第145回・日商簿記検定3級 第5問(精算表作成問題)の過去問分析

第5問 簡単な精算表作成問題。最低でも8割は取らなきゃダメです!

第5問の難度アンケート結果

 第5問は、簡単な【精算表作成問題】でした。

 未処理事項・決算整理事項3の現金過不足の処理が少し難しかったかもしれませんが、それ以外は難度・ボリュームともに平均レベル以下でした。

 受験生アンケートでも約80%の方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しており、合格するためには短い解答時間で最低でも25点(約8割)は取らなければいけない問題です。

解答手順について

 資料の[未処理事項・決算整理事項]の全取引の仕訳を下書用紙に書きだしたうえで、それらを集計して答案用紙の精算表の修正記入欄に記入し、損益計算書欄と貸借対照表欄を完成させます。

 仕訳を頭の中で考えて、そのまま解答用紙の精算表の修正記入欄に書きこんでいく…という上級テクニックもありますが、3級受験時にマスターするのはかなり大変なので、無理に挑戦する必要はありません。まずはひとつひとつの取引を確実に処理することを最優先にして取り組んでください。

 なお、本問は当期純利益ではなく当期純損失になるため、どこか処理を間違えたんじゃないか…と不安になった方も多かったと思いますが、当期純損失になるケースもじゅうぶん考えられますので、自信をもって解答してください。

未処理事項・決算整理事項1(有価証券の売却)

(借)未収入金 ※1 435,000
(借)有価証券売却損 15,000 ※2
 (貸)有価証券 450,000

※1「未収金」でも正解

※2 450,000円-435,000円=15,000円

 答案用紙の試算表の「有価証券 450,000」から有価証券の帳簿価額が分かるので、売却価額との差額15,000円を有価証券売却損として処理します。

未処理事項・決算整理事項2(売掛金の回収)

(借)普通預金 40,000
 (貸)売掛金 40,000

 売掛金を普通預金で回収しただけです。

未処理事項・決算整理事項3(現金過不足の処理)

(借)仮受金 30,000
(借)雑損 5,000 ※3
 (貸)現金過不足 35,000

※3 35,000円-30,000円=5,000円

 本文の中ではこの処理が一番難しい…ように見えますが、問題文に「現金過不足と仮受金を相殺し、差額を雑益または雑損として処理する」とあるので、指示に従って処理するだけです。

 答案用紙の試算表の「現金過不足 35,000」「仮受金 30,000」から、相殺すべき現金過不足・仮受金の金額が分かるので、差額の5,000円を雑損として処理します。

未処理事項・決算整理事項4(売上原価の算定)

(借)仕入 370,000
 (貸)繰越商品 370,000
(借)繰越商品 340,000
 (貸)仕入 340,000

 毎度おなじみの売上原価算定の仕訳「しーくりくりしー」を切るだけです。なお、「仕入」の行ではなく「売上原価」の行で計算する場合は、以下のような仕訳になります。参考までにご確認ください。

(借)売上原価 370,000
 (貸)繰越商品 370,000
(借)売上原価 2,960,000
 (貸)仕入 2,960,000
(借)繰越商品 340,000
 (貸)売上原価 340,000

 上記の仕訳をパッとイメージできない方は、浮く牛食う(うくうしくう)という語呂で覚えてしまいましょう。詳しくは日商簿記検定と語呂暗記ページをご覧ください。

未処理事項・決算整理事項5(減価償却)

(借)減価償却費 150,000 ※4
 (貸)備品減価償却累計額 150,000

※4 1,200,000円÷8年=150,000円

 取得原価1,200,000円を耐用年数8年で割るだけです。

未処理事項・決算整理事項6(貸倒引当金の設定)

(借)貸倒引当金繰入 4,000 ※5
 (貸)貸倒引当金 4,000

※5(590,000円-40,000円)×2%-7,000円=4,000円

 貸倒引当金を計算するさいは、未処理事項・決算整理事項2の売掛金の減少(▲40,000)を考慮し忘れないように気をつけましょう。

未処理事項・決算整理事項7(利息の未収)

(借)未収利息 3,750 ※6
 (貸)受取利息 3,750

※6 500,000円×3%×3か月/12か月=3,750円

 当期に属する3か月分(10月1日~12月31日)の利息を未収計上します。

未処理事項・決算整理事項8(給料の未払い)

(借)給料 10,000
 (貸)未払給料 10,000

 給料の未払い分を計上するだけです。

未処理事項・決算整理事項9(地代の前受け)

(借)受取地代 3,400 ※7
 (貸)前受地代 3,400

※7 6,800円÷2か月=3,400円

 問題文の「受取地代は奇数月の月末に向こう2か月分として~」から、11月末日に12月分・1月分の地代を受け取っていることが分かるので、翌期に属する1か月分(1月分)を前受け処理します。

答案用紙の損益計算書と貸借対照表

  • 損益計算書
    • 借方合計3,879,000円
    • 貸方合計3,779,550円+当期純損失99,450円=3,879,000円
  • 貸借対照表
    • 借方合計5,478,750円+当期純損失99,450円=5,578,200円
    • 貸方合計5,578,200円


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