第144回・日商簿記検定3級 第5問(財務諸表作成問題)の過去問分析

第5問 なんのひねりもない財務諸表作成問題。今回は間違いなくラッキー回です!

第5問の難度アンケート結果

 第5問は、大方の予想通り【財務諸表作成問題】でした。

 決算整理事項等の数も少なく、ひとつひとつの難度も平均レベルだったので、過去問対策をバッチリやっていた方にとってはボーナス問題になったと思います。

 受験生アンケートでも60%以上の方が「やや簡単だった」「かなり簡単だった」と回答しています。

本問の解答手順について

 (2)の決算整理事項等の全取引の仕訳を下書用紙に書いたうえで、それらを集計して答案用紙の損益計算書と貸借対照表の空欄を埋めましょう。特に難しい処理はありません。

1. 現金過不足
(借)通信費 3,600
(借)雑損 400
 (貸)現金 4,000

 実際有高560,000円と帳簿残高564,000円との差額4,000円のうち、原因が判明した3,600円については通信費で費用処理し、原因が判明しなかった残額の400円については雑損で処理します。

2. 仮受金の処理
(借)仮受金 67,000
 (貸)売掛金 67,000

 仮受金と売掛金を相殺するだけです。

3. 修正仕訳
(借)買掛金 360,000
 (貸)未払金 360,000

 修正仕訳は以下の4つのステップを覚えて、機械的に処理しましょう。

ステップ1・間違って切ってしまった仕訳
(借)土地 360,000
 (貸)買掛金 360,000
ステップ2・1の仕訳の逆仕訳
(借)買掛金 360,000
 (貸)土地 360,000
ステップ3・正しい仕訳
(借)土地 360,000
 (貸)未払金 360,000
ステップ4・2と3の仕訳をまとめる(→解答仕訳)
(借)買掛金 360,000
 (貸)未払金 360,000
4. 貸倒引当金の設定
(借)貸倒引当金繰入 14,000 ※1
 (貸)貸倒引当金 14,000

※1(867,000円-67,000円)×3%-10,000円=14,000円

 2.の仮受金の処理で減らした売掛金を考慮し忘れないように気をつけてください。

5. 売上原価の算定
(借)仕入 273,000
 (貸)繰越商品 273,000
(借)繰越商品 189,000
 (貸)仕入 189,000

 売上原価の算定に関しては仕訳ではなく簡単な商品ボックスを書いて、売上原価および期末商品棚卸高をサクッと求めることをおすすめします。

 (1)の決算整理前残高試算表から期首商品棚卸高が273,000円、当期商品仕入高が3,200,000円であることが分かるので、その合計額から期末商品棚卸高189,000円を差し引いて、売上原価の金額3,284,000円を算定しましょう。

第5問・商品ボックスの下書き
第5問・商品ボックスの下書き
6. 減価償却
(借)減価償却費 80,000 ※2
 (貸)備品減価償却累計額 80,000

※2 400,000円÷5年=80,000円

7. 費用の繰延べ
(借)前払家賃 80,000 ※3
 (貸)支払家賃 80,000

※3 240,000円×2か月/6か月=80,000円

 まず、問題文の「9月1日に、9月から翌年2月までの6か月分の家賃 ¥ 240,000 を支払い、その全額を支払家賃として処理した」から、9月1日の仕訳を考えましょう。

参考・9月1日の仕訳
(借)支払家賃 240,000
 (貸)現金など 240,000

 このままですと、翌期に属する2か月分(平成28年1月1日~2月末日)の家賃も当期に費用になってしまうので、決算において2か月分を繰り延べます。

8. 費用の見越し
(借)支払利息 3,000 ※4
 (貸)未払利息 3,000

※4 600,000円×2%×3か月/12か月=3,000円

 当期に属する3か月分の利息を見越計上するだけです。

9. 収益の見越し
(借)未収手数料 24,000
 (貸)受取手数料 24,000

 問題の指示に従って、手数料の未収分を見越計上するだけです。



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