第150回日商簿記検定2級 第4問(費目別計算)の過去問分析

第4問 費用の分類・勘定連絡図の理解を問う仕訳問題。ケアレスミスに気をつけて!

第4問の難度アンケート結果

 第4問は【費目別計算】に関する仕訳問題です。

 材料副費の処理がやや難しかったかもしれませんが、費用の分類・勘定連絡図(勘定の流れ)をきちんと理解できている方は、スムーズに解答できたと思います。

 受験生アンケートでは、「普通ぐらいだった」に次いで「やや難しかった」という回答が多かったですが、第1問の難度を考えますと…最低でも12点、できれば16点以上取りたい問題です。

(1) 材料の購入

(借)材料 2,200,000 ※3
 (貸)買掛金 2,000,000 ※1
 (貸)材料副費 200,000 ※2

※1 @2,000円×800kg+@100円×3,000個+100,000円=2,000,000円

※2 2,000,000円×10%=200,000円

※3 2,000,000円+200,000円=2,200,000円(貸借差額)

 素材・買入部品・工場消耗品はいずれも材料に分類されるため、まずは3つの購入代価の合計額を計算しましょう。

 さらに、問題文に「購入に際しては、購入代価の10%を材料副費として予定配賦している」とあるので、購入代価の10%分を材料副費として処理しましょう。

  • 購入代価:@2,000円×800kg+@100円×3,000個+100,000円=2,000,000円
  • 材料副費:2,000,000円×10%=200,000円
    • 材料の購入原価:2,000,000円+200,000円=2,200,000円

(2) 材料の消費

(借)仕掛品 1,620,000 ※4
(借)製造間接費 80,000
 (貸)材料 1,700,000 ※5

※4 1,500,000円+120,000円=1,620,000円

※5 1,620,000円+80,000円=1,700,000円(貸借差額)

 直接材料費に分類される「素材」および「買入部品」の消費額は仕掛品、間接材料費に分類される「工場消耗品」の消費額は製造間接費に振り替えます。

  • 直接材料費:1,500,000円+120,000円=1,620,000円
  • 間接材料費:80,000円

 素材・買入部品・工場消耗品がパッとイメージできない方は、自動車製造工場で考えると分かりやすいかもしれません。「素材」は車のボディなどに使われる鉄鋼、「買入部品」はタイヤ、「工場消耗品」は機械にさす油などが該当します。

 鉄鋼やタイヤは車1台あたりにどれぐらい使うのが計算できる(=各製品に跡づけできる)ので直接材料費に分類されますが、機械にさす油は「工場全体で●リットル」「1か月に●リットル」としか把握できないので間接材料費に分類されます。

(3) 賃金の計上

(借)仕掛品 1,036,000 ※6
(借)製造間接費 386,000 ※7
 (貸)賃金・給料 1,422,000 ※8

※6 @1,400円×740時間=1,036,000円

※7 @1,400円×40時間+(350,000円+80,000円-100,000円)=386,000円

※8 1,036,000円+386,000円=1,422,000円(貸借差額)

 直接工の直接作業にかかる賃金の消費額は仕掛品、直接工の間接作業にかかる賃金の消費額および間接工の賃金の消費額は製造間接費に振り替えます。

  • 直接労務費:@1,400円×740時間=1,036,000円
  • 間接労務費:@1,400円×40時間+(350,000円+80,000円-100,000円)=386,000円

 なお、貸方の勘定科目は「賃金・給料」です。「賃金給料」や「賃金」では不正解になる可能性が高いので、問題に列挙されている勘定科目をきちんと使いましょう。

(4) 賃率差異の計上

(借)賃率差異 48,000 ※9
 (貸)賃金・給料 48,000

※9 1,092,000円-1,140,000円=▲48,000円

 予定賃率にもとづく消費賃金を計算するさいには、直接作業時間と間接作業時間の合計時間(780時間)を使うのがポイントです。直接作業時間(740時間)で計算しないように気をつけましょう。

  • 予定賃率にもとづく消費賃金:@1,400円×(740時間+40時間)=1,092,000円
  • 実際消費賃金:1,120,000円+80,000円-60,000円=1,140,000円
    • 賃率差異:1,092,000円-1,140,000円=▲48,000円(不利差異)

(5) 製造間接費の予定配賦

(借)仕掛品 1,110,000 ※10
 (貸)製造間接費 1,110,000

※10 @1,500円×740時間=1,110,000円

 問題文の「当工場の年間の固定製造間接費予算は8,100,000円、年間の変動製造間接費予算は5,400,000円であり、年間の予定総直接作業時間は9,000時間」から、予定配賦率(変動費率・固定費率)を計算することができます。

 さらに、予定配賦率に直接作業時間(740時間)を乗じて予定配賦額を計算しましょう。

  • 予定配賦率:@600円+@900円=@1,500円
    • 変動費率:5,400,000円÷9,000時間=@600円
    • 固定費率:8,100,000円÷9,000時間=@900円
  • 予定配賦額:@1,500円×740時間=1,110,000円


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