第1問 今回も仕訳問題!こんなに簡単なのは久しぶりです!
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第1問は今回も【仕訳】問題でした。5問とも過去に似たような形式の問題が出題されていましたので、過去問対策をきちんとやっていれば十分満点が狙える回だったと思います。事実、アンケートでも80%以上の方が「かなり簡単だった」と回答しています。
問1は当座取引に関する問題です。特に解説するところがないぐらい簡単でしたので、仕訳の過去問対策をきちんとやっていた方にとってはボーナス問題になったと思います。
問2は固定資産の購入に関する問題です。本問は第109回の問3とほとんど同じ形式の問題でしたので、仕訳の過去問対策をきちんとやっていた方にとってはボーナス問題になったと思います。
なお、購入台数を1台として計算してしまった方もいるようですが、こういうケアレスミスは非常にもったいないです。日頃から問題文をよく読むクセをつけて、イレギュラーなところには印をつけておく…等のマイルールを決めておきましょう。
問3は売上取引・商品券・他店商品券に関する問題です。本問も第120回の問2や第124回の問1とほとんど同じ形式の問題でしたので、仕訳の過去問対策をきちんとやっていた方にとってはボーナス問題になったと思います。
問4は仮払金に関する問題です。本問も第119回の問4や第124回の問4とほとんど同じ形式の問題でしたので、仕訳の過去問対策をきちんとやっていた方にとってはボーナス問題になったと思います。
問5は資本の引き出しに関する問題です。本問も第106回の問4や第122回の問1、第127回の問5とほとんど同じ形式の問題でしたので、仕訳の過去問対策をきちんとやっていた方にとってはボーナス問題になったと思います。
なお、各問の詳細な解説に関しては、仕訳問題対策のほうで個別にまとめましたので、必要に応じてご覧いただければと思います。(仕訳問題対策に掲載しているのは過去問類題ですので、過去問の解答仕訳とは異なる点に留意してください)
最後に、仕訳問題の解答手順をもう一度確認しておいてください。最近の試験では・・・第124回の2級で現金預金勘定を使う仕訳問題が出題されましたが、勘定科目のチェックを怠ってしまった受験生は、現金勘定や当座預金勘定を使って解答してしまい、それだけでマイナス12点になってしまいましたので、練習時から「勘定科目のチェック」を忘れないようにしてください。
- 問題文を読んで、一度、問題用紙の余白部分に仕訳をする
- 問題で列挙されている勘定科目を使っているか確認する
- ない場合は代替できる勘定を探す(例・従業員預り金→預り金など)
- 解答用紙に仕訳をする
第2問 勘定記入に関する問題!全ての仕訳を書きだすのがポイントです!
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第2問は【勘定記入】に関する問題でした。1年間の仕訳をすべて書きだしたうえで、受取利息勘定・未収利息勘定・損益勘定の空欄を埋めていくだけのシンプルな問題ですが、再振替仕訳や決算振替仕訳を苦手とする方が多いのか、難しいと感じる方が多かったようです。
① 1年間の仕訳をすべて書きだす
まず、1月1日から12月31日までの1年間の仕訳を書き出しますが、1月1日の再振替仕訳に関しては、前期末まで遡って考えると分かりやすいです。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
|---|---|---|---|---|
| 12月31日 (決算整理仕訳) |
未収利息 | 16,000 | 受取利息 | 16,000 |
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
|---|---|---|---|---|
| 1月1日 (再振替仕訳) |
受取利息 | 16,000 | 未収利息 | 16,000 |
| 2月28日 (利息の受取り) |
現金 | 24,000 | 受取利息 | 24,000 |
| 8月31日 (利息の受取り) |
現金 | 24,000 | 受取利息 | 24,000 |
| 12月31日 (決算整理仕訳) |
未収利息 | 16,000 | 受取利息 | 16,000 |
| 12月31日 (決算振替仕訳) |
受取利息 | 48,000 | 損益 | 48,000 |
決算振替仕訳の部分が少し難しかったかもしれませんが、仮にここが出来なかったとしても2点ロスするだけなので、他でしっかり取れていれば問題ありません。
② 受取利息勘定・未収利息勘定・損益勘定の空欄を埋めていく
あとは、空欄を埋めていくだけの単純な作業なので特に問題はなかったかと思います。なお、未収利息勘定の12月31日の貸方については、1月1日の借方が「前期繰越」となっていますので、これに対応する形で「次期繰越」が入ると判断します。
本問は、【ロ】【ホ】【e】が出来なかったとしても、その他の7か所は確実に得点しなければいけない問題です。勘定記入に関する問題は第122回や第127回でも出題されていますが、「仕訳を書きだす→勘定の空欄を埋める」という流れは共通ですので、本問と併せて確認しておいてください。
第3問 今回の試算表作成問題は「下書き用紙の書き方」がポイントになります!
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第3問は予想通り【試算表作成問題】で、平成23年10月25日時点の合計試算表に、平成23年10月26日から31日までの取引を反映させて、平成23年10月末の合計残高試算表を作成させる問題でした。
アンケート結果からも分かるように、質・量ともに普通レベルのオーソドックスな問題でしたので、きちんと過去問対策していれば満点が狙える問題だったと思います。
解答方法について
試算表作成問題の解答方法については、下書き用紙に全取引の仕訳を書きだした上で集計する方法と、頻出勘定(仕訳によく出てくる勘定)についてT勘定を設定し、その他の勘定については問題文で与えられている合計試算表の両端の余白に書き込んだり、解答用紙に直接書き込んでいく方法の2つがあります。
第126回・第127回試験の試算表作成問題のように、月中取引の資料が勘定科目別・帳簿別で与えられている場合は、二重仕訳を考慮する必要がありますので、前者の方法で解くことをおすすめします。
一方、第128回試験や本問のように月中取引の資料が日付別で与えられている場合は、二重仕訳を考慮する必要はありませんので、後者の方法で解くことをおすすめします。
T勘定を設定すべき勘定について
3級の試算表作成問題をT勘定を使って解く場合は、現金・当座預金・売掛金・買掛金・受取手形・支払手形・仕入・売上勘定の8つについては必ずT勘定を作ってください。
その他の勘定については、資料(A)の合計試算表を有効活用しましょう。例えば、10月30日の「今月分の家賃9,000円を現金で支払った」という処理については、資料(A)の合計試算表の【76,000 支払家賃】の左側に「+9,000」と書き込んだ上で、現金のT勘定の貸方に9,000と記入します。
- 必ず設定すべきT勘定
現金勘定、当座預金勘定、売掛金勘定、買掛金勘定、受取手形勘定、支払手形勘定、仕入勘定、売上勘定
具体的な解答手順について
まず下書き用紙にT勘定を設定し、資料(A)で与えられている合計試算表の数字をT勘定に反映させた後、資料(B)の平成23年10月26日から31日までの取引の仕訳を頭の中で考えて、T勘定を設定している勘定についてはT勘定に、設定していないものについては、資料(A)の合計試算表の両端の余白または解答用紙に直接記入していくことになります。
なお、本問は売掛金明細表と買掛金明細表も作成する必要がありますので、売掛金勘定と買掛金勘定については金額のみを書き込むのではなく、各金額の頭に商店名の頭文字(山口商店→や、兵庫商店→ひ)を書いておくと、後の集計が楽になります。
資料(B)の取引を全て処理し終わったら、T勘定を締切る必要はありませんので、そのまま各勘定の借方・貸方の合計額および残高を解答用紙に記入していきます。T勘定を設定していないものについては、資料(A)の合計試算表の両端の余白に書いていたものも忘れずに解答用紙に記入してください。
下の画像は、管理人が問題を解く際に実際に書いた下書き用紙です。T勘定を使った解き方がよく分からない方は参考にしてください。最初は解答を見ながら下書きの練習をすると良いと思います。
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第4問 短い解答時間で満点が狙える伝票会計の問題!取りこぼし厳禁!
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第4問は【伝票会計】の問題でした。アンケート結果からも分かるように非常に簡単な問題ですので、確実に8点満点を取りたい問題です。
解答手順は「5伝票制にもとづいて起票された取引から仕訳を導き出した上で、それを3伝票制で起票し直す」という流れが良いと思います。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仕入 | 150,000 | 買掛金 | 150,000 |
| 買掛金 | 50,000 | 現金 | 50,000 |
↓
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仕入 | 150,000 | 買掛金 現金 |
100,000 50,000 |
↓
取引を現金仕入と掛仕入とに分解して処理する方法(三伝票制)
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仕入 仕入 |
100,000 50,000 |
買掛金 現金 |
100,000 50,000 |
| 仕入 | 50,000 | 現金 | 50,000 |
| 仕入 | 100,000 | 買掛金 | 100,000 |
取引を現金仕入と掛仕入とに分解して処理する方法(三伝票制)
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仕入 買掛金 |
150,000 50,000 |
買掛金 現金 |
150,000 50,000 |
| 買掛金 | 50,000 | 現金 | 50,000 |
| 仕入 | 150,000 | 買掛金 | 150,000 |
伝票会計のまとめ
最後に、3伝票制と5伝票制の違いについて確認しておきます。3伝票制は、入金に関する取引を入金伝票で、出金に関する取引を出金伝票で、それら以外に関する取引を振替伝票で処理する方法です。3つの伝票を使いますので「3伝票制」と呼ばれています。
なお、一部振替取引の処理方法としては、取引を分解する方法と取引を擬制する方法の2つがありますので、必ず両方の考え方・処理方法を押さえておいてください。
一方、5伝票制は入金に関する取引は入金伝票で、出金伝票に関する取引は出金伝票で、それら以外に関する取引を振替伝票で処理する点は3伝票制と同じですが、これらに加えて、売上に関する取引を売上伝票で、仕入に関する取引を仕入伝票で処理する方法です。5つの伝票を使いますので「5伝票制」と呼ばれています。
なお、5伝票制のルールとして売上伝票の相手勘定科目は売掛金、仕入伝票の相手勘定科目は買掛金と決まっていますので、きちんと頭の中に入れておいてください。
最後に、伝票会計は下の画像2枚の内容を押さえていると応用が利きますから、よろしければ参考にしてください。
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第5問 質・量ともに易しめの精算表作成問題!
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第5問は、質・量ともに易しめの【精算表作成問題】でした。過去問対策をきちんとやっていれば、普通に満点近い点数を取ることが出来たはずです。
解答手順としては、(1)決算日に判明した未処理の事項と、(2)決算整理事項の全取引の仕訳を下書き用紙に書き出した上で、それらを集計して精算表の修正記入欄に反映させ、損益計算書欄と貸借対照表欄を完成させるのが一番良いと思います。
なお、(1)(2)の仕訳を頭の中で考えて、そのまま解答用紙の精算表の修正記入欄に書きこんでいくという上級テクニックもありますが、3級受験時にマスターするのはかなり大変ですので、無理に挑戦する必要はありません。まずはひとつひとつの取引を確実に処理することを最優先にして取り組んでください。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
|---|---|---|---|---|
| (1) | 現金過不足 | 5,000 | 受取手数料 雑益 |
3,500 1,500 |
| (2) | 売買目的有価証券 | 120,000 | 仮払金 | 120,000 |
| (3) | 買掛金 | 27,000 | 支払手形 | 27,000 |
| (4) | 支払利息 | 5,000 | 当座預金 | 5,000 |
(1)については、決算期末においても過不足の原因が不明の場合は雑損または雑益勘定に振り替えます。現金過不足勘定は次期以降に繰り越しませんので気をつけて下さい。
(2)については、問題文をざっとチェックした時に「この処理は、決算整理仕訳の売買目的有価証券の評価替えの仕訳にも影響するんだな」とあたりをつけておく必要があります。評価替えの際はこの追加購入分120,000円を忘れずに考慮してください。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
|---|---|---|---|---|
| (1) | 貸倒引当金繰入 | 8,000 | 貸倒引当金 | 8,000 |
| (2) | 仕入 繰越商品 |
632,000 516,000 |
繰越商品 仕入 |
632,000 516,000 |
| (3) | 減価償却費 | 240,000 | 建物減価償却累計額 備品減価償却累計額 |
150,000 90,000 |
| (4) | 有価証券評価損 | 15,000 | 売買目的有価証券 | 15,000 |
| (5) | 消耗品 | 17,000 | 消耗品費 | 17,000 |
| (6) | 受取手数料 | 14,000 | 前受手数料 | 14,000 |
| (7) | 支払地代 | 40,000 | 未払地代 | 40,000 |
| (8) | 前払保険料 | 30,000 | 保険料 | 30,000 |
(1)(2)(3)(6)については特に問題ないと思います。
(4)の売買目的有価証券の評価替えについては、上で述べたように当期購入分120,000円を忘れずに考慮してください。ポイントはその1点だけです。
(5)の消耗品の処理については、解答用紙の残高試算表に「消耗品費 159,000」とありますので、購入時に費用処理する方法を採用していると判断し、決算期末時には未費消分(本問は17,000円)を消耗品勘定に振り替えます。
(7)の支払地代については、問題文に11月分まで支払っていると書かれているので、解答用紙の残高試算表の「支払地代 440,000」から1か月あたりの地代額が440,000円÷11か月=40,000円/月であることが分かります。よって、12月分の未払額は40,000円/月×1か月=40,000円となります。
(8)の保険料(費用)の繰延べについては、3月1日に1年分の保険料180,000円を単発で支払っていますので、翌期の1月・2月の2か月分を前払いしていることになります。
そこで、1か月あたりの保険料15,000円/月(=180,000円÷12か月)を算出した上で、2か月分の保険料30,000円(=15,000円/月×2か月)を翌期に繰り延べる仕訳をすることになります。
なお、費用の繰延べについては、本問のように単発で支払う場合と、第128回の第5問のように毎年支払う場合の2つのケースがありますので、両者を混同しないように気をつけてください。
まとめ
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アンケート結果を見る限りでは、第2問がやや難しかっただけで、残りの4問はかなり易しかったようです。合格率も49.8%とかなり高い数字になりましたので、きちんと勉強した人が順当に合格できるラッキーな試験回だったと思います。
日商簿記検定3級の勉強法については、「テキストと問題集を何度も繰り返し、ある程度力が付いてきたら過去問・予想問題を購入して典型論点の問題をこなしておく」という王道的なスタイルできちんと勉強すれば、よっぽどのことがない限り短期&1発合格できますので、地道にコツコツ勉強するようにしてください。
なお、過去問・予想問題を解く際には「必ず時間を計ってやること」「なるべく少ない下書きで正解が導き出せるように毎回工夫すること」の2点に気をつけてください。計測したタイムは解答用紙に記入しておき、回数を重ねるごとに短縮できているか毎回チェックし、下書き用紙については捨てずに解答用紙に挟んでおいて、前回のものと比べられるようにしておいてください。









