日商簿記検定2級 第139回総評(過去問分析)

第1問 直近10年の試験の中で一番の難問。なんとか8点取りましょう!

第1問の難度アンケート結果

 第1問は今回も【仕訳問題】が出題されました…が、問4以外は今までに出題されたことのない形式で、しかも指示があいまいで分かりにくい問題だったので、非常に解きにくかったと思います。

 仕訳問題だけで考えますと、直近10年の試験の中で最も難しい試験回だったのではないでしょうか。受験生アンケートでも80%近くの方が「かなり難しかった」と回答しています。

第2問 固定資産の一連の処理を問う問題。問6の200%定率法以外は簡単です!

第2問の難度アンケート結果

 第2問は【個別問題・固定資産】に関する問題でした。具体的には、固定資産の一連の処理を問う問題で、問4の勘定記入と問6の200%定率法の処理は少し難しかったかもしれません。

 受験生アンケートでは「普通ぐらいだった」という回答が一番多かったですが、合格するためには20点満点中16点~18点は取りたいところです。

第3問 3回連続の財務諸表作成問題。難度は「やや難しい」ぐらいです。

第3問の難度アンケート結果

 第3問は【財務諸表作成問題】でした。前回・前々回に引き続き、3回連続で財務諸表作成問題の出題になりましたが、前回の鬼のような問題に比べると全体的な難度はやや低くなったかな…と思います。

 受験生アンケートでは、90%以上の方が「かなり難しかった」「やや難しかった」と回答していますが、合格するためには最低でも10点は取りたいところです。

第4問 部門別個別原価計算の問題。固定予算による差異分析がポイントです!

第4問の難度アンケート結果

 第4問は【部門別個別原価計算】に関する問題でした。問1の部門別予定配賦率の計算は超簡単で、問2の差異分析は「予定配賦率を変動費と固定費に分けられない(分けるための資料がない)→固定予算による差異分析」と判断できたかどうかがカギになります。

 受験生アンケートでは50%以上の方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答していますが、商業簿記が難しかったことを考えると、本問は短い解答時間で20点満点を取らなければいけない問題だと思います。

第5問 超簡単な直接原価計算の問題!絶対に20点満点を取りましょう!

第5問の難度アンケート結果

 第5問は【直接原価計算】に関する問題でした。問題文の指示に従って費用を固変分解して、あとは各問に答えるだけの超簡単な問題だったので、合格するためには絶対に20点満点を取らなければいけません。

 受験生アンケートでも、60%以上の方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。

まとめ

全体的な難度に関するアンケート結果

 第139回日商簿記検定2級は、第1問・第3問が難しかったものの、第2問・第4問・第5問はかなり簡単だったので、後者の3問でどれだけ点数が取れたかが合否の分かれ目になったと思います。

 受験生アンケートでは、約50%の方が「かなり難しかった」と回答していますが、これは多くの受験生が当てにしていた第1問・仕訳問題がぶっちぎりで難しかった影響だと思います。

合格率について

 全国平均の合格率に関しては、この記事を書いている時点ではまだ不明ですが、発表の早い商工会議所の数字を見る限りでは25%前後ぐらいの数字になりそうです。

【参考】すでに合格発表が行われた商工会議所の合格率
商工会議所名 水戸 松本 静岡 東大阪 岡山 徳島
合格率 16.5 33.1 13.3 13.0 23.0 24.8

今後の勉強方法について

 今回の試験は第2問・第3問だけでなく、第1問までが「パターン学習外し」の対象となりました。ただ、第1問の問4や第2問の問1~問5、さらに第4問・第5問の工業簿記が過去問類似問題だったことを考えると、依然として過去問対策を中心とした勉強法が一番効率的だと思います。

 6月試験を受験される方は、なるべく早い時期に市販の過去問題集を購入し、問題を覚えてしまうぐらいまで何度も解き直してください。目安は「収載されている全ての問題を、制限時間の80%以内の解答時間で、90点以上取れるまで」です。3回転~5回転もやれば目安のレベルまで持っていけると思います。

 なお、過去問を解くさいには「必ず時間を計ってやること」「なるべく少ない下書きで正解が導き出せるように毎回工夫すること」の2点に気をつけてください。計測した解答時間は毎回メモるようにして、回数を重ねるごとに短縮できているかチェックします。

 また、下書き用紙については捨てずに全て保管しておいて、回数を重ねるごとにムダを削ぎ落とすことができているか逐一チェックしましょう。なるべくシンプルな下書きで解答することは、解答時間の短縮だけでなくケアレスミスの防止にもなります。

教材の選び方について

 試験が終わると、教材の選び方についていろいろと相談を受けることが多くなりますが、「市販の人気教材=自分に合う教材」とは限りません。ネット上の売れ筋ランキング等を参考にしつつ、可能な限り「書店で中身を確認して、自分に合いそうなものを選ぶ」ようにしてください。

 あと、たまにインプット用の教材(テキストなど)を何冊も買っている人を見かけますが、インプット用の教材は1冊で十分です。不安になる気持ちはわかりますが、簿記の勉強はインプットよりもアウトプット(問題演習)のほうが大事なので、アウトプットになるべく多くの時間を割くように心がけてください。

出題予想について

 ここ最近は作問者が巷の出題予想をあえて外してきているので、出題予想はあくまでも参考程度にとどめ、なるべく範囲を絞らずに試験範囲を満遍なく学習するように心がけてください。



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