第137回・日商簿記検定2級 第2問(銀行勘定調整表)の過去問分析

第2問 第134回で出題された銀行勘定調整表の問題よりも簡単です!

第2問の難度アンケート結果

 第2問は【銀行勘定調整表】からの出題でした。ちょうど1年前の第134回試験の第2問でも似たような銀行勘定調整表の問題が出題されていたので、過去問対策をきちんとやっていた方は最低でも7割~8割は得点できたと思います。

 受験生アンケートでも、60%以上の方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。

問1 銀行勘定調整表の作成

 問1は銀行勘定調整表の作成問題です。銀行勘定調整表には「企業残高基準法」「銀行残高基準法」「並列法(両者区分調整法)」の3つの種類がありますが、本問では「銀行残高基準法」が問われています。

  • 企業残高基準法:企業残高を銀行残高に合わせる(第134回
  • 銀行残高基準法:銀行残高を企業残高に合わせる(本問
  • 並列法:金額不一致の原因を企業側・銀行側に分けて表示し、両者の残高を合わせる

 ただ、解答を考える上では並列法が一番分かりやすいので、まずは並列法で当座預金の金額を調整し、その上で銀行残高基準法による場合の表示に直しましょう。以下の画像は、並列法の下書き画像です。

第2問・銀行勘定調整表の下書き1
第2問・銀行勘定調整表の下書き1

 それでは、金額を埋めていきましょう。まず、「当座預金勘定の残高」ですが、金額が分からないのでひとまず「?」と記入しておきます。

 一方、「銀行残高証明書の残高」は、問題の資料の「取引銀行から当座預金の残高証明書を取り寄せたところ、その残高は268,400円」から、268,400円を引っ張ってきます。

 次に、真ん中部分の「不一致の原因を加減する」という部分ですが、ここには資料の①②③④の各金額が入ります。ひとつひとつ考えてみましょう。

 ①はいわゆる未取付小切手と呼ばれるものです。企業側では小切手振出時に当座預金の残高を減らしますが、小切手を受け取った人が未だ銀行に呈示(=換金)していないため、銀行の残高と合わなくなります。銀行側の残高を減らすことによって残高の不一致を調整します。

 ②はいわゆる振込未達と呼ばれるものです。企業側では売掛金回収の処理を未だ行っていないため、銀行の残高と合わなくなります。企業側の当座預金の残高を増やすことによって残高の不一致を調整します。

 ③はいわゆる未渡小切手と呼ばれるものです。企業側では小切手振出時に当座預金の残高を減らしますが、未渡しの状態で金庫に残っている場合は小切手が銀行に呈示(=換金)されることはないないため、銀行の残高と合わなくなります。企業側の当座預金の残高を増やすことによって残高の不一致を調整します。

 ④はいわゆる時間外預入と呼ばれるものです。企業側では預け入れた時点で当座預金の残高を増やしますが、銀行側では翌営業日に入金処理をするので、銀行の残高と合わなくなります。銀行側の残高を増やすことによって残高の不一致を調整します。

 上記の処理を下書きに反映すると以下のようになります。勘の良い方はもうお分かりだと思いますが、この時点で問3の「貸借対照表に計上される当座預金の金額」が311,400円と判明します。

第2問・銀行勘定調整表の下書き2
第2問・銀行勘定調整表の下書き2

 それでは最後に、銀行残高基準法による場合の表示に修正しますが、必要な作業は銀行勘定調整表の残高からスタートして「∪」の字を書くように、不一致の原因を加減算して、最終的に当座預金勘定の残高を算定するだけです。

第2問・銀行勘定調整表の下書き3
第2問・銀行勘定調整表の下書き3

 なお、この時に注意していただきたいのは、企業側の調整項目の符号が逆転するという点です。銀行側は、上から下にむかって調整(268,400円→311,400円)するので符号は変わりませんが、企業側は、下から上にむかって調整(311,400円→?)するので符号が逆になります。

  • 銀行残高証明書の残高:268,400円
  • ① △23,000円
  • ④ +66,000円
  • 34,000円
  • 20,000円
  • 当座預金勘定の残高:257,400円

問2 決算における企業側の修正仕訳

 問2では決算における企業側の修正仕訳が問われていますが、4つとも簡単な仕訳なので特に問題ないと思います。問題の指示に従って、仕訳をする必要がない場合は「仕訳なし」と記入し、仕訳をする必要がある場合は、問題に列挙されている勘定科目を使って解答します。

仕訳なし
(借)当座預金 34,000
 (貸)売掛金 34,000
(借)当座預金 20,000
 (貸)買掛金 20,000
仕訳なし

 ①の「未取付小切手」と④の「時間外預入」は、時間の経過に伴い自然にズレが調整されるので仕訳は不要です。

 ②の「振込未達」と③の「未渡小切手」は、企業側で仕訳を切って調整しないとズレが調整されないので、問題に列挙されている勘定科目を使って仕訳を切ります。

問3 貸借対照表に計上される当座預金の金額

 問3では貸借対照表に計上される当座預金の金額が問われていますが、(問1の)並列法による銀行勘定調整表を作った時点で311,400円と判明しているので、そのまま金額を引っ張ってくるだけです。



ページの先頭へ