日商簿記検定2級 第112回総評(過去問分析)

第112回の問題は「仕訳→社債→精算表→本社工場→工程別」でした!

 第1問は今回もスタンダードな【仕訳】問題でした。問3は法人税等に関する問題ですが、中間納付時の仕訳を書き出してみると簡単です。

既に切っている仕訳(中間納付時の仕訳)
(借)仮払法人税等 200,000
 (貸)当座預金 200,000
今回問われている仕訳(決算時の仕訳)
(借)法人税等 450,000
 (貸)仮払法人税等 200,000
 (貸)未払法人税等 250,000

 問5は剰余金の配当および処分の問題です。利益準備金は、配当金として社外流出する金額の十分の一を、資本準備金と利益準備金の合計額が、資本金の四分の一に達するまで積み立てなければなりません。

 積立限度額は、資本金100,000,000円の四分の一の25,000,000円から資本準備金と利益準備金の合計金額15,000,000円を控除して10,000,000円になりますが、配当金29,000,000円の十分の一の2,900,000円のほうが小さいので、積立必要額は2,900,000円ということになります。

 第2問は【社債】に関する問題でした。発行者側と購入者側の仕訳を問う問題ですので、社債の仕組みについてきちんと理解していないと完答は難しいかもしれませんが、理解度を確認するにはとても良い問題です。

 なお、下の画像は私が実際に書いた下書きですが、この分量の下書きだけで解答が導き出せます。よろしければ参考にしてください。

仕訳問題 社債に関する下書き
仕訳問題 社債に関する下書き

 一方、取得者側の処理ですが、売買目的で取得した場合と満期保有目的で取得した場合では決算時の評価方法が異なることになります。売買目的の場合は時価評価を行い、満期保有目的の場合は償却原価法による評価を行うことになります。

 第3問は【精算表作成】の問題でした。未処理仕訳、決算整理仕訳を考慮して精算表を作成しますが、平易な内容でしたので特にコメントはありません。


 第4問は【本社工場会計】からの出題でした。この問題は、解答に使える勘定名を問題文から拾えたかどうかがポイントになります。

 すなわち、問題文で与えられている残高試算表の勘定科目のみ解答時の仕訳に使えるということです。ですから、【本社】勘定や【労務費】勘定、【賃金】勘定などは使うことは出来ません。。

 第5問は【工程別総合原価計算】からの出題でした。近年まれにみる簡単な問題ですので、必ず満点を取らなければなりません。ボックスを書いて数字を埋めていくだけですので、時間的には5分くらいで終わらせるとアドバンテージが得られると思います。

 ただ、工程別総合原価計算は、序盤の計算ミスが致命傷になりますので、正確性を失わない程度のスピードを心がけてください。下の画像は、私が実際に書いた下書きですので、よろしければ参考にしてください。

第5問・工程別原価計算の下書き
第5問・工程別原価計算の下書き

まとめ

 今回は、第2問と第4問が若干難しかったかもしれませんが、その代わり第5問はボーナス問題でしたので、第2問と第4問に粘り強く取り組み、少しでも多くの部分点を積み上げられたか否かが合否を分けたと思います。合格率は24.2%でした。

 あとは、上にも書きましたが、特に第4問は【問題文をきちんと読むことの大切さ】を痛感する問題ですので、使用できる勘定科目を認識できなかった方は、次からは特に気をつけて問題文を読むようにしてください。難しい問題には必ずヒントが隠されているものです。

 また、今回も過去問と似たような出題がいくつかありました。ある程度、力が付いてきたら過去問を入手して典型論点の問題をこなしておくと合格率が飛躍的に上がると思います。今回、残念ながら不合格だった方も、次の受験前にはぜひ過去問を有効活用して合格を勝ち取ってください。



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