第149回日商簿記検定3級 第1問(仕訳問題)の過去問分析

第1問 5問とも簡単な過去問類似問題!第1問は仕訳対策が非常に効果的です。

第1問の難度アンケート結果

 第1問は今回も【仕訳問題】でした。

 5問とも過去問類似問題だったので、簿記検定ナビの仕訳問題対策等を使ってきちんと対策をしていた方は、短い解答時間で20点満点が取れたのではないでしょうか。

 受験生アンケートでも、50%以上の方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。

問1 手形貸付金

模範解答
(借)手形貸付金 600,000
 (貸)受取利息 6,000
 (貸)普通預金 594,000 ※1

※1 600,000円-6,000円=594,000円(貸借差額)

 手形貸付金に関する問題です。

 本問は、問題文の「同額の約束手形を受け取り」から、貸し付けにあたって借用証書の代わりに約束手形を受け取ったことが分かります。

 このような場合は、通常の貸付金と区別するために手形貸付金で処理します。仕訳の考え方や処理方法は貸付金と同じです。

  • 借用証書による貸し付け:貸付金で処理
  • 約束手形による貸し付け:手形貸付金で処理

 なお、利息に関しては「貸付時に受け取る場合」と「回収時に受け取る場合」の2パターンがありますが、問題文の「利息 ¥ 6,000 を差し引いた残額を」から貸付時に受け取るパターンと判断して、受取利息6,000円を計上します。

問2 売上取引

模範解答
(借)売掛金 490,000 ※2
 (貸)売上 480,000
 (貸)現金 10,000

※2 480,000円+10,000円=490,000円

 売上取引に関する問題です。

 本問は【商品売買に関する仕訳】【諸掛りに関する仕訳】の2つに分けて考えましょう。

商品売買に関する仕訳

 売上代金は掛けとしているので、売掛金で処理します。

①商品売買に関する仕訳
(借)売掛金 480,000
 (貸)売上 480,000

諸掛りに関する仕訳

 得意先負担の諸掛りを立て替えて支払った場合は、立替金で処理するか、売掛金に含めて処理します。

 本問は、問題文に「この分は掛代金に含めることとした」という指示があるので、売掛金に含めて処理します。

②諸掛りに関する仕訳
(借)売掛金 10,000
 (貸)現金 10,000

 以上、①②の仕訳をまとめると解答仕訳になります。

 なお、以下の4パターンの処理は簿記3級でよく問われるので、完ぺきに押さえておきましょう。

  • 仕入時の諸掛り
    • 当店負担:仕入原価に含めて処理
    • 仕入先負担:立替金で処理or買掛金から差し引いて処理
  • 売上時の諸掛り
    • 当店負担:発送費などで費用処理
    • 得意先負担:立替金で処理or売掛金に含めて処理

問3 債権の貸倒れ

模範解答
(借)貸倒引当金 50,000
(借)貸倒損失 80,000 ※3
 (貸)売掛金 130,000

※3 130,000円-50,000円=80,000円

 債権の貸倒れに関する問題です。

 債権の貸倒れは債権の発生時期によって処理が異なるので、まずはいつ発生したのかを確認しましょう。

前期以前に発生した債権が貸倒れた場合

 前期以前に発生した債権は、前期末の決算を通過しているので貸倒引当金が設定されています。よって、この債権が貸倒れた場合は、まず貸倒引当金を取り崩し、それでも足りない場合は貸倒損失で処理します。

当期中に発生した債権が貸倒れた場合

 当期中に発生した債権は、前期末の決算を通過していないので貸倒引当金が設定されていません。よって、この債権が貸倒れた場合は、全額を貸倒損失で処理します。

  • 前期に発生した債権:引当金を設定済み→貸倒引当金を取り崩す(不足分は貸倒損失で費用処理)
  • 当期に発生した債権:引当金は未設定→全額を貸倒損失で費用処理

本問はどっち?

 本問は、問題文に「売掛金(前期販売分)¥ 130,000 」「貸倒引当金の残高は ¥ 50,000 である」とあるので、貸倒れた売掛金130,000円のうち50,000円については貸倒引当金を取り崩し、残りの80,000円については貸倒損失で処理します。

問4 広告宣伝費

模範解答
(借)広告宣伝費 35,000
(借)支払手数料 300
 (貸)普通預金 35,300

 広告宣伝費に関する問題です。

 振込手数料300円は支払手数料で処理します。広告宣伝費に含めないように気をつけてください。

問5 固定資産の売却・未収入金

模範解答
(借)備品減価償却累計額 560,000
(借)未収入金 20,000
(借)固定資産売却損 120,000 ※4
 (貸)備品 700,000

※4 700,000円-560,000円-20,000円=120,000円

 固定資産の売却・未収入金に関する問題です。

 固定資産は期首に売却する場合と、期中(または期末)に売却する場合とで処理が異なるので、まず問題がどちらに該当するのか確認しましょう。


期首に固定資産を売却する場合

 当期の減価償却費はゼロなので、取得原価から期首備品減価償却累計額を差し引いて売却時の帳簿価額を計算し、さらに売却価額との差額で売却損益を計算します。

売却時の帳簿価額=取得原価-期首備品減価償却累計額

期中(または期末)に固定資産を売却する場合

 当期の減価償却の処理に関する指示が入るので、それに従って当期の減価償却費を(月割で)計算します。そのうえで、取得原価から期首備品減価償却累計額&当期の減価償却費を差し引いて売却時の帳簿価額を計算し、さらに売却価額との差額で売却損益を計算します。

売却時の帳簿価額=取得原価-期首備品減価償却累計額-当期の減価償却費


 本問は、問題文の「期首に ¥ 20,000 で売却」から期首に売却したことが分かるので、まずは取得原価から減価償却累計額を差し引いて売却時の帳簿価額を計算します。

取得原価700,000円-期首備品減価償却累計額560,000円=売却時の帳簿価額140,000円

 次に、売却時の帳簿価額と売却価額との差額で売却損益を計算します。なお、売却価額20,000円は商品売買以外の取引で発生した債権なので、売掛金ではなく未収入金で処理します。

  • 売却時の帳簿価額=140,000円
  • 売却価額=20,000円
  • 差額=120,000円(帳簿価額>売却価額…売却損
解答仕訳
(借)備品減価償却累計額 560,000
(借)未収入金 20,000
(借)固定資産売却損 120,000
 (貸)備品 700,000


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