第135回・日商簿記検定2級 第5問(標準原価計算)の過去問分析

第5問 製造間接費の差異分析。標準・基準操業度と固定予算額がカギです!

第5問の難度アンケート結果

 第5問は【標準原価計算】に関する問題でした。資料の読み取りに若干注意する必要があったものの、中身はいたって普通の差異分析の問題だったので、総じて出来はいいんじゃないかな…と予想していたんですが、受験生アンケートでは「やや難しかった」という回答が一番多くてやや意外でした。

問1 固定製造間接費の標準配賦率

 問1は固定製造間接費の標準配賦率を計算する問題です。製造間接費の差異分析では毎度おなじみのシュラッター図を書いてサクッと求めましょう。

 なお、シュラッター図の各項目に関しては割りきって覚えてしまうのが得策なので、記憶が曖昧な方は「ひじき、倉庫豹変よ(ひじき、そうこひょうへんよ)」という語呂できちんと押さえておいてください。

 本問は、問題文に「差異分析では変動予算を用い、能率差異は変動費と固定費からなるものとする」とあるので、シュラッター図は以下のような形になります。

シュラッター図1
シュラッター図1

 シュラッター図を確認したら、それぞれの数値(金額)をどんどん書き込んでいきましょう。

  • 標準配賦率:780円/時間(資料3.より)
  • 標準操業度:8,200時間(当月投入加工換算量4,100個×2時間)
  • 実際操業度:8,500時間(資料5.より)
  • 基準操業度:9,000時間(資料1.より)
  • 実際発生額:6,890,000円(資料6.より)
  • 固定予算額:3,780,000円(資料6.の注意書きより)

 当月投入加工換算量4,100個は、資料4.の当月生産データと仕掛品BOX図(下図参照)を使って計算し、これに資料1.の「製品X1個の標準直接作業時間:2時間」を掛けあわせて標準操業度を算定します。

仕掛品のBOX図
仕掛品のBOX図

 また、資料2.に「当月正常直接作業時間:9,000時間」とありますが、本問の場合、この9,000時間が基準操業度になります。「正常」を「基準」と読み替えられるかどうかがカギになります。

 固定予算額は、資料6.の注意書きに「固定費の発生額は予算と同額であった」から予算=実際だったことが分かるので、資料6.の「固定費:3,780,000円」から金額を引っ張ってきます。

シュラッター図2
シュラッター図2

 最後に、固定費予算額3,780,000円と基準操業度9,000時間より、固定比率が@420円(=3,780,000円÷9,000時間)、変動費率が@360円(=@780円-@420円)と算定します。

シュラッター図3
シュラッター図3

問2 標準配賦額

 ここまできたら後は簡単です。標準配賦額は、標準配賦率(@780円)に標準操業度(8,200時間)を掛けあわせて算定するだけです。

  • 標準配賦額:6,396,000円(=@780円×8,200時間)
シュラッター図4
シュラッター図4

問3 製造間接費の差異分析

 差異分析に関しても特に問題ないと思います。製造間接費総差異に関しては、3つの差異を加減して求めた後に、実際発生額と標準配賦額の差額を使って検算することをおすすめします。

  • 予算差異:@360円×8,500時間+3,780,000円-6,890,000円=△50,000円(不利差異)
  • 能率差異:(8,200時間-8,500時間)×@780円=△234,000円(不利差異)
  • 操業度差異:(8,500時間-9,000時間)×@420円=△210,000円(不利差異)
  • 製造間接費総差異:△50,000円+△234,000円+△210,000円=△494,000円(不利差異)
  • 製造間接費総差異:標準配賦額6,396,000円-実際発生額6,890,000円=△494,000円(不利差異)
シュラッター図5
シュラッター図5


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