日商簿記検定2級 第148回総評(過去問分析)

第1問 こんなに簡単でいいの…?と拍子抜けする仕訳問題です。目指せ20点満点!

第1問の難度アンケート結果

 第1問は今回も【仕訳問題】でした。

 問3の「株主資本の計数変動」は初めての出題でしたが、問題の指示に従って処理するだけです。また、問1・問2・問4は過去問類似問題ですし、問5の「外貨建取引の為替予約」もテキストの例題レベルです。

 受験生アンケートでも、約70%の方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。合格するためには最低でも16点(5問中4問正解)は取りたい問題です。

第2問 有価証券の勘定記入問題。端数利息の月割り計算がポイントです。

第2問の難度アンケート結果

 有価証券の一連の処理を問う個別問題です。

 本問は、解答要求が(一般的な)標準式の勘定記入なので、(受験簿記ではほとんど出題実績のない)残高式の勘定記入が問われた第141回の有価証券の問題と比べると難度はかなり低いです。

 ただ、端数利息の調整が必要な有価証券利息をノーミスでクリアするのは現実的には難しいので、初見では7割~8割(20点満点中14点~16点)ぐらい取れればじゅうぶんだと思います。

 受験生アンケートでは「やや簡単だった」「普通ぐらいだった」という回答が多かったです。

第3問 2級で初めて出題された連結精算表作成問題。部分点狙いでOKです。

第3問の難度アンケート結果

 第3問は【連結精算表の作成問題】でした。

 連結会計は前回(第147回)から試験範囲に追加された論点で、連結精算表の出題は今回が初めてでしたが、いきなり支配獲得後2年目の処理が問われたのでびっくりした方も多かったと思います。

 他にも、1年目のS社の当期純利益を各自で計算する必要があったり、貸方の金額にカッコが付いていなかったり…一般的な簿記2級受験生が初見で対応するのはかなり大変だったはずです。

 ただ、配点はかなり甘いので、資料2・3・4の基本的な連結修正仕訳さえできれば、7割(20点満点中14点)ぐらいは取れる構成になっています。自己採点をしたら意外と点数が取れていた、という受験生も多かったのではないでしょうか。

 受験生アンケートでは、70%以上の方が「かなり難しかった」「やや難しかった」と回答していますが、合格するためには最低でも半分(20点満点中10点)は取りたいところです。

第4問 単純個別原価計算の仕訳問題。ケアレスミスに気をつけてください!

第4問の難度アンケート結果

 第4問は【単純個別原価計算】に関する問題でした。

 (3)の外注加工費(直接経費)の処理や(4)の直接労務費の処理などには少し注意が必要ですが、きちんと勉強してれば20点満点が狙える簡単な仕訳問題です。

 受験生アンケートでも、約80%の方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。

第5問 テキストの章末問題レベルの組別総合原価計算の問題。超簡単です!

第5問の難度アンケート結果

 第5問は【組別総合原価計算】に関する問題でした。

 テキストの章末問題レベルのめちゃくちゃ簡単な問題なので、合格するためには絶対に20点満点を取らなければいけません。

 受験生アンケートでも、約90%以上の方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。

まとめ 第3問の連結精算表以外は比較的点数が取りやすい問題でした!

全体的な難度に関するアンケート結果
  • 今回の問題の感想
    • 第1問:こんなに簡単でいいの…?と拍子抜けする仕訳問題です。目指せ20点満点!
    • 第2問:有価証券の勘定記入問題。端数利息の月割り計算がポイントです。
    • 第3問:2級で初めて出題された連結精算表作成問題。部分点狙いでOKです。
    • 第4問:単純個別原価計算の仕訳問題。ケアレスミスに気をつけてください!
    • 第5問:テキストの章末問題レベルの組別総合原価計算の問題。超簡単です!

 今回の試験は、第3問の連結精算表以外は比較的点数が取りやすい問題ばかりでしたし、連結精算表も分かるところを埋めるだけで部分点が取れる配点になっていました。

 受験生アンケートでも、半分弱ぐらいの方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しており、がんばって勉強した人が順当に合格できる試験内容だったと思います。

 このまとめを書いている時点では最終的な合格率は分かりませんが、25%~30%ぐらいのまずまずの数字になりそうです。

問題を解く順番について

 日商簿記検定に限らず、資格試験の問題は簡単な問題・自分の得意な問題から優先的に解くのが鉄則です。試験開始の合図とともにすぐに問題を解き始めるのではなく、まず全ての問題・答案用紙をチェックして、簡単な問題・自分の得意な問題から順番に解いてください。

 今回の問題ですと…第3問が難しい(解くのに時間がかかる)ので後回しにして、比較的簡単な第1問・第4問・第5問から解答することをおすすめします。

第149回試験の対策について

 第1問の仕訳問題に関しては、今回のように比較的易しい問題が出題される可能性もありますし、前回(第147回)のような難度の高い問題が出題される可能性もあります。

 どのような問題が出題されても対応できるように、簿記検定ナビで無料配布している仕訳問題対策や市販の仕訳対策集・アプリなどを使って、仕訳力の底上げに力を入れましょう。

 第2問に関しては、株主資本等変動計算書や固定資産、一般商品売買など…何が出題されてもおかしくない状況です。仮に、難度の高い問題が出題された場合は、無理に満点を狙わずに簡単な設問を探して部分点を着実に積み上げていきましょう。

 第3問に関しては、財務諸表や精算表(個別または連結)などの出題が考えられます。連結会計に関しては、第149回試験から新たにアップストリームが試験範囲に加わるので、確実に処理できるように準備しておきましょう。

 財務諸表に関しては、サービス業の損益計算書の作成問題の出題可能性が高いです。先般の改定により試験範囲に追加されたものの、未だに1度も出題されていないからです。市販の予想問題などを使ってきちんと対策しておきましょう。

 第4問・第5問の工業簿記に関しては、易しい問題の出題が続いています。この2問を取りこぼすと合格が一気に遠のいてしまうので、ケアレスミスに気をつけて慎重に解答しましょう。



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