日商簿記検定2級 第108回総評(過去問分析)

第108回の問題は「仕訳→伝票会計→財務諸表作成→個別→標準」でした!

第1問は今回もスタンダードな【仕訳】問題でした。問1は未着品に関する問題ですが、これは取引を【船荷証券売却の仕訳】と【売上原価に振り替える仕訳】の2つに分けると分かりやすくなります。

船荷証券売却の仕訳
(借)受取手形 700,000
 (貸)未着品売上 700,000
売上原価に振り替える仕訳
(借)仕入 520,000
 (貸)未着品 520,000

 問2は委託販売に関する仕訳です。委託販売を依頼するために積送した商品は、手許にある商品と区別するために原価に相当する額を積送品勘定に振り替えます。

 第2問は【伝票会計】からの出題でした。本問の解き方としては以下のような手順をおすすめします。

  1. 問題で与えられている伝票を仕訳に直す
  2. それらを集計して仕訳日計表を完成させる
  3. 仕訳日計表をもとにして総勘定元帳へ合計転記をする
  4. 補助元帳である仕入先元帳へ個別転記をする

 第3問は今回も【精算表】からの出題でした。ボリュームや難度的にもごく普通の問題でしたので、個々の論点を確実に理解していたかどうかによって得点にばらつきが出たようです。

 銀行勘定調整表の作成ならびに修正仕訳は、今後の出題もおおいに考えられますので確実にマスターするようにしてください。本問では出題されませんでしたが、【誤記入】などもあわせて押さえるようにしてください。

  • 時間外入金→翌営業日に銀行側で勝手に調整されますので仕訳は不要
  • 未取付小切手→銀行側で勝手に調整されますので仕訳は不要
  • 連絡未通知→修正仕訳が必要
  • 未渡小切手→修正仕訳が必要

 第4問は【部門別原価計算】からの出題で、(1)は部門別配賦表を完成させ、各製造部門の部門別予定配賦率を答えさせる問題でした。解答用紙に数字を埋めていくだけですので特に問題は無かったと思います。

 (2)は(1)で算定した第1製造部門の予定配賦率を使ってシュラッター図(以下の下書きの図です)を書いて分析することになりますが、こちらも機械的に数字を埋めていくだけです。下の画像は、私が問題を解く際に実際に書いた下書きですので、よろしければ参考にしてください。

 なお、本問では、製造間接費の予算額が変動費と固定費に分類されていませんので、固定予算により差異分析を行います。また、実際発生額は解答用紙に与えられていました。このようなケースもありますので、問題を解く際には問題文だけでなく解答用紙にも目を通すようにしてください。

管理人の下書き画像
管理人の下書き画像

 第5問は【CVP】からの出題でした。CVPの問題の特徴としては【あまり難しい問題は出題されないが、最初の問題で間違えると、その後の問題も芋づる式に間違えてしまうという点】ですので、慎重に解くようにしてください。本問の場合も、問1の問題文の【正常操業圏における~】を見落とすと、その後の問題の全てを間違えてしまうことになります。

 問題の内容自体は平易なものでしたので特にコメントすることはありません。問3や問4は、公式を覚えていれば簡単に解くことができましたが、仮に覚えていなくても言葉の意味を考えれば解ける問題です。公式を忘れてしまった場合でも諦めずに取り組むようにしてください。

まとめ

 今回の問題は商業簿記・工業簿記ともにスタンダードな問題ばかりの出題でしたが、どちらかと言うと工業簿記のほうが難度が低かったと思います。

 問題文に目を通した際に【あ、今回は工業簿記のほうが簡単そうだな】と気付けるかどうかがポイントになります。管理人のおすすめの解答順序は、第1問→第4問→第5問→第2問→第3問という順番です。今回の合格率は46.9%と高い数字になりました。

 また、今回も過去問と似たような出題がいくつかありました。ある程度、力が付いてきたら過去問を入手して典型論点の問題をこなしておくと合格率が飛躍的に上がると思います。今回、残念ながら不合格だった方も、次の受験前にはぜひ過去問を有効活用して合格を勝ち取ってください。



ページの先頭へ