第138回・日商簿記検定3級 第3問(試算表作成問題)の過去問分析

第3問 過去問類似問題!下書きの書き方が短時間&満点解答のカギです!

第3問の難度アンケート結果

 第3問は予想通り【試算表作成問題】でした。問題で与えられた前期末の繰越試算表に、平成26年1月中の取引を反映させて、1月31日時点の合計残高試算表を作成するという基本的な問題だったので、きちんと過去問対策していた方にとってはボーナス問題になったと思います。

 受験生アンケートでは「普通ぐらいだった」という回答が一番多かったんですが、このレベルの問題をスラスラ解けないのは単に準備不足なだけだと思います。

解答方法について

 試算表作成問題の解答方法は、「下書き用紙に全取引の仕訳を書きだした上で集計時に一工夫する方法」と、「頻出勘定(仕訳によく出てくる勘定)についてT勘定を設定し、その他の勘定については問題文で与えられている合計試算表の両端の余白に書き込んだり、解答用紙に直接書き込んでいく方法」の2つがあります。

 本問や、第130回第133回試験の試算表作成問題のように、月中取引の資料が取引別に与えられている場合は、二重仕訳を考慮する必要があるので前者の方法で解くことをおすすめします。

 一方、第132回第135回第137回試験の試算表作成問題のように、月中取引の資料が日付別(時系列)で与えられている場合は、二重仕訳を考慮する必要はないので後者の方法で解くことをおすすめします。

  • まず、二重仕訳を考慮する必要があるか考える(自分で資料を見て判断する)
  • 考慮する必要がある場合→下書き用紙に全取引の仕訳を書きだした上で集計時に一工夫する
  • 考慮する必要がない場合→頻出勘定(仕訳によく出てくる勘定)についてT勘定を設定し、その他の勘定については問題文で与えられている合計試算表の両端の余白に書き込んだり、解答用紙に直接書き込んでいく

本問の具体的な解答手順について

 まずは下書き用紙に全ての取引の仕訳を書きだしましょう。

現金に関するの取引

(借)現金 25,000
 (貸)前受金 25,000
(借)現金 36,000
 (貸)売掛金 36,000
(借)現金 100,000
 (貸)当座預金 100,000
(借)仮払金 15,000
 (貸)現金 15,000
(借)水道光熱費 4,000
(借)資本金 1,000
 (貸)現金 5,000

当座預金に関するの取引

(借)当座預金 130,000
 (貸)受取手形 130,000
(借)当座預金 250,000
 (貸)売掛金 250,000
(借)仕入 130,000
 (貸)当座預金 130,000
(借)買掛金 200,000
 (貸)当座預金 200,000
(借)支払手形 120,000
 (貸)当座預金 120,000
(借)現金 100,000
 (貸)当座預金 100,000
(借)給料 145,000
 (貸)当座預金 130,000
 (貸)預り金 15,000

 ⑦の「給料の支払い」の130,000円という金額は、預り金15,000円を差し引いた残額です。130,000円から15,000円を差し引かないように気をつけてください。

仕入に関するの取引

(借)仕入 130,000
 (貸)当座預金 130,000
(借)仕入 33,000
 (貸)支払手形 33,000
(借)仕入 260,000
 (貸)買掛金 260,000
(借)仕入 50,000
 (貸)前払金 50,000
(借)買掛金 4,000
 (貸)仕入 4,000

売上に関するの取引

(借)受取手形 158,000
 (貸)売上 158,000
(借)売掛金 360,000
 (貸)売上 360,000
(借)売上 10,000
 (貸)売掛金 10,000

その他の取引

(借)支払家賃 60,000
 (貸)前払費用 60,000
(借)買掛金 150,000
 (貸)受取手形 150,000
(借)貸倒引当金 6,000
 (貸)売掛金 6,000

 以下の画像は、私が実際に問題を解いた時に書いた下書きです。仕訳を切る際に「現金取引」「当座預金取引」「仕入取引」「売上取引」「その他の取引」をきちんと分けて書いておくと、集計時の二重取引のピックアップ作業が楽になります。

 また、勘定科目や金額の下三桁を出来るかぎり省略して書くことによって、解答時間の短縮を図っています。省略方法やルールについては勘定科目の省略パターン一覧表でも詳しく紹介していますので、興味のある方はご確認ください。

第3問・試算表作成問題の下書き1
第3問・試算表作成問題の下書き1

 次に集計作業に移りますが、現金勘定・当座預金勘定・仕入勘定については、一部が二重計上されているので、上記の3勘定についてはそれぞれの欄に計上されている金額のみを集計しましょう。

 具体的には…例えば当座預金勘定であれば、「当座預金に関する取引」欄で切った仕訳から当座預金勘定を集計します。「現金に関する取引」や「仕入に関する取引」の各欄に計上されている、いわゆる二重取引に該当する当座預金勘定については集計時には無視します。

  • 当座預金勘定:期首850,000円+130,000円+250,000円-130,000円-200,000円-120,000円-100,000円-130,000円=550,000円
第3問・試算表作成問題の下書き2
第3問・試算表作成問題の下書き2

 残りの現金勘定・仕入勘定も同じように集計します。その他の勘定科目については普通に集計するだけなので特に問題ないと思いますが、前期末の繰越試算表の金額を足し忘れないように気をつけてください。

  • 現金勘定:期首74,000円+25,000円+36,000円+100,000円-15,000円-5,000円=215,000円
  • 仕入勘定:130,000円+33,000円+260,000円+50,000円-4,000円=469,000円

 解き方については他にもいろいろありますが、この方法は全ての仕訳を切った後に簡単なルールに従って機械的に集計するだけで二重取引を排除することが出来るのでおすすめです。

 なお、本問と同様の問題が第127回の第3問第130回の第3問第133回の第3問でも出題されているので、復習の際には本問とあわせて確認しておいてください。考え方・解き方は全く同じです。



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