第144回・日商簿記検定2級 第3問(精算表作成問題)の過去問分析

第3問 普通レベルの精算表作成問題。ただ、手形のダミーはいやらしすぎます。

第3問の難度アンケート結果

 第3問は【精算表作成問題】でした。

 先日、日商から「今後は財務諸表を中心に出題するよ!」というアナウンスがあったため、財務諸表ではなく精算表が出題されたのはちょっと意外でしたが、全体的に普通レベルの問題だったので(資料1の②を除く)、問題なく対応できた受験生が多かったのではないでしょうか。

 なお、受験生アンケートでは「普通ぐらいだった」という回答が一番多かったですが、第1問・第2問が難しかったことを考えますと、合格するためには最低でも8割以上(20点中16点以上)取りたい問題です。

資料1-①
(借)現金 50 ※1
 (貸)雑益 50

※1 65,400円-65,350円=50円

 帳簿残高と実際有高の差額50円を雑益で処理するだけです。

資料1-②
仕訳なし

 作問者の高笑いが聞こえてきそうな非常にいやらしい設問です。結論としては、裏書きした手形がいくら決済されたかは関係ないので「仕訳なし」が正解になりますが、こうやって書かれると受取手形の金額を動かしたくなっちゃいますよね…。

 ただ、ここで受取手形の金額を動かしてしまうと、貸倒引当金および当期純利益の金額もズレてしまうのでマイナス4点になってしまいます。これは非常に痛いです。

資料1-③
(借)貸倒引当金 23,000
 (貸)売掛金 23,000

 前期に発生した売掛金が貸倒れたので、貸倒引当金を取り崩します。

資料1-④
(借)建物 1,500,000
 (貸)建設仮勘定 1,200,000
 (貸)当座預金 300,000

 「おいこら経理担当者、きちんと仕事せんかい!」とつぶやきながら、建設仮勘定1,200,000円を建物に振り替えるとともに、引き渡しのさいに振り出した小切手分だけ当座預金を減らしましょう。

資料2
(借)貸倒引当金繰入 7,940 ※2
 (貸)貸倒引当金 7,940

※2 {280,000円+(390,000円-23,000円)}×2%-(28,000円-23,000円)=7,940円

 資料1-③で減らした売掛金および貸倒引当金を考慮し忘れないように気をつけてください。

資料3
(借)有価証券評価損 4,050 ※3
 (貸)売買目的有価証券 4,050

※3 (37,800円+81,900円+27,850円)-(41,500円+72,200円+29,800円)=4,050円

 A、B、Cの帳簿価額合計と時価合計との差額を評価損益で処理します。ひっかけ等はないので、問題なく対応できたと思います。

資料4
(借)仕入 69,800
 (貸)繰越商品 69,800
(借)繰越商品 88,150 ※4
 (貸)仕入 88,150
(借)棚卸減耗損 1,505 ※5
 (貸)繰越商品 1,505

※4 410個×@215円=88,150円

※5 (410個-403個)×@215円=1,505円

 帳簿棚卸高と実地棚卸高との差額7個を棚卸減耗損として処理します。商品評価損は…正味売却価額が原価よりも高いのでゼロです。

 なお、問題文に「棚卸減耗損および商品評価損は独立の科目として処理する」とあるので、棚卸減耗損を仕入勘定に振り替える必要はありません。

資料5
(借)減価償却費 297,390 ※8
 (貸)建物減価償却累計額 228,750 ※6
 (貸)備品減価償却累計額 68,640 ※7

※6 7,500,000円×0.9÷30年+1,500,000円×0.9÷30年×1か月/12か月=228,750円

※7 (670,000円-326,800円)×20%=68,640円

※8 228,750円+68,640円=297,390円

 当期に新たに取得した建物は、1か月分だけ減価償却費を計上します。

資料6
(借)のれん償却 28,000 ※9
 (貸)のれん 28,000

※9 196,000円÷7年=28,000円

 のれんは前期末までに3年分(平成24年4月1日~平成27年3月31日)を償却済みなので、残りの7年間で均等償却します。うっかり10年で割らないように気をつけてください。

資料7
(借)満期保有目的債券 1,200 ※10
 (貸)有価証券利息 1,200

※10 5,000口×(100円-98.80円)÷5年=1,200円

 償却原価法を適用して帳簿価額の評価替えを行います。調整額6,000円(=500,000円-500,000円×0.988)を5年で割ると、1年あたりの要調整額は1,200円(=6,000円÷5年)になります。

資料8
(借)退職給付費用 175,000
 (貸)退職給付引当金 175,000

 退職給付費用を計上するだけです。

資料9
(借)前払保険料 30,000 ※11
 (貸)保険料 30,000

※11 120,000円×4か月/16か月=30,000円

 残高試算表欄の「保険料 120,000」は、16か月分(平成27年4月1日~平成28年7月31日)の金額なので、翌期に属する4か月分(平成28年4月1日~平成28年7月31日)を繰延処理します。



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