日商簿記検定3級 第116回総評(過去問分析)

第116回の問題は「仕訳→帳簿組織→試算表→仕訳→精算表」でした!

 第1問はやや難しい問題も混ざった【仕訳】問題でした。問1は、受取手形で処理することになるのですが、支払手形勘定を使ってしまった方もいると思います。間違ってしまった方は、当店が振り出したときの仕訳を考えてみてください。

当店が為替手形を振り出したときの仕訳
(借)買掛金 300,000
 (貸)売掛金 300,000

 一目瞭然ですが、支払手形勘定は使われていませんので、この問題で【支払手形を取り消す仕訳】を切ることはおかしいということになります。発生していない債務を取り消すことはできません。

 問4は、【前期に生じた】というところがポイントです。これが仮に【当期に生じた】と書かれていた場合には、その債権に対して貸倒引当金は設定されていませんから、全額費用計上することになります。


 第2問は【帳簿組織】からの出題でした。今回は帳簿を作成する問題ではなく、具体的な数値のみ聞かれている形式でしたので、無駄なく下書きが書けたかがポイントになります。私が解答する際に、実際に書いた下書きを載せておきますので参考にしていただければ幸いです。

第2問・帳簿組織の下書き
第2問・帳簿組織の下書き

 まず下書き用紙に仕訳を記入していきます。買掛金は【武田商店に対する買掛金→】と【山梨商店に対する買掛金→】と記入するのがポイントです。問1では、両店の5月31日現在の残高が聞かれていますから、仕訳の段階で分かるようにしておくほうが時間の短縮になります。

 また、問2は【純仕入高=総仕入高-値引き・割戻し】ということが分かっていれば、仕訳を集計するだけで解答できます。問3も、先入先出法ということに注意してボックス図を埋めていけば特に問題なく解ける問題です。

 問題文を読み、問いを確認した段階で、【今回の問題は、自分で商品有高帳を作る必要はない】ということに気付けるようになれば、この問題はクリアしたも同然です。


 第3問は今回も【試算表】の出題でした。今回のようなオーソドックスな問題は、ケアレスミスをせずにいかに早く解けるかが合否を左右するポイントになります。第2問と同様に、私が解答する際に、実際に書いた下書きを載せておきますので参考にしていただければ幸いです。

 見てもらえれば分かると思いますが、下書き用紙に仕訳を切ることはしません。頻出する仕入勘定、売上勘定、売掛金勘定、買掛金勘定、受取手形勘定、支払手形勘定、現金勘定、当座預金勘定についてはT勘定を設定し、その他の勘定については問題文の残高試算表に書き込んだり、解答用紙に直接書き込んでいくことになります。

第3問・試算表作成問題の下書き
第3問・試算表作成問題の下書き

 第4問は【仕訳】の問題でした。誤った仕訳が問題文に与えられていますので、それを修正する仕訳を切ることになります。このような問題は面倒くさがらずに、以下の3つの仕訳を書いてみるといいと思います。

  • 【間違った仕訳】…問題文で与えられている
  • 【正しい仕訳】…自分で考える
  • 【修正仕訳】…自分で考える(解答する仕訳)
間違った仕訳
(借)現金 100,000
 (貸)貸倒引当金 100,000
正しい仕訳
(借)現金 100,000
 (貸)償却債権取立益 100,000
修正仕訳(解答)
(借)貸倒引当金 100,000
 (貸)償却債権取立益 100,000

 このように順を追って考えていけば難しい問題でないことがよく分かると思います。ゆっくり慌てず3段階で考えるようにしてください。


 第5問は【精算表】でした。内容自体は特に難しくなかったと思います。現金過不足のうち原因が期末までに判明しないものについては、雑損失または雑収入として処理することになります。保険料については、2か月分前払いしていることになりますので、決算時にそれを考慮した仕訳を切ることが必要となります。

まとめ

 今回は特に難しい問題はなかったと思います。実際に合格率も42.5%と高い数字になりました。

 また、今回も過去問と似たような出題がいくつかありました。ある程度、力が付いてきたら過去問を入手して典型論点の問題をこなしておくと合格率が飛躍的に上がると思います。今回、残念ながら不合格だった方も、次の受験前にはぜひ過去問を有効活用して合格を勝ち取ってください。



簿記オフ会のおしらせ
簿記オフ会

 2019年6月15日・22日(土)・30日(日)に、東京・渋谷で簿記検定ナビ主催の簿記オフ会を開催いたします。今回は試験的に「夜の時間帯」と「昼の時間帯」の両方を開催します。

 みんなで楽しくご飯を食べたりお茶を飲みながら、情報交換しませんか?ほとんどの方が1人で参加されますし、人見知りする方も管理人がなるべくフォローしますので、ご都合のよい日にお気軽にご参加ください!

簿記教材の割引キャンペーン情報
CyberBookStore

 資格の学校TACの直販サイトでは、TAC出版の簿記教材を割引価格(定価の10%~20%オフ)&冊数に関係なく送料無料で購入することができます。

簿記検定ナビの人気コンテンツ

ページの先頭へ