第140回・日商簿記検定3級 第5問(精算表作成問題)の過去問分析

第5問 毎度おなじみの精算表作成問題!現金過不足の処理が少し難しいかも。

第5問の難度アンケート結果

 第5問は、簡単な【精算表作成問題】でした。未処理事項1の現金過不足の処理が少し難しかったかもしれませんが、それ以外は難度・ボリュームともに平均レベル以下でしたので、きちんと過去問対策していた方にとってはボーナス問題だったと思います。

 受験生アンケートでも80%弱の方が、「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。合格するためには最低でも24点(8割)は取りたいところです。

解答手順について

 資料の決算整理事項等の全取引の仕訳を下書き用紙に書きだしたうえで、それらを集計して答案用紙の精算表の修正記入欄に記入し、損益計算書欄と貸借対照表欄を完成させます。

 仕訳を頭の中で考えて、そのまま解答用紙の精算表の修正記入欄に書きこんでいく…という上級テクニックもありますが、3級受験時にマスターするのはかなり大変なので、無理に挑戦する必要はありません。まずはひとつひとつの取引を確実に処理することを最優先にして取り組んでください。

未処理事項

1. 現金過不足
(借)現金 2,000
(借)旅費交通費 28,000
 (貸)仮払金 30,000
2. 未記帳取引
(借)普通預金 50,000
 (貸)売掛金 50,000
3. 未記帳取引
(借)租税公課 3,000
 (貸)当座預金 3,000

 1.の現金過不足は、まず、答案用紙の残高試算表の「現金 62,000」と期末の現金実際有高64,000円との差額を調整するために、借方に現金2,000円を計上します(現金は必ず「実際」に合わせる!)。

 次に、問題文なお書きの「この出張にあたり旅費の概算額30,000円を支払っており、精算の処理が未記帳となっている」から、従業員に30,000円を仮払いしたことが分かるので、貸方に仮払金30,000円を計上します。

 最後に、貸借差額の28,000円(=30,000円-2,000円)を旅費交通費勘定で処理します。本問には、現金過不足の決算整理仕訳でおなじみの雑損・雑益勘定は出てきませんのでご注意ください。

 2.の未記帳取引は、売掛金が普通預金口座に振り込まれただけなので仕訳は非常に簡単です。売掛金の減少は決算整理事項1の貸倒引当金の計算に影響すること、また、貸方は当座預金勘定ではなく普通預金勘定で処理する点に気をつけましょう。

 3.の未記帳取引は固定資産税3,000円の処理が少し難しかったかもしれませんが、租税公課勘定で費用処理します。固定資産税の他には…印紙税(収入印紙)や自動車取得税なども租税公課勘定で処理します。

決算整理事項

1. 貸倒引当金
(借)貸倒引当金繰入 6,000
 (貸)貸倒引当金 6,000
2. 売上原価の算定
(借)仕入 314,000
 (貸)繰越商品 314,000
(借)繰越商品 337,000
 (貸)仕入 337,000
3. 減価償却
(借)減価償却費 100,000
 (貸)備品減価償却累計額 100,000
4. 保険料
(借)前払保険料 20,000
 (貸)保険料 20,000
5. 貸付金
(借)未収利息 2,000
 (貸)受取利息 2,000
6. 受取地代
(借)受取地代 12,000
 (貸)前受地代 12,000
7. 支払家賃
(借)前払家賃 11,000
 (貸)支払家賃 11,000

 1.の貸倒引当金は、未処理事項2.の売掛金50,000円の回収を考慮して計算します。

(360,000円+290,000円-50,000円)×2%=12,000円(貸倒引当金)

12,000円-6,000円(残高試算表の貸倒引当金の金額)=6,000円(貸倒引当金繰入)

 2.の売上原価の算定は、「しーくりくりしー」の語呂でおなじみの仕訳を切るだけです。期末棚卸高の金額も、問題文で「期末商品の棚卸高は337,000円である」と与えれているので非常に簡単です。

 3.の備品の減価償却は「残存価額ゼロ」に気をつけて減価償却費を計算するだけです。

 4.の保険料は、答案用紙の残高試算表欄に計上されている保険料45,000円のうち、24,000円は11月1日に1年分を前払いしたものなので、前払いした10か月分(翌期の1月1日から10月31日まで)の20,000円(=24,000円×10か月/12か月)を前払い処理します。

 5.の貸付金にかかる利息は、返済時に受け取る利息のうち、当期に属する4か月分(当期の9月1日から12月31日まで)の2,000円(=200,000円×3%×4か月/12か月)を未収計上します。

 6.の受取地代は非常に珍しい形で問われていますが、「偶数月の月末に向こう2か月分を受け取っている」から、12月31日に1月分と2月分の地代を受け取っていることが分かるので、12,000円を前受け処理します。

 7.の支払家賃は、問題文に「11,000円は翌年度の1月分」とあるので、11,000円を前払い処理します。



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