を資本準備金で処理します。

  • 会社法の規定
    • 第445条第2項:払い込まれた金額の2分の1までは、資本金として計上しなくてもよい。
    • 第445条第3項:資本金として計上しない場合は、資本準備金として計上すること。

平成30年2月1日の仕訳

(借)諸資産 9,000,000
(借)のれん 400,000 ※9
 (貸)諸負債 5,000,000
 (貸)資本金 3,000,000
 (貸)その他資本剰余金 1,400,000 ※8

※8 @550円×8,000株-3,000,000円=1,400,000円

※9 5,000,000円+3,000,000円+1,400,000円-9,000,000円=400,000円(貸借差額)

 他の企業を吸収合併する場合、被合併会社の資産・負債を時価で引き継ぎ、その対価として株式を交付したうえで、被合併会社の純資産(資産-負債)の額と交付した株式の額を比較して、差額を「のれん」または「負ののれん発生益」で処理します。

  • 被合併会社の純資産の額<交付した株式の額:のれん(固定資産)を計上
  • 被合併会社の純資産の額>交付した株式の額:負ののれん発生益(特別利益)を計上

 本問の場合、問題資料に「諸資産(時価総額 ¥ 9,000,000 )」「諸負債(時価総額 ¥ 5,000,000 )」とあるので、被合併会社の純資産の額は4,000,000円(=9,000,000円-5,000,000円)になります。

 一方、交付した株式の額は、問題文の「合併の対価として新株8,000株(1株あたりの時価は ¥ 550 )を発行し」から、4,400,000円(=@550円×8,000株)ということが分かります。

 よって、差額の400,000円(=4,400,000円-4,000,000円)をのれんで処理します。

 なお、新たに交付した株式に関しては、問題文に「純資産の増加額のうち、¥ 3,000,000 は資本金とし、残額はその他資本剰余金として計上した」とあるので、指示に従って資本金・その他資本剰余金を計上します。

  • 資本金:3,000,000円
  • その他資本剰余金:@550円×8,000株-3,000,000円=1,400,000円

平成30年3月31日の仕訳(決算整理仕訳)

(借)損益 980,000
 (貸)繰越利益剰余金 980,000

 当期純利益980,000円を損益から繰越利益剰余金に振り替えます。

解答時の注意事項

 問題資料の金額は円単位で与えられていますが、答案用紙の株主資本等変動計算書は千円単位で解答する必要があります。

 予め記入されている資本金の当期首残高が千円単位で表示されているので、うっかり円単位で解答しても集計時に気づくと思いますが、指示の見落としにはじゅうぶんご注意ください。



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