第140回・日商簿記検定3級 第2問(帳簿記入)の過去問分析

第2問 パスルみたいな勘定記入問題!帳簿名を答えるのは少し難しかったかも。

第2問の難度アンケート結果

 第2問は【帳簿記入】に関する問題でした。帳簿名を解答する①②はやや難しかったかもしれませんが、③~⑩はパズル感覚で勘定科目や金額を埋めていけたのではないでしょうか。

 受験生アンケートでは60%以上の方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しました。個人的には半分ちょっと(10点満点中6点~7点)ぐらい取れれば十分だと思います

買掛金勘定を仕入先別に分類・記録したものが仕入先元帳(買掛金元帳)です。よって、京都商店と奈良商店の各勘定の金額を合算すると、買掛金勘定の金額になります

上記の関係を頭に入れて、5月1日から日付順に取引・仕訳を考えていきましょう。

5月1日の取引

 取引はないので仕訳はありません。ただ、買掛金勘定の「5/1 前月繰越 540,000」と、京都商店勘定の「5/1 前月繰越 216,000」から、奈良商店勘定の前月繰越の金額が324,000(=540,000-216,000)であることが分かります。

⑨:324,000

5月7日の取引

 買掛金勘定の7日の欄は勘定科目・金額ともに空欄ですが、京都支店勘定の「5/7 仕入れ 520,000」から、京都商店から520,000の商品を掛けで仕入れたことが分かります。

5月7日の取引の仕訳
(借)仕入 520,000
 (貸)買掛金 520,000

 よって、買掛金勘定の5月7日の欄には「仕入 520,000」が入ることが分かり、さらに、買掛金勘定の貸借合計が1,340,000(=540,000+520,000+280,000)、京都商店の貸借合計が736,000(=216,000+520,000)であることが分かります。

 また、上記の処理の結果、京都商店勘定の次期繰越の金額⑦を差額で100,000(=736,000-9,000-627,000)と計算することができるので、この時点で金額を埋めてしまいましょう。

⑥:520,000、⑦:100,000

5月9日の取引

 買掛金勘定の9日の欄は勘定科目・金額ともに空欄ですが、京都商店勘定の「5/9 返品 9,000」から、以前に京都商店から仕入れた商品のうち9,000を返品したことが分かります。

5月9日の取引の仕訳
(借)買掛金 9,000
 (貸)仕入 9,000

 よって、買掛金勘定の5月9日の欄には「仕入 9,000」が入ることが分かります。なお、統制勘定である買掛金勘定の勘定科目欄には、仕訳の相手科目(9日の取引であれば「仕入」)が入ります。

 京都商店・奈良商店勘定で使われている「仕入れ」「支払い」「値引き」「返品」などを使わないように気をつけてください。

③:仕入

5月15日の取引

 買掛金勘定の「5/15 当座預金」と、京都商店勘定の「5/15 支払い 627,000」および「5/15 支払い」から、京都商店・奈良商店に対する買掛金を決済するために小切手を振り出したことが分かります。

 ただ、この時点では金額が分からないので、ひとまず先に進みましょう。

5月15日の取引の仕訳
(借)買掛金 ?
 (貸)当座預金 ?

5月20日の取引

 買掛金勘定の「5/20 仕入 280,000」と、奈良商店勘定の「5/20 仕入れ」から、奈良商店から280,000の商品を掛けで仕入れたことが分かります。

5月20日の取引の仕訳
(借)仕入 280,000
 (貸)買掛金 280,000

 よって、奈良商店勘定の5月20日の仕入れ欄に280,000が入ることが分かり、さらに、奈良商店の貸借合計が604,000(=324,000+280,000)であることが分かります。

 また、上記の処理の結果、奈良商店勘定の5月15日の金額⑧を差額で224,000(=604,000-6,000-374,000)、買掛金勘定の5月15日の金額④を合計額で851,000(=627,000+224,000)と計算することができるので、この時点で金額を埋めてしまいましょう。

⑩:280,000、⑧:224,000、④:851,000

5月25日の取引

 買掛金勘定の25日の欄は勘定科目・金額ともに空欄ですが、奈良商店勘定の「5/25 値引き 6,000」から、以前に奈良商店から仕入れた商品について6,000を値引いてもらったことが分かります。

5月25日の取引の仕訳
(借)買掛金 6,000
 (貸)仕入 6,000

 よって、買掛金勘定の5月25日の欄には「仕入 6,000」が入ることが分かり、さらに、その下の次期繰越の金額を差額で474,000(=1,340,000-9,000-851,000-6,000)と計算することができるので、この時点で金額を埋めてしまいましょう。

⑤:6,000

5月31日の取引

 取引はないので仕訳はありません。この時点で全ての勘定科目・金額欄は埋まっていると思いますが、5月7日の取引を処理した時点で⑦の金額を計算していない場合は、このタイミングで計算しましょう。

 買掛金勘定の「5/31 次月繰越 474,000」と、奈良商店勘定の「5/31 次月繰越 374,000」から、京都商店勘定の次月繰越の金額が100,000(=474,000-374,000)であることが分かります。

⑦:100,000

まとめ

 このような流れで解くと分かりやすいと思います。なお、帳簿名は①が総勘定元帳、②が仕入先元帳(または買掛金元帳)ですが、この2つに関しては出来がかなり悪かったようです。間違えてしまった方は、テキストに戻って軽く復習しておきましょう。

検算のあれこれ

 各勘定の金額を検算するさいには、算定ルートとは別のルートで金額を求めましょう。

 例えば…奈良商店勘定の前月繰越の金額は「540,000-216,000=324,000」という式で求めましたが、検算をするさいには奈良商店勘定の貸借差額で「224,000+6,000+374,000-280,000=324,000」と計算します。

 このように別のルートで検算すると「金額が合わない→どこかの処理が間違っている」と分かるのでおすすめです。



ページの先頭へ