第139回・日商簿記検定3級 第3問(試算表作成問題)の過去問分析

第3問 二重仕訳が発生しない簡単な試算表作成問題。20点満点を狙いましょう!

第3問の難度アンケート結果

 第3問は予想通り【試算表作成問題】でした。難度・ボリュームともに平均レベル以下だったので、きちんと過去問対策していた方にとってはボーナス問題だったと思います。受験生アンケートでも約85%の方が、「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。

解答方法について

 試算表作成問題の解答方法は、「下書き用紙に全取引の仕訳を書きだす→集計時に一工夫する」方法と、「下書き用紙にT勘定を設定する→頭のなかで仕訳を考えて各勘定に金額を記入する→各勘定ごとに金額を集計する」方法の2つがあります。

 第138回試験の試算表作成問題のように、月中取引の資料が取引別に与えられている場合は、二重仕訳を考慮する必要があるので前者の方法で解くことをおすすめします。

 一方、本問や第137回試験の試算表作成問題のように、月中取引の資料が日付別(時系列)で与えられている場合は、二重仕訳を考慮する必要はないので後者の方法で解くことをおすすめします。

  • まず、二重仕訳を考慮する必要があるか考える(自分で資料を見て判断する)
  • 考慮する必要がある場合→下書き用紙に全取引の仕訳を書きだす→集計時に一工夫する
  • 考慮する必要がない場合→下書き用紙にT勘定を設定する→頭のなかで仕訳を考えて各勘定に金額を記入する→各勘定ごとに金額を集計する

T勘定を設定すべき勘定について

 3級の試算表作成問題をT勘定を使って解く場合は、現金・当座預金・売掛金・買掛金・受取手形・支払手形・仕入・売上勘定の8つについては必ずT勘定を作ってください。

 その他の勘定については臨機応変に対応することになりますが、基本的には「その他」という勘定を作ってそこにどんどん書き込んでいくことをおすすめします。

  • 設定するT勘定:現金勘定、当座預金勘定、売掛金勘定、買掛金勘定、受取手形勘定、支払手形勘定、仕入勘定、売上勘定、その他勘定

具体的な解答手順について

 まず下書き用紙にT勘定を設定し、答案用紙の11月30日の金額を記入します。

第3問・試算表作成問題の下書き1
第3問・試算表作成問題の下書き1

 次に、問題資料[12月中の取引]の仕訳を頭の中で考えて、T勘定を設定している勘定については各T勘定に、設定していないものについては「その他」勘定に勘定科目と金額を埋めていきます。

第3問・試算表作成問題の下書き2
第3問・試算表作成問題の下書き2

 問題資料[12月中の取引]の取引を全て処理し終えたら、下書き用紙のT勘定を締め切り、各勘定の残高を算定したうえで答案用紙に移記します。なお、本問は各勘定の残高ではなく「借方および貸方の合計額」が問われているので、勘定を締め切るさいは借方合計・貸方合計の金額を出しましょう。

 「その他」勘定については締め切る必要はないので、ひとつずつ答案用紙に移記してください。

第3問・試算表作成問題の下書き3
第3問・試算表作成問題の下書き3

参考・12月中の取引の仕訳

12月1日の仕訳
(借)仕入 252,000
 (貸)前払金 50,000
 (貸)買掛金 200,000
 (貸)現金 2,000
12月5日の仕訳
(借)所得税預り金 1,500
 (貸)現金 1,500
12月8日の仕訳
(借)仮払金 25,000
 (貸)現金 25,000
12月9日の仕訳
(借)現金 100,000
(借)受取手形 300,000
 (貸)売上 400,000
12月10日の仕訳
(借)旅費交通費 24,000
(借)現金 1,000
 (貸)仮払金 25,000
(借)当座預金 70,000
 (貸)前受金 70,000
12月11日の仕訳
(借)仕入 280,000
 (貸)当座預金 80,000
 (貸)支払手形 200,000
12月12日の仕訳
(借)当座預金 149,000
(借)手形売却損 1,000
 (貸)受取手形 150,000
12月17日の仕訳
(借)前受金 70,000
(借)売掛金 280,000
 (貸)売上 350,000
(借)発送費 3,000
 (貸)売上 3,000
12月20日の仕訳
(借)支払手形 100,000
 (貸)当座預金 100,000
12月22日の仕訳
(借)当座預金 200,000
 (貸)売掛金 200,000
12月24日の仕訳
(借)買掛金 250,000
 (貸)当座預金 250,000
12月25日の仕訳①
(借)給料 150,000
 (貸)所得税預り金 1,500
 (貸)当座預金 148,500
12月25日の仕訳②
(借)通信費 7,000
 (貸)当座預金 7,000
12月26日の仕訳①
(借)水道光熱費 20,000
 (貸)当座預金 20,000
12月26日の仕訳②
(借)支払利息 8,000
 (貸)当座預金 8,000
12月29日の仕訳
(借)支払家賃 50,000
 (貸)現金 50,000

 9日の埼玉商店に対する売上のうち、100,000円については同店振出しの小切手(=他店振出小切手)を受け取っているので、現金の増加として処理します。当座預金の増加にしないように気をつけてください。

  • 他店振出小切手を受け取った場合…現金勘定の増加
  • 他店振出小切手を受け取って、ただちに当座預金に預け入れた場合…当座預金勘定の増加
  • 当店振出小切手を受け取った場合…当座預金勘定の増加

 17日取引で発生した発送費は当店負担なので、発送費勘定で処理します。

  • 発送費用を 当店 が負担する場合…発送費勘定や支払運賃勘定、発送運賃勘定等で費用処理
  • 発送費用を得意先が負担する場合…売掛金勘定または立替金勘定で処理


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