日商簿記検定2級 第143回総評(過去問分析)

第1問 5問とも過去問類似問題。短い解答時間で20点満点を取ってください!

第1問の難度アンケート結果

 第1問は今回も【仕訳問題】でした。5問とも過去問類似問題だったので、過去問対策をきちんとやっていた方にとってはボーナス問題だったと思います。

 受験生アンケートでも90%近くの方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しており、短い解答時間で最低でも16点…第2問の難度を考えるとできれば20点満点を取りたい問題です。

第2問 難しいというより面倒くさい問題。端数処理の連続とかマジでやめて…。

第2問の難度アンケート結果

 第2問は【固定資産】に関する問題でした。処理すべき固定資産の数が多く、しかも円未満の端数が出てくる問題だったので非常に解きにくかったと思います。

 受験生アンケートでも80%以上の方が「かなり難しかった」と回答しており、第2問でどれだけ部分点を積み上げられたかが合否の分かれ目になったようです。

第3問 質・量ともに平均レベルの損益計算書作成問題。貸引の処理がポイント!

第3問の難度アンケート結果

 第3問は【財務諸表作成問題】でした。具体的には…資料1の決算整理前残高試算表に、資料2の決算にあたっての修正事項と、資料3の決算整理事項を加味して、答案用紙の損益計算書を作成する問題でした。

 貸倒引当金繰入の処理が少し難しかったかもしれませんが、その他は質・量ともに平均レベルの問題なので、過去問対策をきちんとやっていた方にとってはボーナス問題だったと思います。

 受験生アンケートでは半分以上の方が「普通ぐらいだった」と回答していますが、第2問の難度を考えると…合格するためには最低でも7割(14点)は取らなければいけない問題です。

第4問 スタンダードな単純個別原価計算の問題。ケアレスミスに気をつけて!

第4問の難度アンケート結果

 第4問は【単純個別原価計算】に関する問題でした。本問では、6月の仕掛品勘定および月次損益計算書、製造間接費差異が問われていますが、いずれも基本的な処理を問う問題だったので、過去問対策をきちんとやっていた方にとってはボーナス問題だったと思います。

 受験生アンケートの結果はきれいにバラけましたが、問題全体の難度は平均レベル以下なので、合格するためには最低でも7割(14点)は取りたいところです。

第5問 簡単な標準原価計算の問題。20点満点取らなきゃダメよ、ダメダメ!

第5問の難度アンケート結果

 第5問は【標準原価計算】に関する問題でした。前回の第142回試験の第4問に引き続き2回連続の出題になりましたが、本問は月初・月末の在庫がなく、当月の生産量3,700個を使って金額を計算するだけの簡単な問題です。

 受験選アンケートの結果はきれいにバラけましたが、難度は基本例題に毛が生えたレベルなので、第2問のことを考えると…合格するためには最低でも7割(14点)は取らなければいけない問題です。

まとめ

全体的な難度に関するアンケート結果

 第143回日商簿記検定2級は、第2問が難しい…というかひたすら面倒くさかったもののの、それ以外の4問は難度・ボリュームともに平均以下だったので、問題演習をきちんとやっていた受験生が順当に合格できる試験だったと思います。

 受験生アンケートでは「やや難しかった」という回答が一番多く、コメント欄も第2問に関するものばかりだったので、第2問でどれだけ部分点を積み上げられたかが合否を分けるポイントになったようです。

 なお、この総評を書いている時点(7/1)で判明している合格率は25.7%です。過去10年の平均合格率(約30%)よりはやや低いものの、前々回(11.8%)、前回(14.8%)よりは高い数字になりそうです。

  • 受験生アンケートのコメント欄から一部を抜粋しました。
    • 中年:4→5→1と解いて次2の1問目の仕訳をした瞬間、これは時間が掛かると思い3を先に解きました。その時の判断が奏功し8割以上取れました。
    • あめふりふり:2問目は指示と情報量が多すぎ。パッと見時間がかかりそうだったので最後にまわして正解でした。他の問題は普通~やや簡単ぐらいでしたが。
    • つけ:問2を除いて基本的な出題、テキストに忠実に勉強していれば報われる試験だったと思う。
    • ヤス:第2問飛ばさずにやったせいで時間が足らず撃沈!今回は1・3・4・5問がオーソドックスだっただけに…
    • ふな:2回目の受験でした。第二問意外は勉強していればスラスラ解けると思います。前回も今回も連続で標準原価が出たのは驚きでした。
    • Scandal:問2以外は解きやすい問題と感じました。問1が簡単過ぎて何かひっかけがあるのかと無用な心配をしました。
    • ちゅんちゅん問2、難しかったです。時間がたりなかった。ああ…
  • 個人的に残しておきたいナイスなコメントはこちらです。
    • たいよう:3回目で自己採点80~84 2問目は6点…… 独学だったのでこのサイトには大変お世話になりました。ありがとうございました!
    • るるる:三度目の正直!自己採点91点でした。でも第2問の備品は心折れそうになり、時間ギリギリまで粘りました。簿記ナビ様コンテンツに大変お世話になりました。ありがとうございます!

問題を解く順番について

 日商簿記検定に限らず、資格試験の問題は簡単な問題・自分の得意な問題から優先的に解くのが鉄則です。試験開始の合図とともにすぐに問題を解き始めるのではなく、まず全ての問題をチェックして、簡単な問題・自分の得意な問題から順番に解いてください。

 本問の場合は、短時間で解答できる第1問・第4問・第5問を先に解いてから、解答にやや時間がかかる第3問→解答にめちゃくちゃ時間がかかる第2問の順番に解くことをおすすめします。私も実際に第1問→第4問→第5問→第3問→第2問の順番で解きました。

第144回試験の対策について

 第1問の仕訳問題に関しては、今までと同じように過去問類似問題をベースとした出題が予想されますが、1問か2問は新論点を絡めた難度の高い問題が出題される可能性も十分に考えられます。

 このような問題が出題された場合は、問題で列挙されている勘定科目をヒントにして解答仕訳を考えるしかありませんが、問題にはまって解答時間を浪費し過ぎないように気をつけてください。

 第2問に関しては、有価証券・固定資産・株主資本等変動計算書・銀行勘定調整表・一般商品売買・伝票会計など…何が出題されてもおかしくない状況で、しかも見慣れない形で出題される可能性が高くなっています。

 このような問題が出題された場合は、すぐに部分点狙いに切り替えて、簡単なところだけを確実に解答しましょう。

 第3問に関しては近年、精算表作成問題よりも財務諸表作成問題が出題される頻度が高くなっています。よって、第144回試験でも今回よりも難度の高い&分量の多い財務諸表作成問題が出題される可能性は十分にあります。

 また、個々の処理は新論点を絡めてくる可能性が高いので、過去問だけでなく市販の予想問題等も活用して万全の対策をしておきましょう。

 第4問・第5問の工業簿記に関しては、易しい問題の出題が続いています。この2問を取りこぼすと合格が一気に遠のいてしまうので、ケアレスミスに気をつけて慎重に解答してください。



簿記オフ会のおしらせ
簿記オフ会

 2017年10月28日(土)の18時から、東京・渋谷で簿記検定ナビ主催の簿記オフ会を開催いたします。現在参加者募集中です!

 みんなで楽しくご飯を食べながら、気分転換&情報交換しませんか?人見知りする方も管理人がなるべくフォローしますので、ぜひぜひご参加ください!

簿記教材の割引キャンペーン情報
CyberBookStore

 資格の学校TACの直販サイトでは、TAC出版の簿記教材を割引価格(定価の10%~20%オフ)&冊数に関係なく送料無料で購入することができます。

簿記検定ナビの人気コンテンツ

ページの先頭へ