第136回・日商簿記検定2級 第5問(直接原価計算)の過去問分析

第5問 作問者の優しさが嬉しい直接原価計算の問題。取れるところを確実に!

第5問の難度アンケート結果

 第5問は【直接原価計算】に関する問題でした。本問は一見、難しいように見えるかもしれませんが、期首・期末に製品と仕掛品がなく、営業利益の金額もあらかじめ与えれているので、この論点が苦手な方でもなんだかんだで部分点を拾えたのではないかと思います。

 それでは早速、問題を考えていきましょう。本問のように全部原価計算による損益計算書と、直接原価計算による損益計算書を作成する場合、「直接→全部」の順番で作っていくのが一般的なので、この解説も「直接→全部」の順番で進めていきます。

直接原価計算による損益計算書

 本問は、問題文に「加工費を生産量にもとづいて予定配賦し」という指示があるので、売上高・変動売上原価・変動販売費・固定費の金額の計算に先立って、変動加工費率・固定加工比率を算定します。

  • 変動加工比率:1,800,000円÷1,200個=@1,500円
  • 固定加工比率:2,400,000円÷1,200個=@2,000円
  • 売上高:@6,400円×1,116個=7,142,400円
  • 変動売上原価:(@1,000円+@1,500円)×1,116個=2,790,000円
  • 変動製造マージン:7,142,400円-2,790,000円=4,352,400円
  • 変動販売費:@500円×1,116個=558,000円
  • 貢献利益:4,352,400円-558,000円=3,794,400円
  • 固定費:2,400,000円+280,000円+720,000円=3,400,000円
  • 営業利益:3,794,400円-3,400,000円=394,400円

 変動売上原価は、原料費(実際配賦)と変動加工費(予定配賦)の単価に、当期製品生産量1,116個を掛けて算定します。

 営業利益は上記のように貢献利益から固定費を差し引いて算定することもできますし、問題文の「期首・期末に製品と仕掛品は存在しない」から全部原価計算の営業利益=直接原価計算の営業利益と判断し、全部原価計算の営業利益の金額をそのまま引っ張っきてもOKです。

全部原価計算による損益計算書

 続いて全部原価計算による損益計算書を作成しますが、売上高の金額は直接と同じですし、販売費・一般管理費も資料の数字を拾うだけなので特に問題ないと思います。

  • 売上高:@6,400円×1,116個=7,142,400円
  • 売上原価:(@1,000円+@1,500円+@2,000円)×1,116個=5,022,000円
  • 販売費:@500円×1,116個+280,000円=838,000円
  • 一般管理費:720,000円
  • 売上総利益:394,400円+720,000円+838,000円=1,952,400円
  • 配賦差異:7,142,400円-5,022,000円-1,952,400円=168,000円(借方差異)

 売上原価は、原料費(実際配賦)と変動加工費(予定配賦)および固定加工費(予定配賦)の単価に、当期製品生産量1,116個を掛けて算定します。

 配賦差異は通常、予定配賦額と実際発生額の差額で算定しますが、本問はあらかじめ営業利益の金額が与えられているので、まず下から逆算する形で売上総利益の金額を算定し、さらに売上高から売上原価と売上総利益を差し引いて配賦差異の金額を算定することも可能です。

  • 予定配賦額:(@1,500円+@2,000円)×1,116個=3,906,000円
  • 実際発生額:@1,500円×1,116個+2,400,000円=4,074,000円
  • 配賦差異:3,906,000円-4,074,000円=168,000円(借方差異)

 なお、配賦差異の金額168,000円を答案用紙に記入するさいには「▲」マーク等は不要です(必要な場合は必ず指示が入ります)。



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