第146回・日商簿記検定2級 第1問(仕訳問題)の過去問分析

第1問 簡単すぎてなにか裏があるのでは…?と疑ってしまうような仕訳問題!

第1問の難度アンケート結果

 第1問は今回も【仕訳問題】でした。

 問3の「固定資産の圧縮記帳」は今回の試験から新たに試験範囲に追加された論点ですが、仕訳自体は固定資産圧縮損で処理するだけなので簡単です。

 他の4問に関しても典型的な過去問類似問題だったので、仕訳対策をバッチリやっていた方にとってはボーナス問題だったと思います。

 受験生アンケートでも、約90%の方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しており、短い解答時間で20点満点を取らなければいけない問題です。

問1 クレジット売掛金

模範解答
(借)クレジット売掛金 196,000 ※2
(借)支払手数料 4,000 ※1
 (貸)売上 200,000

※1 200,000円×2%=4,000円

※2 200,000円-4,000円=196,000円

 クレジット売掛金に関する問題です。

 問題文に「販売代金の2%にあたる金額を信販会社へのクレジット手数料として販売時に計上し、信販会社に対する債権から控除する」とあるので、支払手数料で費用処理します。

 なお、クレジット手数料は「販売時」ではなく「入金時」に計上するパターンもあります。参考までに仕訳をご確認ください。

参考1・入金時に手数料を計上する場合の販売時の仕訳
(借)クレジット売掛金 200,000
 (貸)売上 200,000
参考2・入金時の仕訳
(借)現金など 196,000
(借)支払手数料 4,000
 (貸)クレジット売掛金 200,000

問2 研究開発費

模範解答
(借)研究開発費 5,300,000 ※3
 (貸)当座預金 5,300,000

※3 300,000円+5,000,000円=5,300,000円

 研究開発費に関する問題です。

 研究開発に関する全てのコストは、発生時に研究開発費で費用処理します。問題文の「給料」「機械装置」等のキーワードに惑わされないように気をつけましょう。

問3 固定資産の圧縮記帳

模範解答
(借)固定資産圧縮損 400,000
 (貸)備品 400,000

 固定資産の圧縮記帳に関する問題です。

 問題文の「備品 ¥ 1,000,000 の取得にあたり、国庫補助金 ¥ 400,000 を受け取り」から、備品取得時・補助金受取時に以下のような仕訳を切っていたことが分かります。

参考・備品取得時&補助金受取時の仕訳
(借)備品 1,000,000
 (貸)現金など 1,000,000
(借)現金など 400,000
 (貸)国庫補助金受贈益 400,000

 上記の仕訳を踏まえたうえで、問題文の「直接控除方式により圧縮記帳の処理を行った」から、固定資産圧縮損を計上するとともに、同額だけ備品の帳簿価額を減額します。

解答仕訳
(借)固定資産圧縮損 400,000
 (貸)備品 400,000

問4 設立時の新株発行

模範解答
(借)普通預金 2,500,000 ※4
 (貸)資本金 2,000,000 ※5
 (貸)資本準備金 500,000 ※6

※4 2,500株×@1,000円=2,500,000円

※5 2,500,000円×80%=2,000,000円

※6 2,500,000円×20%=500,000円

 設立時の新株発行に関する問題です。

 本問は、問題文に「払込金の8割に相当する金額を資本金とする」という指示があるので、払込金のうちの8割を資本金で、残りの2割を資本準備金で処理します。

払込金=2,500株×@1,000円=2,500,000円

  • 払込金の8割:2,000,000円(=2,500,000円×80%)→資本金で処理
  • 払込金の2割:500,000円(=2,500,000円×20%)→資本準備金で処理

問5 消費税

模範解答
(借)仮受消費税 830,000
 (貸)仮払消費税 360,000
 (貸)未払消費税 470,000 ※7

※7 830,000円-360,000円=470,000円

 消費税に関する問題です。

 消費税を税抜方式により記帳している場合、期中において消費税を支払った時は仮払消費税、受け取った時は仮受消費税で処理します。

 その後、決算において仮払消費税と仮受消費税を相殺し、貸借差額により消費税の納付額または還付額を計算します。

  • 【仮払>仮受】→多く払いすぎている→払いすぎている分が戻ってくる→未収還付消費税で処理
  • 【仮払<仮受】→多くもらいすぎている→もらいすぎている分を納める必要がある→未払消費税で処理

 本問の場合、仮払分(360,000円)よりも仮受分(830,000円)のほうが多いため、差額の470,000円を未払消費税で処理します。

税込方式の場合の仕訳は?

 仮に、消費税の記帳を税込方式で行っていた場合、納付すべき消費税の額470,000円(=830,000円-360,000円)を租税公課および未払消費税で処理します。参考までに仕訳をご確認ください。

参考・税込方式の場合の仕訳
(借)租税公課 470,000
 (貸)未払消費税 470,000


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