第142回・日商簿記検定3級 第5問(財務諸表作成問題)の過去問分析

第5問 難度の低い財務諸表作成問題!30点満点が狙える問題です。

第5問の難度アンケート結果

 第5問は、【財務諸表作成問題】でした。前回に引き続き2回連続で財務諸表作成問題が出題されましたが、前回の第140回試験の問題に比べると資料が読み取りやすく、未処理事項・決算整理事項のひとつひとつの難度も平均レベルです。

 よって、過去問対策として第138回試験第140回試験の財務諸表作成問題をきちんと解いていた方にとっては、ボーナス問題になったと思います。

 受験生アンケートでは、「やや難しかった」という回答が一番多かったですが、このレベルの問題であれば短い解答時間で8割以上(30点満点中24点以上)は取りたいところです。

財務諸表作成問題と精算表作成問題の違いについて

 どちらもやることは同じです。決算整理前の各勘定の残高に、未処理事項・決算整理事項等を反映させて貸借対照表・損益計算書を作成します。両者は表示形式が異なるだけです。

 「財務諸表作成問題は精算表作成問題よりも難しい」という先入観は捨てて、やることは精算表作成問題と同じなんだ、と前向きに考えて問題を解いてください。

本問の解答手順について

 まずは、資料(2)の未処理事項・決算整理事項の全取引の仕訳を下書き用紙に書きだしたうえで、それらを集計して答案用紙の損益計算書と貸借対照表を完成させます。

未処理事項・決算整理事項

1. 仮払金の処理
(借)租税公課 2,000
 (貸)仮払金 2,000
2. 売掛金の処理
(借)当座預金 13,000
 (貸)売掛金 13,000
3. 売上原価の算定
(借)仕入 50,000
 (貸)繰越商品 50,000
(借)繰越商品 35,000
 (貸)仕入 35,000
4. 減価償却
(借)減価償却費 15,000
 (貸)備品減価償却累計額 15,000
5. 貸倒れの見積り
(借)貸倒引当金繰入 600
 (貸)貸倒引当金 600
6. 利息の未収計上
(借)未収収益 1,500
 (貸)受取利息 1,500
7. 家賃の前払い処理
(借)前払費用 4,000
 (貸)支払家賃 4,000
8. 給料の未払い計上
(借)給料 6,000
 (貸)未払費用 6,000

1. 仮払金の処理

 問題文に「仮払金の残高は、収入印紙の購入にあてた…」とあるので、決算整理前残高試算表に計上されている仮払金2,000円を租税公課に振り替えます。

 なお、「この印紙は当期末までにすべて使用済み」とあるので、租税公課を貯蔵品に振り替える仕訳は不要です。

2. 売掛金の処理

 売掛金13,000円が当座預金口座に振り込まれていた、という仕訳を切るだけなので簡単です。

3. 売上原価の算定

 「しーくりくりしー」の語呂でおなじみの仕訳を切るだけです。期首商品棚卸高は、資料(1)の決算整理前残高試算表の「繰越商品 50,000」から金額を引っぱってきましょう。

 なお、損益計算書の売上原価の金額は、以下のような「商品のボックス図」を書いて貸借差額で計算すると簡単です。

商品のボックス図
商品のボックス図

4. 減価償却

 備品の取得原価150,000円を耐用年数10年で割って、1年あたりの減価償却費15,000円を算定します。ひっかけもないので計算は非常に簡単です。

5. 貸倒れの見積り

 2.の仕訳で減少した売掛金13,000円を考慮して繰入額を計算します。

(73,000円-13,000円)×2%-600円=600円

6. 利息の未収計上

 11月1日から12月31日までの2か月間の利息を月割りで未収計上します。

150,000円×6%×2か月/12か月=1,500円

7. 家賃の前払い処理

 来期の1月分の4,000円を前払い処理します。

8. 給料の未払い計上

 給料の未払分6,000円を計上します。



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