第141回・日商簿記検定2級 第4問(本社工場会計)の過去問分析

第4問 簡単な本社工場会計の仕訳問題!最低でも16点は取りたいところです。

第4問の難度アンケート結果

 第4問は【本社工場会計】に関する仕訳問題でした。

 本社工場会計の仕訳問題は第131回・第133回試験で出題されていますし、しかも本問はこの2問よりも簡単だったので、過去問対策をきちんとやっていた方にとってはボーナス問題になったと思います。

 受験生アンケートでは、「普通ぐらいだった」と回答した方が最も多かったですが、第1問・第2問の出題内容を考えると、第3問と同様に満点を取らなければいけない問題です。

おすすめの解答手順

 まずは、本社・工場に関係なく仕訳を書きだします。そのうえで、問題に列挙されている「材料」「賃金」「製造間接費」「仕掛品」「製品」「本社」以外の勘定科目が出てきたら、それを本社勘定に置き換えましょう。

 工場側の元帳に「仕訳に必要な勘定科目が設定されていない場合」にのみ本社・工場間の取引になるという点が本社工場会計の仕訳を解くさいのポイントになります。

工場側の仕訳

1.
(借)材料 2,440,000
 (貸)買掛金本社 2,440,000
2.
(借)仕掛品 4,140,000
(借)製造間接費 1,900,000
 (貸)賃金 6,040,000
3.
(借)製造間接費 90,000
 (貸)材料 90,000
4.
(借)仕掛品 2,484,000
 (貸)製造間接費 2,484,000
5.
(借)製品 7,525,000
 (貸)仕掛品 7,525,000

1. 素材および補修用材料の購入

 材料を掛けで購入しただけなので仕訳はとても簡単です。ただ、買掛金勘定は工場元帳に設定されていないので、本社勘定に置き換えます。

  • 製品用の素材:@800円×3,000kg=2,400,000円
  • 補修用材料:@200円×100kg=20,000円
  • 買入手数料:20,000円(問題の資料から)
  • 材料費の合計:2,400,000円+20,000円+20,000円=2,440,000円
材料の購入に関する勘定連絡図
材料の購入に関する勘定連絡図

2. 直接工・間接工の労務費の計算

 直接工の直接作業時間×時給は直接労務費に、間接作業時間×時給は間接労務費になります。また、間接工の当月賃金消費高は間接労務費になります。

  • 直接工の直接労務費:2,760時間×@1,500円=4,140,000円
  • 直接工の間接労務費:100時間×@1,500円=150,000円
  • 当月賃金消費高=当月賃金支払高+当月賃金未払高-前月賃金未払高
  • 間接工の間接労務費:1,800,000円+150,000円-200,000円=1,750,000円
  • 直接労務費:4,140,000円
  • 間接労務費:150,000円+1,750,000円=1,900,000円
労務費に関する勘定連絡図
労務費に関する勘定連絡図

3. 棚卸減耗損の処理

 材料にかかる棚卸減耗損は間接経費として処理するので、減耗分を材料勘定から製造間接費勘定に振り替えます。

棚卸減耗損に関する勘定連絡図
棚卸減耗損に関する勘定連絡図

4. 製造間接費の予定配賦

 予定配賦に用いる予定配賦率は、年間の製造間接費予算を年間の予定総直接作業時間で割って計算します。

 また、問題文に「直接作業時間を配賦基準として製造間接費を各製造指図書に予定配賦した」とあるので、前述の予定配賦率に直接作業時間を掛けあわせて予定配賦額を計算します。

  • 予定配賦率:30,240,000円÷33,600時間=@900円
  • 予定配賦額:@900円×2,760時間=2,484,000円
製造間接費の予定配賦に関する勘定連絡図
製造間接費の予定配賦に関する勘定連絡図

5. 完成品原価の振り替え

 完成品原価(製造直接費+製造間接費)を仕掛品勘定から製品勘定に振り替えます。なお、完成品原価の製造間接費は、完成品の直接作業時間(2,250時間)を使って計算しましょう。直接工の作業時間(2,760時間)を使わないように気をつけてください。

  • 製造直接費:5,500,000円(問題の資料から)
  • 製造間接費:@900円×2,250時間=2,025,000円
  • 完成品原価:5,500,000円+2,025,000円=7,525,000円
完成品原価に関する勘定連絡図
完成品原価に関する勘定連絡図

参考までに、本社側の仕訳をご紹介しておきます。

(借)工場 2,440,000
 (貸)現金など 2,440,000
2.
仕訳なし
3.
仕訳なし
4.
仕訳なし
5.
仕訳なし


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