第136回・日商簿記検定3級 第1問(仕訳問題)の過去問分析

第1問 内容はいずれも簡単なものばかり。勘定科目に気をつけて!

第1問の難度アンケート結果

 第1問は今回も【仕訳】問題でした。問4の手形貸付金以外は過去問類似問題でしたし、手形貸付金も簡単な問題だったので、きちんと過去問対策をしていれば短い解答時間で全問正解できたと思います。受験生アンケートでも、約70%の方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。

 日商簿記検定3級の仕訳問題は過去問対策が非常に有効です。簿記検定ナビで無料配布している仕訳問題対策を有効活用して、なるべく早い時期から対策することをおすすめします。

問1 資本の引き出し

 資本の引き出しに関する問題です。電気代30,000円を使用割合に基づいて営業用(事業用)と店主用の2つに分けて、前者を当期の費用として水道光熱費勘定で処理し、後者を資本の引き出しとして資本金勘定で処理します。

  • 70%は営業用→21,000円(=30,000円×70%)は水道光熱費勘定で処理
  • 30%は店主用→ 9,000円(=30,000円×30%)は資本金勘定で処理

 なお、本問は問題文で列挙されている勘定科目に引出金勘定がない(資本金勘定がある)ので、資本の引き出しに関する仕訳は資本金勘定で処理すると判断します。

問2 普通預金

 普通預金に関する問題です。まず売却時の仕訳を書き出し、そのうえで未収金勘定を普通預金勘定に振り替えるだけの簡単な問題です。

売却時の仕訳(参考)
(借)未収金 600,000
 (貸)土地 500,000
 (貸)固定資産売却益 100,000
回収時の仕訳(解答)
(借)普通預金 600,000
 (貸)未収金 600,000

 本試験では、なんとなく当座預金勘定を使って仕訳をした受験生がかなりいたようですが、問題で指定された勘定科目以外で解答すると即不正解になるので、勘定科目のチェックを忘れないように気をつけてください。

問3 仕入取引・手形取引

 仕入取引・手形取引に関する問題です。この問題は【手形の裏書きに関する仕訳】【掛け仕入に関する仕訳】【商品の引取運賃に関する仕訳】に分けて考えると分かりやすいです。

手形の裏書きに関する仕訳

 問題文に「代金のうち30,000円は手許に保管している得意先川崎商店振出しの約束手形を裏書譲渡」とあるので、得意先振出しの約束手形の減少→受取手形の減少として処理します。

解答仕訳①
(借)仕入 30,000
 (貸)受取手形 30,000

掛け仕入に関する仕訳

 通常の掛け仕入なので、特に問題ないと思います。

解答仕訳②
(借)仕入 60,000
 (貸)買掛金 60,000

商品の引取運賃に関する仕訳

 商品の引取運賃(付随費用)は、商品を仕入れる際に不可避的に発生する費用なので、仕入原価に含めて処理します。支払運賃勘定を使わないように気をつけましょう。

商品の仕入原価(95,000円)=購入代価(90,000円)+付随費用(5,000円)

解答仕訳③
(借)仕入 5,000
 (貸)現金 5,000

 上記の①②③の仕訳をまとめると解答の仕訳になります。このようにひとつひとつに分解して考えれば、十分正解にたどりつける問題です。

問4 手形貸付金

 手形貸付金に関する問題です。貸付時に借用証書の代わりに手形を受け取った場合、通常の貸付金と区別するために手形貸付金勘定を使って処理します(仕訳の考え方や処理方法は貸付金と同じです)。受取手形勘定を使わないように気をつけましょう。

  • 約束手形による貸し付け…手形貸付金勘定で処理
  • 借用証書による貸し付け…貸付金勘定で処理

 本問は、問題文の【大阪商店に資金1,000,000円を貸し付けるため、同店振出しの約束手形を受け取り】の部分がポイントになるので、見落とさないように注意してください。

問5 消耗品・当座取引

 消耗品・当座取引に関する問題です。まず消耗品については「購入時に資産計上する場合」と「購入時に費用処理する場合」の2パターンがありますが、問題文に「購入時にいったん資産として計上」とあるので、前者のパターンで処理すると判断します。

  • 資産計上する場合…購入時:消耗品勘定で処理、期末時:期中消費分を消耗品費勘定に振り替え
  • 費用処理する場合…購入時:消耗品費勘定で処理、期末時:未費消分を消耗品勘定に振り替え

 次に当座取引の処理に関しては、【当座預金勘定と当座借越勘定を使う2勘定制】と、【当座勘定のみを使う1勘定制】の2つがありますが、簿記3級の頻出論点なので、どちらの処理も必ず押さえておきましょう。

 本問は、問題文に列挙されている勘定科目に当座預金勘定・当座借越勘定がある(当座勘定がない)ので、当座預金勘定と当座借越勘定を使う2勘定制を採用していると判断します。

解答仕訳(2勘定制)
(借)消耗品 8,000
 (貸)当座預金 5,000
 (貸)当座借越 3,000
参考仕訳(1勘定制)
(借)消耗品 8,000
 (貸)当座 8,000


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