第144回・日商簿記検定3級 第3問(試算表作成問題)の過去問分析

第3問 いたって普通の試算表作成問題!30点満点を狙いましょう!

第3問の難度アンケート結果

 第3問は予想通り【試算表作成問題】でした。

 預金が当座と普通の2つに分かれていたのでケアレスミスに気をつける必要はありますが、その他は難度・ボリュームともに平均レベルでしたし、売掛金や買掛金の明細表を作る必要もなかったので、きちんと過去問対策していた方にとってはボーナス問題だったと思います。

 受験生アンケートで60%以上の方が「やや簡単だった」「かなり簡単だった」と回答しており、合格するためには最低でも8割(30点中24点)は取りたい問題です。

解答方法について

 試算表作成問題の解答方法は、「下書用紙に全取引の仕訳を書く→集計時にひと工夫する」方法と、「下書用紙にT勘定を設定する→頭のなかで仕訳を考えて各勘定に金額を記入する→各勘定ごとに金額を集計する」方法の2つがあります。

 第141回試験第143回試験の試算表作成問題のように、月中取引の資料が取引別に与えられている場合は、二重仕訳を考慮する必要があるので前者の方法で解くことをおすすめします。

 一方、本問や第140回試験第142回試験の試算表作成問題のように、月中取引の資料が日付別(時系列)で与えられている場合は、二重仕訳を考慮する必要はないので後者の方法で解くことをおすすめします。

  • まず、二重仕訳を考慮する必要があるか考える(自分で資料を見て判断する)
  • 考慮する必要がある場合→下書用紙に全取引の仕訳を書く→集計時にひと工夫する
  • 考慮する必要がない場合→下書用紙にT勘定を設定する→頭のなかで仕訳を考えて各勘定に金額を記入する→各勘定ごとに金額を集計する

T勘定を設定すべき勘定について

 3級の試算表作成問題をT勘定を使って解く場合は、現金・当座預金・売掛金・買掛金・受取手形・支払手形・仕入・売上勘定の8つについては必ずT勘定を作ってください。

 本問の場合、これに加えて普通預金もたくさん出てくるので、合計9つのT勘定を設定しましょう。なお、その他の勘定については臨機応変に対応することになりますが、基本的には「その他」という勘定を作ってそこにどんどん書き込んでいくことをおすすめします。

  • 本問で設定するT勘定:現金勘定、普通預金勘定、当座預金勘定、売掛金勘定、買掛金勘定、受取手形勘定、支払手形勘定、仕入勘定、売上勘定、その他勘定

具体的な解答手順について

 まず、下書用紙にT勘定を設定し、答案用紙の9月30日の残高の金額をひっぱってきます。

第3問・合計試算表作成問題の下書き1
第3問・合計試算表作成問題の下書き1(PDF版

 次に、問題資料の平成28年10月中の取引の仕訳を頭の中で考えて、T勘定を設定している勘定については各T勘定に、設定していないものについては「その他」勘定に勘定科目と金額を埋めていきます。

 たまに、仕訳をいったん書いたうえでT勘定に移記している方がいらっしゃいますが、この方法ですとスピードアップを目的として設定したT勘定の意味がなくなってしまいます。

 慣れないうちは大変だと思いますが、がんばって頭の中で仕訳を考える訓練をしてください(※難しい取引は仕訳を書いてもOKです)。

第3問・合計試算表作成問題の下書き2
第3問・合計試算表作成問題の下書き2(PDF版

 平成28年10月中の取引を全て処理し終えたら下書用紙のT勘定を締め切りますが、本問は合計試算表の作成問題なので、勘定を締め切るさいは借方合計・貸方合計の金額を集計しましょう。

 「その他」勘定については締め切る必要はないので、ひとつずつ答案用紙に移記してください。

第3問・合計試算表作成問題の下書き3
第3問・合計試算表作成問題の下書き3(PDF版

参考・10月中の取引の仕訳

 参考までに10月中の各取引の仕訳を載せておきます。いずれも基本的な処理が問われています。

10月3日の仕訳
(借)売掛金 400,000
 (貸)売上 400,000
10月4日の仕訳
(借)広告宣伝費 25,000
(借)支払手数料 200
 (貸)普通預金 25,200
10月5日の仕訳
(借)修繕費 40,000
 (貸)現金 40,000
10月6日の仕訳
(借)当座預金 492,000
(借)手形売却損 8,000
 (貸)受取手形 500,000
10月11日の仕訳
(借)所得税預り金 4,000
 (貸)普通預金 4,000

 給料支払時に源泉しておいた所得税を納付したさいの仕訳です。

10月12日の仕訳
(借)仕入 275,000
 (貸)買掛金 275,000
10月13日の仕訳
(借)仮払金 30,000
 (貸)現金 30,000
10月14日の仕訳
(借)売掛金 750,000
 (貸)売上 750,000
10月17日の仕訳
(借)旅費交通費 34,000
 (貸)仮払金 30,000
 (貸)現金 4,000

 13日の取引の続きです。不足分4,000円を追加で支払います。

10月18日の仕訳
(借)現金 100,000
 (貸)普通預金 100,000
10月20日の仕訳
(借)支払手形 200,000
 (貸)当座預金 200,000
10月25日の仕訳
(借)給料 153,000
 (貸)所得税預り金 3,000
 (貸)普通預金 150,000
10月26日の仕訳
(借)租税公課 3,000
 (貸)現金 3,000

 収入印紙は購入時に租税公課で処理しておいて、期末に残っている分があれば貯蔵品に振り替えます。

10月27日の仕訳
(借)仕入 560,000
 (貸)支払手形 560,000
10月28日の仕訳
(借)通信費 8,000
(借)水道光熱費 24,000
(借)資本金 32,000
 (貸)普通預金 64,000

 店主家計にかかる費用を会社が負担した場合は、資本の引き出しとして処理します。

10月31日の仕訳
(借)買掛金 700,000
(借)支払手数料 1,000
 (貸)普通預金 701,000
10月31日の仕訳
(借)普通預金 950,000
 (貸)売掛金 950,000


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