第138回・日商簿記検定3級 第2問(帳簿記入)の過去問分析

第2問 毎度おなじみの商品有高帳の作成問題!過去問やってりゃ簡単です!

第2問の難度アンケート結果

 第2問は【帳簿記入】に関する問題でした。

 具体的には、問題の資料を元に商品有高帳を作成し、売上高・売上原価・売上総利益を求める問題でしたが、第134回の第2問(その前は第120回の問2)でも同じような問題が出題されているので、過去問対策をきちんとやっていれば短時間で完答できたと思います。

 ただ、受験生アンケートでは「普通ぐらいだった」「やや難しかった」という回答が約8割だったので、全体的な出来はあまり良くないようです。

 簿記3級受験生は帳簿記入を苦手にしている方が多いですが、一度きちんとルールを覚えてしまえば逆に得点源にできる論点なので、解き方をきちんとマスターして試験に臨んでください。

解答手順について

 本問は「①10月中の仕訳を書きだす」→「②商品有高帳に記入する」→「③問題の資料と商品有高帳から売上高・売上原価・売上総利益を計算する」という流れで考えていきましょう。

① 10月中の仕訳を書きだす

 まずは、10日・20日・25日・31日の仕訳を書きだしてみましょう。仕訳はとても簡単です。

10月10日の仕訳
(借)現金 300,000
 (貸)売上 300,000
10月20日の仕訳
(借)仕入 535,500
 (貸)買掛金 531,000
 (貸)現金 4,500
10月25日の仕訳
(借)現金 565,600
 (貸)売上 565,600
10月31日の仕訳
(借)買掛金 531,000
 (貸)当座預金 531,000

 20日の取引で発生した当店負担の引取費用4,500円は、仕入勘定に含めて処理します。また、31日の取引は買掛金を返済しただけなので、商品有高帳には影響を及ぼさない点にもご留意ください。

② 商品有高帳に記入する

 仕訳が判明したら、答案用紙の商品有高帳に金額等を記入していきます。

 摘要欄には問題の指示通り「仕入」または「売上」と記入し、受入欄には商品の仕入原価を、払出欄には商品の売上原価を記入します。どちらも原価で記入する点がポイントです。

 なお、本問は商品の払出単価の決定方法として移動平均法を採用しているので、商品を仕入れるごとに平均単価を計算し、この平均単価を次の売上時の払出単価とします。

10月1日の記入

 前期繰越高の数量200個と平均単価@1,200円を、受入欄・残高欄に記入します。

10月1日の残高欄
数量 単価 金額
200 1,200 240,000

10月10日の記入

 商品150個を販売しています。商品有高帳の払出欄には、売価@2,000円ではなく1日時点の平均単価@1,200円を記入します。売価を使わないように気をつけましょう。

10月10日の残高欄
数量 単価 金額
50 1,200 60,000

10月20日の記入

 商品450個を仕入れています。商品有高帳の受入欄には、先に数量450個と金額535,500円(仕訳からひっぱってくる)を記入し、金額を数量で割って単価@1,190円を計算して記入しましょう。単価を@1,180円にしないように気をつけましょう。

 なお、20日時点の平均単価は以下の計算式で算定します。

(60,000円+535,500円)÷(50個+450個)=@1,191円

10月20日の残高欄
数量 単価 金額
500 1,191 595,500

10月25日の記入

 商品280個を販売しています。商品有高帳の払出欄には、売価@2,020円ではなく20日時点の平均単価@1,191円を記入します。売価を使わないように気をつけましょう。

10月25日の残高欄
数量 単価 金額
220 1,191 262,020

10月31日の記入

 月末なので帳簿を締め切ります。具体的には、31日時点の残高欄のデータ(数量・単価・金額)をそっくりそのまま払出欄に次月繰越として記入し、受入欄と払出欄の合計を一致させます。

10月31日の残高欄
数量 単価 金額
空欄

③ 問題の資料と商品有高帳から売上高・売上原価・売上総利益を計算する

 最後に、問題の資料と商品有高帳から売上高・売上原価・売上総利益を計算しましょう。

 売上高は10日と25日の売上に関する仕訳から金額865,600円(=300,000円+565,600円)をひっぱってきます。

 売上原価は商品有高帳の10日と25日の払出欄から金額513,480円(=180,000円+333,480円)をひっぱってきます。

 売上総利益は「売上高-売上原価」で求められるので、売上高865,600円から売上原価513,480円を差し引いて金額352,120円を計算します。



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